今朝、朝日新聞からロッキード事件「中曽根氏がもみ消し要請」 米に公文書とのタイトルの記事が流れてきた。
先日の朝生で、元産経の記者の山際澄夫が事もあろうに田原総一朗の前で、ロッキード事件を口にしてきつく窘められ、又周りからも失笑をかったのをご存知の方も多いと思う。
新聞・テレビ及び雑誌で発言をしている検察OBやジャーナリストを名乗っている方の中には、「背筋が寒くなった」御仁もおると思う。
当時検事総長だった布施健氏や主任検事であった吉永祐介氏は亡くなり、田中角栄元首相が逮捕されるに至ったのがコーチャン証言。そのコーチャン氏も2008年に死去している。
ロッキード事件の特捜部検事であった堀田力氏が、田中角栄氏の秘蔵っ子であった小沢一郎氏が関係した、昨年の西松事件に登場している。これも何かの巡り合わせであろうか。
堀田氏は、昨年の西松事件で民主党が設置をした第三者委員会で、次のように語っている。
>政治資金規正法違反は、軽微な罪・形式犯で、時期も政治的に微妙な時期であるから、通常なら逮捕すべきではないことを前提に問いかけている。しかし、私は今回の事件が軽微なものとは思っていない。また、時期についても、証拠が発見されれば対応すべきで、過程に不自然なところはない。そういった基本的な点でそもそも認識が異なるから、違う立場の識者から説明責任を問われても、「問いの前提が違うと」しか答えられない。
>我々が政治的意図をもって捜査をすることはありえない。
またこうも述べている。
①、検察は常に法に照らして厳正に対処をしている。
②、特定の人に対しては厳正に権力を行使し他の人の同様な事案は不問に付すことは無い。(つまり、恣意的な選択を検察は、行っていないという)
実はこの第三者委員会で堀田氏は地検のリークを認めているのである。 第三者委員のメンバーからの質問で検察からメディアへのリークはなかったのかとの質問に彼は、こう答えているのである。
>リークの方は、郷原委員に聞いてもらう方が適切かなと思う。
>郷原委員は、非常に優秀な検事であったが、検察の中でいわれていたのが、捜査指揮はすばらしいけれども幹部にはリークがあるのが問題だということであった・・・云々と。
つまり、自分は知らないが、郷原さんは優秀だけど、リークをするのが問題でと、リークありますよ。郷原さんはリークをしていたと聞いてるよ。とぬけぬけと話ているのである。当然、郷原さんは烈火のごとく怒り否定をしていたのを思い出す。
この堀田氏のことが06年07月27日付産経の紙面に出ている。
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三木氏、検事に捜査状況聞いていた
ロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されてから、27日で丸30年。当時の三木武夫首相が東京地検特捜部の同事件担当検事で渡米中だった堀田力氏(72)に「どのぐらいでケリが付くのか」と国際電話で捜査状況を問い合わせていたことが分かった。堀田氏が明らかにした。質問には回答しなかったという。現場の検事への照会は極めて異例で、事件解明に政治生命を懸けていた三木氏の執念をうかがわせる。三木氏や田中元首相ら事件関係者の多くは既に亡くなり、政治も検察も当時とは大きく様変わりしている。
堀田氏によると、三木氏が国際電話をかけてきたのは、田中元首相が逮捕される約1カ月前の昭和51年6月。堀田氏は翌月6日から始まるコーチャン元ロ社副会長への嘱託尋問のため、米ロサンゼルスにいた。
同年3月、堀田氏は事件の米側資料の受け取りに必要な司法共助協定締結に向け、当時法務省刑事局長の安原美穂氏(故人)とともに、官邸を訪問し、三木氏と会っていた。このときも三木氏は「起訴はいつできる」などと尋ねたという。
三木氏はロ社の対日工作が同年2月に米上院で発覚後、フォード米大統領(当時)に親書を送り、資料公表への協力を要請するなど事件の真相究明に努めた。このため田中派に代表される自民党多数派が激しく反発し、政権維持が危ぶまれていた。
田中元首相は逮捕、起訴後も脳梗塞こうそくで倒れるまでの約10年間、キングメーカーとして影響力を駆使。「二重権力構造」による政治はロ事件が端緒で、田中元首相死去後も続いたが、小泉政権の誕生で終わった。
一方、特捜部は物証などから人と金のつながりを解明し、関係者の供述を得て「本丸」に挑んだロ事件の捜査手法を受け継ぎ、リクルート事件やゼネコン汚職などで国会議員らを立件した。
しかし、最近はライブドア事件や村上ファンド事件など大型経済事件の摘発が目立ち、堀田氏は「時代の流れに応じて犯罪の態様も意味づけも変わる。政治資金も透明化しているし、利権に絡む典型的な汚職は減った」とみている。
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つまり、中曽根氏がもみ消しを図った事件をそれらしく、東京地検は捜査をしたという事になる。それももみ消しを図った米側資料を受け取りにまで行っているのである。その捜査に関わった堀田氏が、「小沢の事件は悪質だ」と騒いでいるのである。
敢えて堀田氏がその事実を知っていたとは言うまい。しかし、堀田氏はこれで永遠に灰色の捜査官ということにもなる。田中角栄氏を逮捕起訴まで急いでいたように思えてならない。
また、産経は「フォード米大統領(当時)に親書を送り、資料公表への協力を要請するなど事件の真相究明に努めた」と書いて記事にしている。ところがこの話は、今となっては、全く事実とは異なり真相究明ではなく、もみ消しが図られていたという事になるのである。
当時からロッキード事件の「灰色高官」の一人は、中曽根氏ではないか、と言われていた。中曽根氏と近いキッシンジャー博士は、過去「ロッキード事件はあなたが仕掛けたものか」と聞かれ、もちろんだと答えたとされる、また、当時の三木総理の関わりもかなり詳しく伝えられている。
ようは、キッシンジャーの罠に田中角栄氏はハメられ、中曽根氏は自分の事はもみ消しを図り、東京地検はもみ消されたという事実を知ってか知らずか(永遠に灰色)三木氏に協力をし田中氏を逮捕起訴をしたという事である。
2010年2月12日3時30分
ロッキード事件の発覚直後の1976年2月、中曽根康弘・自民党幹事長(当時)から米政府に「この問題をもみ消すことを希望する」との要請があったと報告する公文書が米国で見つかった。裏金を受け取った政府高官の名が表に出ると「自民党が選挙で完敗し、日米安全保障の枠組みが壊される恐れがある」という理由。三木武夫首相(当時)は事件の真相解明を言明していたが、裏では早期の幕引きを図る動きがあったことになる。中曽根事務所は「ノーコメント」としている。
この文書は76年2月20日にジェームズ・ホジソン駐日米大使(当時)から国務省に届いた公電の写し。米国立公文書館の分館であるフォード大統領図書館に保管され、2008年8月に秘密指定が解除された。
ロッキード事件は76年2月4日に米議会で暴露されたが、ロ社の裏金が渡った日本政府高官の名前は伏せられた。
与野党いずれも政府に真相解明を要求。三木首相は2月18日、「高官名を含むあらゆる資料の提供」を米政府に要請すると決めた。
文書によると、中曽根氏はその日の晩、米国大使館の関係者に接触し、自民党幹事長としてのメッセージを米政府に伝えるよう依頼した。中曽根氏は三木首相の方針を「苦しい政策」と評し、「もし高官名リストが現時点で公表されると、日本の政治は大変な混乱に投げ込まれる」「できるだけ公表を遅らせるのが最良」と言ったとされる。
さらに中曽根氏は翌19日の朝、要請内容を「もみ消すことを希望する」に変更したとされる。文書には、中曽根氏の言葉としてローマ字で「MOMIKESU」と書いてある。中曽根氏はその際、「田中」と現職閣僚の2人が事件に関与しているとの情報を得たと明かした上で、「三木首相の判断によれば、もしこれが公表されると、三木内閣の崩壊、選挙での自民党の完全な敗北、場合によっては日米安保の枠組みの破壊につながる恐れがある」と指摘したとされる。
文書中、依然として秘密扱いの部分が2カ所あり、大使館関係者の名前は不明だ。
結果的に、事件の資料は、原則として公表しないことを条件に日本の検察に提供された。(奥山俊宏、村山治)
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東京地検特捜部検事時代にロッキード事件を捜査した堀田力弁護士の話 米国への要請が事件発覚直後で、しかも「日本の政府がひっくり返るかもしれない」とブラフ(脅し)みたいな言い方なのに驚いた。私は法務省刑事局の渉外担当参事官として2月26日に渡米し、資料入手の交渉をしたが、それを阻止するような動きがあるとは察してもいなかった。
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事件の資料は、原則として公表しないことを条件に日本の検察に提供された。と記事には書かれている。つまり、東京地検がこの事実を知っていて公表をしなかったという事であろうか。
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【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(245)
2010.1.30 08:27
『週刊現代』(2/6)の表紙に大きな活字で「小沢はつかまる」。これは強烈だ。
30ページぶち抜き大特集の目玉は、立花隆さんと宗像紀夫元東京地検特捜部長の対談「小沢一郎逮捕へ 私はこう読む」。必読。
〈立花 (略)今回の件であまりに異常に思えるのは、至るところで驚くほど多額のキャッシュ(現金)の受け渡しがあるということ(後略)〉
〈宗像 私自身の長い捜査経験からすると、カネをキャッシュで動かすというのは、あとでカネの動きを追いかけられないようにするため(中略)大金が現ナマで動いたというときには、「何かあるな」というのが我々が捜査するときの基本的な考え方〉
小沢幹事長の不動産疑惑はこの言葉に尽きる。
立花さんの今後の予測。
〈今回の事件をロッキード事件にたとえると、まだまだとば口にすぎない(中略)ロッキード事件でも、はじめ田中角栄(元首相)は外為法違反で逮捕され、「別件逮捕だ」とか、「形式犯罪で元首相を逮捕すべきでない」などという批判が猛烈にあった。しかし結果的には、検察は5億円の授受を立証し、受託収賄罪で有罪(一、二審)に持っていった(後略)〉
宗像元検事は〈必ずしもバラ色的には見ていません〉と言うのだが。
『現代』ではもう1本。「イカれてませんか、民主党のみなさん!」。物言わぬ民主党議員に対し、誰もが思っていることをズバリ書いて痛快。
〈もはや党の名前を、「非民主党」にでも変えたらどうだろうか〉
〈土地を買うと言って、無造作に4億円ものカネを右から左に自在に動かせるという時点で、すでに庶民感覚からはかけ離れた異常な話である〉
『週刊文春』(2月4日号)の「小沢一郎聴取 特捜部『極秘会議』をスッパ抜く」は検察の内情に踏み込んでいる。特別なルートがあることは間違いない。(『WiLL』編集長)
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立花隆氏の記事を今読み返すと、過去の亡霊の恐怖に追いかけられ、必死に振り払おうとしているようにしか思えない。又堀田氏の今日に朝日のインタビューを読むと、只々自分だけは、「関係がない」と言いたそうな口ぶりに思えてしまう。堀田氏も田中角栄氏の亡霊にに追いかけられている一人のように思える。
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by yosane0310
マスコミの終焉は間近w 嫁入…