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help リーダーに追加 RSS 亀井大臣1月号掲載記事「対米自立は神の声だ!」

<<   作成日時 : 2010/02/14 16:19  

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ただいま、休日返上で鋭意、三月号の編集作業中です。
今回は1月29日に行った佐藤優氏講演会の模様も紙上採録します。お楽しみに。

さて、去る2月4日、参院決算委員会の中継をぼーっと眺めていると、突然、思いがけない単語が聞こえてきました。

○丸山和也君 私の尊敬する台湾の指導者、李登輝さんもやはり仁という言葉を非常によく使われる。それで、これは西洋の愛とは少し違うんだけれども、西洋では愛とか慈悲とか言うんだけれども、少し違う、やっぱり仁だというところで、これが日本の非常に一つの、政治の最高の理念の一つじゃないかということをおっしゃっていたものですからお聞きしたんですけれども、後にもちょっと引用しますけれども、そういう深い、ある意味では深い、深遠な哲学といいますか理念を持ってこれから政治をやられようとしているんだと思います。また、そう私は一国民として期待するところでありますけれども。
 具体的な問題、少しお聞きしたいと思うんですけれども、普天間基地問題、まずここから行きたいと思いますけれども。
 これについては、亀井大臣にまず少しお聞きしたいんですけれども、これは亀井大臣の「月刊日本」という雑誌に述べられているところによりますと、「対米自立は神の声だ」と。カメの声じゃないです、神の声ですからね。それで、若干引用させていただきますと、政権は替わり、新しい時代が来ているのだ、我々は対米従属ではない、対等な日米関係を目指しているのだ、それは神の声だと。それで、若干飛ばしますけれども、この問題に時間が掛かるのは当然だ、自民党だって十三年掛かってできなかった、私は総理には自信を持ってやるように言っていると。
 こういう、これは亀井大臣がおっしゃったことにほぼ間違いありませんか。大臣。
○国務大臣(亀井静香君) 間違いございません。

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select0116/174/17402040015002a.html

丸山弁護士もわが『月刊日本』誌をご愛読いただいているようで、嬉しい限りです。
なお、映像では亀井大臣が苦笑していたのは秘密です。

丸山氏が言及した亀井インタビューは以下の通り。(全文)


亀井大臣インタビュー「対米自立は神の声だ!」

アメリカには対日制裁などできない
── 普天間の問題についてどう見ているか。
亀井 対等な日米関係を目指す鳩山総理を全面的に支持している。鳩山政権はアメリカからの従属を断ち切ろうとする初めての政権だ。歴代の保守と言われる政治家がやらなかった重要な課題に取り組んでいる。
── 大臣は総選挙前にアメリカに行き、新政権が誕生すれば対米追従は終わると宣言してきた。
亀井 去る五月、新政権の誕生によって日本は自立すると、前もって宣言してきた。国家安全保障会議(NSC)のセイモア調整官やNSCアジア上級部長のジェフリー・ベーダー氏ら米政府高官に会って、「従来のようにアメリカが勝手に方針を決定して、日本はそれに協力しなさい、と言われても新政権下ではそうはいかない」「在日米軍を使って新政権を倒すことなどできない。亀井静香をCIAが暗殺しない限り新政権の動きを阻止することなどできない」と言ってきた。
 普天間の問題は、外務省の姿勢がおかしいのだ。対米従属の前政権が結んだ約束を履行しろ、履行しろと言うが、筋が違う。
 政権は変わり、新しい時代が来ているのだ。我々は対米従属ではない、対等な日米関係を目指しているのだ。それは神の声だ。新しい関係を模索する中で、沖縄の問題も考える必要がある。もともと、普天間移設問題は騒音と安全の問題だ。ところが、いま日米間の合意だけが一人歩きしてしまっている。アメリカに対して、海兵隊の基地を置くのは本当に沖縄でなければいけないのか、日本でないといけないのかまで含めて議論すべきだ。
 この問題に時間のかかるのは当然だ。自民党だって一三年間かかってできなかった。約束を履行しないと批判されているが、筋違いだ。だから、私は総理には自信を持ってやるように言っている。
 昨日も、ある日本の有力な政治家が、「亀井さん、アメリカの意向に従わないと酷い目に遭うよ」と言ってきた。何を言っているのか。日本がアメリカの意向に沿わないからといって、アメリカに何ができるのか。軍事制裁でもするのか。経済制裁でもするのか。そんなことは、できっこない。私がそう言うと、彼は「いや、それでも大変な事が起きる」と言う。
── マスコミにもそういう議論が多い。
亀井 日本の政権は代わり、路線は転換したのだ。いまアメリカは日本の新しい路線にどう対応するか模索しているときだ。閣僚は「年内に普天間の問題を決着しなければいけない」などとくだらないことを言っちゃいけない。アメリカの政策と日本の新しい政策とをすり合わせて、どのような日米関係を作っていくのかという議論の中で沖縄の問題を考える必要がある。

富の分配とともに富の生産を強化せよ!
── 懸案の二つの法案、中小企業金融円滑化法案と郵政株式売却凍結法案が通過した。国民の多くは歓迎している。
亀井 自分の守備範囲の法律は無事に通過した。「神は見ている」ということだ。これらの法案は私が作ったわけではなく、国民が過去の誤った営みにようやく気づいて、選挙で意志を示し、政権交代させた結果だ。どんなに苦しくても、正しいことを歯を食いしばってやっていれば、必ず正しいことは支持されるということである。
 中小企業金融円滑化法は一二月四日に施行され、今日金融界代表や経営トップを招いて「中小企業等の金融の円滑化に関する意見交換会」を開き、社会的責任を果たしてほしいと要請した。
 私は、この法案が、ある意味では、金融機関にとっても意識改革をする契機になったという自信を持っている。社会的責任を果たすということが金融機関にとっていかに大事かということを、これまで金融庁が指摘してこなかった。今度は金融検査マニュアルで、社会的責任を末端の行員が具体的な業務で果たしているのかどうかについて、人事考課の基準にしているかどうかまで検査の対象とするところまで踏み込んだ。
── 日本経済の先行きは依然として暗い。
亀井 都会も田舎も日本経済を活性化させていかなければいけない。無駄を切る事ばかりに熱心していてもだめだ。経済を成長させるための戦略が必要だ。また、生活保護とか雇用保険などのセーフティネットはもちろん重要だし、子供手当てにも私は反対ではない。しかし、それだけでは経済は動かない。
 どこかで富を生産しなければ経済はおかしくなる。富の分配も一生懸命やらなければいけないが、富の生産も考えなければいけないのだ。
 民主党は、従来の自民党のように団体に対して分配するのではなく、それらを構成している家庭や個人に直接分配していこうとしている。それは正しいやり方だ。しかし、それだけでは社会、経済は持たないのだ。富の分配をしている方が楽だし、格好もいい。富を作ることは辛い。
── 経済成長のためにどのような政策が必要か。
亀井 私が主張していることは、単に公共事業を増やせばいいということではない。効果的な分野に投資することだ。例えば、緑のタウン、花と緑のまちづくりだ。総理もこうした構想に賛同し、補正予算にも盛り込まれた。歩道を引っぺがして、そこにどんどん木を植えていく。これはゼネコンの仕事ではなく、地方の零細業者の仕事だ。確実に、地方に内需を作っていくことになる。
 それから、住宅をエコを配した住宅に変えていく構想だ。これはすそ野が広いから、膨大な需要が出てくるだろう。電線の地中化にも国が思い切って予算をつけ、日本中でやればいい。これもゼネコンの仕事ではなく、地方の建設業者の仕事だろう。
 我々の生活を本当に豊かにしていく、そういう公共事業というのは、幾らでもある。そういう公共事業によって内需を拡大していくのだ。予算を霞ヶ関の役人に任せていてはいけない。北海道にはどうする、九州にはどうする、沖縄は、四国は。そういう具体的な処方箋が、霞ヶ関の役人に分かるはずがない。だから、地方が自由に使えるお金をきちんと補正において処置をすべきだと主張した。
── 大臣の日本経済に対する危機意識がようやく内閣でも共有されつつあるようにも見える。二〇〇九年度第二次補正予算に盛り込む追加経済対策の財政支出規模を当初国家戦略局は二・七兆円としていたが、結局七・二兆円程度に落ち着いた。その過程で菅直人国家戦略担当相と相当激しくやりあったと伝えられている。
亀井 失礼な話をしたから、たしなめただけだ。
 現在のような危機的状況で縮小緊縮予算を組むのは狂気の沙汰だ。マニフェストを実現するということも大事だが、国内の経済にきちんと対応するための予算を作るべきだ。二〇一〇年度予算案の歳出規模は、九五兆円を下回るような縮小緊縮予算を組んではいけない。
 現在の経済情勢、国民生活の実態を直視すれば、民主党も国民新党の考えていることに近寄ってくるはずだ。「まず財源ありき」というような議論から脱却すべきだ。
 子供が、お腹を空かして泣いている時に、親としては飢えさせないように、まずご飯を食べてもらうためにどうするか、ということを考えれば良い。「お父さん、お母さん、お金がないのだから、我慢していてよ」と言うわけにはいかない。こんなことは当たり前のことだ。そのために政府があるのだ。国民が勝手に苦しんでいれば良いというのだったら、政府なんか要らない。政党なんか要らない。

財政規律の壁を削岩機となってぶっ壊す
── 大臣は敢えて悪役を買って出ている。
亀井 私が持っている権限は、国連で言えば拒否権だ。しかし、それを発動してしまったらおしまいだ。だから、ワーキングチームを発足させてくれと要求した。
 ところが、「お前達は文句を言うな、こっちは三〇八議席、国民新党は三人しかいないだろう」と批判を受ける。議員の数は違うが、党としては対等の関係だ。三党連立というのは対等なのだ。かつて、連立政権のときに自民党政調会長として予算も編成したが、私は丁寧に自由党、公明党の政策を予算に吸い上げていく努力をきちんとやった。
 それが連立政権のあり方だ。
── 一二月八日の基本政策閣僚委員会で、菅直人国家戦略担当相が「郵政株式売却凍結法案も国民新党のために成立させた」云々と発言したと報じられている。
亀井 どんな発言があったかをここでばらすつもりはない。しかし、我々は三党合意に基づいてやっているのだ。国民新党のためにやっているのではなく、国家・国民のためにやっていることを忘れてもらっては困る。
── 鳩山政権の脱官僚、政治主導はどう評価しているか。
亀井 鳩山政権は、「脱官僚だ」と言っているが、「脱財務省」こそ重要だ。「脱財務省」をやれるかどうかこそが、政治主導が確立できたかどうか評価を決するのだ。
 「脱財務省」を進めなければ、現在のような危機において有効な経済対策はできない。私も長い間、予算をやったが、結局最後は財務省という一つの役所との戦いなのだ。財務省以外の役所は支局も同然だ。一時は財務省の同期の中の半分ぐらいが各省の次官になっていたほどだ。それが霞ヶ関の実態である。
 財務省のくびきからどう脱していくかこそが、大事なのだ。会社で言えば、事業部が経理係に全部支配されているようなものだ。来年度予算編成がそうしたくびきから脱せられるかどうか、私は非常に危惧を持っている。国民新党議員総会でも、私は「財務省がろう固に守ってきた財政規律の壁を国民新党が削岩機となってぶち開ける」と強調した。
 今までのエコノミストは、財務省の財研のOBみたいなのが中心で、自分らが生活に困っていないものだから、「やれ財政規律だ」とか、そんなことばっかり言う。「財政規律だ」と言ったって、経済が死んでしまったらおしまいだ。
 菅副総理は、相変わらず「知恵を出すんだ」、「知恵を出すんだ」というが、知恵にはお金が必要だ。お金を伴わない知恵だけで我々が生活できるのだったら、こんな簡単な話はない。坊さんは修業として托鉢だけやって生きていける。しかし、托鉢をし、そこにご飯を入れてくれる人がいるから生きていけるのだ。

日本人本来の精神を取り戻せ!
── 国債の発行もやむをえない。
亀井 先日も総理に申し上げたが、国債の出し方を工夫すれば良い。例えば、無利子非課税国債にしても、出し方をよく考え、例えば環境や福祉を目的にした国債を検討すればいい。そういう形で、現在有効に使われていないお金を、国が借り上げるというように工夫すべきだ。財源については、工夫すれば幾らでも出てくるのだ。
── 鳩山政権が迷走しつつあるという印象を持つ人が少しずつ増えてきているようだ。それは支持率にも如実に表れてきている。政権が取り組むべき歴史的使命は何か。
亀井 神の手が動いたことによって、政権交代が実現したのだ。だからこそ、私は苦いことも言うが、徹底的に鳩山政権を支えていく。それが私の使命だ。私個人に政治的野望はない。これから、新しい保守の力を結集していかなければいけない。
── 子供手当ての問題にしろ公助に傾き、自助・自立の精神が失われているようにも見える。
亀井 池の鯉のように、口を空けていれば餌をもらえると思っている。そんな鯉は死んでしまう。自分で餌を漁っていくのが基本だ。
 日本人の生き方を見直す必要がある。「自分さえよければよい」という利己的な生き方ではなく、助け合い皆がよくなっていくという生き方が失われてきた。親族殺人の増加にもそれは示されている。自分の利益のためには身内でも殺してしまう。
 小泉・竹中改革で拍車がかかった競争至上主義が利己主義をさらに蔓延させたのだ。日本人の精神は、いまや腐臭を発し始めている。いまこそ、日本人の精神を回復し、それに基づいた生き方を世界に対して自信を持って発信していくべきだ。

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