大分大学は16日、教職員計336人に対し、2007年12月から09年11月までの2年間、超過勤務手当の一部を支払っていなかったと発表した。総額は計約2億4500万円で、給料支給日である今月17日、一括して口座に振り込むという。
同大によると、不払い対象は医学部の医師が9割、残りが医学部の看護師や一般事務職員など。不払い額は1400-約737万円。1人当たり平均約73万円で、不払いの超過労働時間は延べ計9万225時間。
昨年4-8月に時間外労働を検証するため初実施した内部監査で判明。今年1月まで再調査で精査していた。「勤務者と管理者の待機時間に対する認識の違いが原因」(人事課)としている。
労働基準法に基づき、請求権のある2年分を今回支払い、それ以前については調査していないという。該当者でこの2年間に退職した人でも、請求があれば支給する方針。不払い分の支給財源は大学の運営費交付金で賄うとしている。
羽野忠学長は「適正な勤務時間管理ができていなかったことは誠に遺憾。今後はこのような事態が発生しないよう努める」とコメントを出した。
=2010/02/16付 西日本新聞夕刊=