プロレス記者の独り言
取材歴25年の大ベテラン・川野辺記者のブログです。豊富な知識・経験をもとにプロレスの醍醐味を書き尽くします。
日本憎し!“アラビアの怪人”ザ・シーク
“アラビアの怪人”ザ・シーク(本名エドワード・ファーハット)、“インドの狂虎”タイガー・ジェット・シン、“黒い呪術師”アブドーラ・ザ・ブッチャーの3人は日本プロレスマット界の三大ヒールレスラーと言われるが異論を挟む人はいないだろう。
多くの外国人レスラーを取材してきた記者。つたない英語力だったが、ほとんどの外国人レスラーとコミニュケーションを取り酒を飲み、冗談を飛ばしあってきたが、“アラビアの怪人”ザ・シークとだけは付き合いが全くない。あの聾唖者レスラーのサイレント・マクニーとさえボディーランゲージで意思の疎通を図ってきたのにだ。
普段のシークは黒い縦じまのスーツをびしっと着こなし、アラブの大富豪をほうふつさせるいでたちだった。額のギザギザの傷跡さえなければ、まさにアラブの石油王。しかし、シークは日本人を寄せ付けぬようなオーラというか、バリアで”武装”していた。
「オレは日本人なんかとは一切話なんかしないぞ」とでも言いたげだった。
元々は米国ミシガン州デトロイト地区の大プロモーターだったシーク。デトロイトは言わずと知れた自動車産業の町。19世紀から20世紀にかけて米国の象徴のような町で自動車の発展とともに栄え、プロレスでもドル箱の町だった。それが日本車が米国に進出、低価格、低燃費を旗印にするとデトロイトの自動車産業は衰退の一途。それにオイルショックが重なってのダブルパンチ。1980年代中頃にはデトロイトの市財政は破産。町には失業者が溢れ、とてもプロレスどころではなくなり、シークはかつてドル箱だった同地区でのプロレス興行と活動をクローズせざるを得なくなってしまう。
日本人への恨み・つらみが重なり、日本人憎しとなり、まさに日本マットで狂気じみたファイトと行動を連日連夜繰り広げていくことになるのである。
183センチ、110キロ。決して体格的に恵まれていなかった“アラビアの怪人”ザ・シークだが、日本憎しの思い、エネルギーが怒りの塊りとなって日本マットで次から次と大事件、理解不能な難事件を起こしていくことになる。
(つづく)
多くの外国人レスラーを取材してきた記者。つたない英語力だったが、ほとんどの外国人レスラーとコミニュケーションを取り酒を飲み、冗談を飛ばしあってきたが、“アラビアの怪人”ザ・シークとだけは付き合いが全くない。あの聾唖者レスラーのサイレント・マクニーとさえボディーランゲージで意思の疎通を図ってきたのにだ。
普段のシークは黒い縦じまのスーツをびしっと着こなし、アラブの大富豪をほうふつさせるいでたちだった。額のギザギザの傷跡さえなければ、まさにアラブの石油王。しかし、シークは日本人を寄せ付けぬようなオーラというか、バリアで”武装”していた。
「オレは日本人なんかとは一切話なんかしないぞ」とでも言いたげだった。
元々は米国ミシガン州デトロイト地区の大プロモーターだったシーク。デトロイトは言わずと知れた自動車産業の町。19世紀から20世紀にかけて米国の象徴のような町で自動車の発展とともに栄え、プロレスでもドル箱の町だった。それが日本車が米国に進出、低価格、低燃費を旗印にするとデトロイトの自動車産業は衰退の一途。それにオイルショックが重なってのダブルパンチ。1980年代中頃にはデトロイトの市財政は破産。町には失業者が溢れ、とてもプロレスどころではなくなり、シークはかつてドル箱だった同地区でのプロレス興行と活動をクローズせざるを得なくなってしまう。
日本人への恨み・つらみが重なり、日本人憎しとなり、まさに日本マットで狂気じみたファイトと行動を連日連夜繰り広げていくことになるのである。
183センチ、110キロ。決して体格的に恵まれていなかった“アラビアの怪人”ザ・シークだが、日本憎しの思い、エネルギーが怒りの塊りとなって日本マットで次から次と大事件、理解不能な難事件を起こしていくことになる。
(つづく)
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