中国の不動産市場過熱、1980年代の日本再現か(下)
- チェ・ギュミン記者
■「バブルなき成長」可能との見方も
しかし、現在の中国と80年代の日本には二つの相違点がある。最大の違いは、バブル崩壊直前の日本は既に先進国入りした状態だったのに対し、中国はいまだ急成長中の国だという事実だ。このため、日本は景気対策で川がないところにも橋を架けるようなような無駄なことをしたが、中国のインフラ投資は生産性と生活の質的向上につながる。中国の都市化率は依然45%程度で、先進国の70-80%はもちろん、世界平均(50%)にも満たない。一人当たりのGDPで、80年代後半に日本は米国を追い抜いたが、中国はまだ米国の10分の1にすぎない。急速に伸びる国民の購買力と消費水準を考えると、急騰する不動産価格を必ずしもバブルとは見なせないとの分析もある。
第二の相違点は、中国には日本という「他山の石」があることだ。中国が外圧に抵抗し、人民元相場を低水準のまま維持しようとする理由も、プラザ合意がもたらした結果を見てきたからだ。しかし、人民元の切り上げを無期限に延長すれば、それこそ日本と同じ運命をたどるとの警告もある。英エコノミスト誌は「日本の本当の失敗は、プラザ合意で円の切り上げに同意したことではなく、それまで長期にわたり円の切り上げを拒否してきたことにある。通貨価値を将来急激に切り上げるのではなく、今から徐々に切り上げるべきだ」と忠告した。
専門家によって、中国が直面する危機に対する判断や対策が異なるのは、それだけ中国がさまざまな難題を抱えている証拠でもある。
しかし、改革開放から30年にわたり、中国は数多くの「危機説」を克服し、大きな発展を遂げてきた。そんな中国に今危機が訪れれば、全世界も危機に陥る。中国が日本と同じ失敗を繰り返さないという楽観論者の胸中には、そんな確信と希望が入り交じっている。
チェ・ギュミン記者
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