(cache) 大阪地裁、死亡放火で無罪判決 取り調べDVDに疑い  - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 大阪地裁、死亡放火で無罪判決 取り調べDVDに疑い 

     大阪市西成区のアパートで2007年5月、住人3人が死亡した火災で、現住建造物等放火罪に問われた当時の住人で無職の尾池治被告(61)の判決で、大阪地裁は16日、取り調べを録画したDVDなどを根拠に「捜査段階の自白は信用できない」と無罪を言い渡した。求刑は懲役18年。

     判決理由で中川博之裁判長は、公判での精神鑑定を参考に「被告は相手に迎合して良好な関係を築こうとする顕著な依存的性格傾向がある」と指摘。取り調べのDVDを証拠として調べた結果として「否認を試みる態度がうかがえるのに、結局、応答の中で立ち消えになるなど、取調官の意に沿う形で記憶に基づかない供述をした疑いがある」と述べた。

     尾池被告は捜査段階で放火を認める供述調書に署名していたが、公判では「覚えていない」と主張。弁護側は「自白は取調官の脅迫と誘導でなされたもので、信用できない」としていた。

     尾池被告は07年5月5日午後11時ごろ、西成区萩之茶屋のアパート「さくら荘」1階のげた箱の上に置かれた新聞紙に火を付け、全焼させたとして、同年8月に逮捕、起訴された。

      【共同通信】