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[米国]
月例パッチでWindows XPがダウン――“死のブルー・スクリーン”と共にPCが停止
マイクロソフトのサポート・フォーラムに苦情が相次ぐ
(2010年02月12日)
米国Microsoftが2月9日に公開した月例セキュリティ・パッチをインストールしたユーザーの一部が、“死のブルー・スクリーン”(BSOD:Blue Screen of Death)が表示されてシステムが停止するトラブルに見舞われている。同社のサポート・フォーラムにはこうしたユーザーからの報告が多数寄せられている。
Microsoftのサポート・フォーラム。月例パッチの適用でWindows XPが起動しなくなったユーザーの報告が相次いでいる |
これらの報告は2月10日早くから寄せられ始め、同日中に一気に増加した。「Windows XPの更新プログラムをインストールし、指示に従ってPCを再起動した」と、“tansenroy”と名乗るユーザーは、このトラブルに関するスレッドの最初の投稿で述べている。
「そうしたら、もうWindowsが立ち上がらなくなってしまった。ブルー・スクリーンに次のようなメッセージが表示され、止まってしまう。『A problem has been detected and Windows has been shutdown to prevent damage to your computer』」
同様の報告が相次いでおり、“Ghellow”と名乗るユーザーは、「この更新プログラムには何か深刻な問題がある。セーフモードでも起動できない」と述べ、このWindows診断モードは、PCを起動する最後の手段であることが多いと指摘した。
“brawfab”と名乗るユーザーは「今朝出勤したら、会社のヘルプデスクに、『PCが死のブルースクリーンになった』という連絡が殺到していた」と書き込み、“moosewalk”というユーザーは「出勤して自分のMacを使って、昨晩のXPの更新トラブルについてオンラインで調べなければならなかった。永久にMacに乗り換えようという気持ちに非常に傾いている」と不満を漏らした。
11日の早い時点でこのスレッドの投稿は120以上に達していた。この件数はWindows Updateのサポート・フォーラムの中で3番目に多かった。スレッドの開始以来の閲覧数は2,800回を超えている。
数人のユーザーが問題の解決方法を投稿している。このうち“maxyimus”というユーザーの投稿が、Microsoftのサポート・エンジニアから、ブルー・スクリーンの繰り返しを回避する方法としてお墨付きを得た。それによると、PCのコントロールを回復するには、Windows XPのインストール・ディスクから起動し、回復コンソールを立ち上げ、一連のコマンドを入力するとされている。
数人のユーザーが、月例パッチに含まれていた更新プログラム「MS10-015」がBSODを引き起こしたという仮説を支持し、これをアンインストールすることでPCが動く状態に戻ったと述べている。
MS10-015は、すべての32ビットWindowsに含まれるカーネル・バグを修正するものだ。このバグは、サポート技術情報「KB977165」に記載されている。Googleのエンジニアが数週間前にこのバグについて情報を公開し、概念実証のための攻撃コードをリリースした。
公式アップデートによってWindows PCが操作できなくなるトラブルは、今回が初めてではない。2年前に公開されたVistaの更新プログラム、2008年5月に公開されたWindows XP Service Pack 3(SP3)などでも同様の事態が起こった。また、昨年10月には、VistaからWindows 7にアップグレードしようとしたユーザーの一部が、似たようなトラブルに見舞われた。なお、本稿執筆時点では、Microsoftのコメントは得られていない。
(Gregg Keizer/Computerworld米国版)
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