列車の増発などで山手線の混雑率が緩和したとして、JR東日本は今月19日で、平日朝のラッシュ時に導入している座席収納を終了する。19年ぶりに全車両で朝から座席使用ができるようになる。
山手線は1991年12月、混雑緩和の対策として、始発列車から午前10時までの座席収納を始めた。同時に11両中2両に、通常より2扉多い「6扉車」を導入し、スムーズに乗り降りができるようにした。当時は上野―御徒町間の混雑率が274%に達するなど「痛勤」が社会問題になっていた。
その後、列車増発や企業の時差出勤などもあり、同区間の昨年度の混雑率は204%に改善した。また、ホームドア整備に伴って、全52編成の車両を改修する必要があり、6扉車を来年夏にかけて廃止し、4扉車に戻すことを決定。その前に座席収納を終えることにしたという。