対ロシア借款の焦げ付き深刻、5年間で93億円(上)

 企画財政部関係者は8日、韓国が19年前に旧ソ連当時のロシアに供与した借款が回収不能に陥っていることを明らかにした。そのツケは国民に回っているのが現状だ。

 関係者によると、2005年から発生し始めた対ロシア借款関連の損失は昨年までに1198億ウォン(約93億円)に達した。今年も334億ウォン(約25億9000万円)の損失が見込まれ、前年の199億ウォン(約15億4000万円)を135億ウォン(約10億5000万円)も上回ると試算されている。累積では1500億ウォン(約116億円)を超えそうだ。「債権者」韓国が今年まで年平均255億ウォン(約19億8000万円)を出し、「債務者」ロシアの負担を肩代わりしている格好だ。

 韓国は1991年1月に旧ソ連と30億ドル(約2690億円)規模の経済協力借款協定を結んだ。当時の韓国の外貨準備高(137億ドル)の21%を占める大規模な借款供与だった。しかし、14億7000万ドル(約1320億円)の借款が執行された時点で、同年12月にソ連が解体された。債務者が支払い不能に陥った格好だ。実行済み借款のうち10億ドル(約900億円)は韓国の市中銀行が韓国政府の債務保証を受け、LIBOR(ロンドン銀行間金利)プラス1.25-1.375%、3年据え置き、5年分割償還の条件で供与したものだ。残る4億7000万ドル(約420億円)は、ロシアが韓国製品を購入するひも付き条件で輸出入銀行が貸し付けた。

 債務償還は順調には進まなかった。ロシアは借款のうち4億6000万ドル(約410億円)は戦車、ヘリコプター、原材料など現物で償還した。しかし、残る部分に関しては償還方式をめぐる両国の見解の差が埋まらず、ロングラン交渉が続いた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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