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僕たちの「伝説」

2009年12月12日

 昨日の明け方、ようやっと「遺言」の第4章を書き上げた。
 「遺言」というのは筑摩書房から来年出る予定の書下ろし本の題名。
 なんでこんな縁起の悪い題名かというと、もともと2007年~2008年にやった連続トークショー「遺言」が元になってるから。
 一回につき3~4時間語りっぱなしのイベントは、現在の「ひとり夜話」の原型なんだけど、内容は「岡田斗司夫のかかわった映像作品の解説」に徹した内容。
 自分の作品解説なんて恥ずかしいに決まってる。でも僕も最近は記憶力が衰えてきたから、覚えてるうちに誰かに聞いて欲しい。
 そう思ってはじめたイベントだから「遺言」。わかりやすいやね。

 でも話題がどんどん転がって、富野さんのガンダム論とかジブリの鈴木さんは悪人だとか、ヤマトの西崎さんは怪物だとか、そりゃもう楽しい。
 シリーズが終わってから一年以上たったけど、実はそのあいだず~~~っと原稿にしていたんだよね。

 「テープ起こし」という、録音をそのまま文字に起こしたのはあるんだけど、それがもう膨大。単行本一冊では絶対に収まらない文字数なんだよ。
 で、それに僕がこの一年以上、さらに書き加えちゃってる(笑)もうアタマおかしいよね!
 
 全部で6章になる予定だけど、その第4章がやっと昨夜終わった、というわけ。
 でね、作業しながら考えてたんだけど、これは「遺言」じゃないね。
 「伝説」だよ。
 僕はいろんな人の「伝説」を語りたいんだ。

 西崎さんや富野さん、宮崎さんや庵野くんの「裏話」じゃない。
 彼らの「英雄譚」を語りたい。
 僕たちの世代、僕たちの好きな世界にも、ちゃんと英雄たちはいた。
 その業績や試練、栄光や挫折を僕は自分が感じたままに語りたい。
 それらひっくるめて、僕が語っているのは、僕たちの時代の「伝説」だったんだ。 

 だからいま筑摩書房に交渉してるんだ。
 題名を「伝説」にしたいって。

 出版社側はちょっとためらってるみたい。
 「遺言」で企画通しちゃったし、「岡田斗司夫が遺言として語る」という部分にウリを感じてるかもしれない。
 とりあえず、ものすごく分厚い本になることだけは確かだ。
 申し訳ないけど、絶対に2000円は超える。それどころか3000円超えるかもしれない。
 でも、絶対に面白い。
 
 いやいや、こんなところで「まだ書いてる最中の本」を熱く語ってる場合じゃないよね。
 第5章、書かなくちゃ。

 今日はここまで。
 明日は日曜だからお休みします。
 じゃ、また月曜にね。


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この記事へのコメント

トークショーの「遺言」を聴けていないので、3000円になっても買う気満々です(笑)
今から発売日が楽しみです(*´ω`*)
Posted by 永和 at 2009年12月12日 23:20
新宿ロフトプラスワン、たしか全部生で聴いてました。
あれが本になると考えただけでわくわくします、すごく楽しかったから。
2,000円でも3,000円でも買いますよ!

本の中に出てくる作品の映像も見れたらいいけど、いまじゃなかなか見られないものもあるんでしょうね。
でも、主要作品は見れるからいいや。
特に「王立宇宙軍」の話なんて、またじっくりと楽しみたいです。

そういや今日は「ヤマト復活篇」の公開日ですね。
西崎さんは新しい伝説を作った、そう思ってます。
Posted by hommac(またはMassie) at 2009年12月12日 23:23
遺言は、あの時代の発熱と岡田さんの苦悩が煮詰まった、とてもとても濃いイベントだった思います。
それと、どんな話も庵野さんのエピソードになると必ず落ちるというwwww
こういうのも人徳ですよね。
Posted by スロ at 2009年12月12日 23:51
イベントは行けませんでしたが、アニメの歴史を綴る大切な資料だと思います。
値段の問題ではなく、アニメが大好きな人は
自然と購入されるのではないでしょうか?

とても楽しみです。
Posted by C太郎 at 2009年12月13日 00:13
もうよだれもんですよ
絶対買います
Posted by BP at 2009年12月13日 01:22
僕が初めて岡田斗司夫さんの名前を認識したのが角川の小説「機動戦士ガンダム」の解説でした。
そのあとがきを読んでから、アニメの向こうにはどんな作り手さんがいるのだろうとか。
それまでは考えたこともなかったような所に自然に意識を誘導して頂けました。

それは今思えば岡田斗司夫さんの視点から富野監督を捉えた富野由悠季論にもなっていたからなんじゃないかと。
その作り手の人となりを知ろうとすることも、作品を理解する上で、十分に意義深いものであるのだろうというのが、
当時の僕にはまだ理解できないながらも、その文章全体の熱量から何か伝わってくる感じがありました。


伝説。
ですよねー。
Posted by 円山 at 2009年12月13日 04:52
どれだけ分厚い本になるのか楽しみです。

「僕たちの世代、僕たちの好きな世界にも、ちゃんと英雄たちはいた」か・・・・

自分は今20代後半ですが、自分の世代にも英雄っているのかな?
少なくとも僕は会ったこと無いな~
英雄だって気がつくのはもっと時間がたった後なのかもな
振り返ってその功績を見れば英雄だったみたいな感じで

現在進行形の英雄って今は思いつかないな
昔はいたような気がする
自分が生きてない頃の事だから
当時の人はどう思っていたか解からないけど・・・・

英雄は減ってる気がする。
Posted by cowboytrekey at 2009年12月13日 08:57
3000円超えとはどんな化け物の様な本になるのかとても楽しみです。

少なくともここにコメントを書いている人は「是が非でも!」と思っているはず。

自分もいくらになろうとこれは手に入れないと!と思っております。

「伝説」というタイトルで出せるといいですね。

楽しみにしてますよ!
Posted by utarou at 2009年12月13日 12:33
「遺言」はブログの感想などで読んだだけなので書籍化はありがたいです!
現代の偉人や英雄と呼ばれるスポーツ選手やら経営者の伝説話のたぐいは大好物で、
それがヲタ業界の伝説ともなれば値段が張ろうと必ず買いますよ!
楽しみに待ってます!!
Posted by kanai at 2009年12月13日 15:37
楽しみにしています。
Posted by 大僧正 at 2009年12月13日 17:47
「伝説」 いいじゃあないですか。
岡田さんが熱く語りたいように、下の世代の
僕達も語り継いでいきたいんです。
「アニメ業界にはこんなにもバカですげぇ英雄達がいたんだ。この人たちがいたからアニメを
信じて来れたんだ」 と。

「伝説」楽しみに待っていますよ。
Posted by トモ at 2009年12月13日 18:39
出版は来年の春頃でしょうか。トークショーには行っていないので、とても楽しみです。

特に「ヤマト復活篇」を見た後だけに、西崎さんのくだりにどんなことが書かれているのか興味津々。

M先生のことなど、岡田さんがヤマト特番で語りたかったことなどにも触れているといいなあと、思っています。
Posted by せんちゃまん at 2009年12月13日 20:32
天才たちの伝説を記録に残し後生に伝えたい。
岡田さんはトキワ荘でいう藤子Aの役割なんでしょうか。

「遺言~伝説の兄貴達~」

ど、どうでしょう?
Posted by かずのこ at 2009年12月15日 06:48
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