「撮り鉄」妨害でＪＲ西、被害届提出検討

　大阪府柏原市のＪＲ関西線で、鉄道ファンが電車を撮影しようと線路に立ち入り、運行を妨げた問題で、ＪＲ西日本が柏原署に被害届の提出を検討していることが１６日、同社への取材で分かった。

　ダイヤが大幅に乱れ、数人が退去要請を拒否してパトカーが出動する騒動になったことから、ＪＲ西は「多くのお客様に迷惑をかけ、悪質性が高い」と判断した。鉄道会社がファンの迷惑行為で被害届を出すのは異例。

　ＪＲ西によると、１４日午前１０時半～１１時半ごろ、貸し切りお座敷列車「あすか」を撮影しようと、柏原市の河内堅上駅近くに鉄道ファン４０～５０人が集まった。あすかは運行が年数回と少なく、「撮り鉄」と呼ばれる撮影好きの鉄道ファンに人気が高いという。

　この際、一部のファンが線路に立ち入り電車がストップ。運転士が退去を求めたが数人が聞き入れず、応援の駅員が駆け付けたり、パトカーが出動したりして立ち退かせた。関西線は上下計１９本が運休するなどし、計２６本が最大３９分遅れ、約１万３０００人に影響した。（共同）

　［2010年2月16日12時26分］