地震:水原市で16時間後に塀が崩壊

家主「夜中にずっとギシギシして…」

水原市「塀が古かったことが主な原因」

 今月9日午後6時8分ごろ、京畿道・始興で発生した地震(マグニチュード〈M〉3.0)の影響とみられる、塀が突然崩れるという事故が、京畿道水原市で見られた。

 水原市勧善区細柳洞に住むパク・ヨンジェさん(58)の自宅で、高さ2メートル、全長22メートルのブロック塀が崩れ落ちたのは、10日午前10時ごろだった。幸い、崩壊時に周辺を行き来する人がいなかったため、人的被害はなかったが、家の庭にあった高さ5メートル、直径30センチの樹齢30年になるライラックの木が根こそぎ抜けるほど、衝撃は大きかった。

 居間で家族と過ごしていたところ、塀の崩壊に気が付いたパク・ヨンジェさんは、「急に雷のように大きな音が聞こえて外に出てみたところ、長い塀がすべて横倒しになり、原形をとどめていない状態だった。近所の人はもちろん、通りを走っていたタクシー運転手まで車を止めて駆け付けるほど大きな音だった」と話している。

 パクさんは「9日午後の地震のとき、家が揺れるのを感じた。地震直後から、塀が1時間くらいの間隔でギシギシ音を立てていたため、夜通し不安だった」と話した。塀の崩壊直後、パクさんは京畿道庁と水原市の災害防止担当部署に、電話で地震被害の報告をしたが、市側から「補償はできない」と言われたという。

 パクさんは「少し前にハイチ地震の被害を見ていたため、首都圏でも地震の被害を受けることがあり得るということを知らせたかった。韓国の行政機関はまだ地震に対する備えがまともにできていないようで不安だ」と話している。なおパクさんは、今回の事故で塀の復旧費用など、約500万ウォン(約38万円)の財産被害を受けたという。

 この事件について水原市庁の災害安全管理課は、「自然災害の被害は消防防災庁の基準により、住宅全壊あるいは、半壊、農作物被害などについてだけ、災害支援金を支給するようになっている。今回の事故の場合、地震発生から16時間後に発生したもので、塀の老朽化が崩壊の主な原因とみられる」と話している。

京畿道水原市勧善区細柳洞に住むパク・ヨンジェさんが、塀が崩れた当時の状況を説明している。/写真=梁熙東(ヤン・ヒドン)記者

水原=梁熙東(ヤン・ヒドン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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