●「野原」はもう1つの視点で『おおかみかくし』を見つめたような仕上がりになりました
――PVも教会という神聖なムードのなか、梶浦さんと歌姫の迫力あるパフォーマンスが圧倒的でした。
KAORI:あれでも自分は抑えたつもりなんです(笑)。教会で撮影したんですが、光の入り方が独特で、曲の雰囲気がよく出たと思います。普段と違って、梶浦さんとボーカル4人が向かいあってパフォーマンスしたのですが、とても恥ずかしかったです(笑)。でも梶浦さんと向かい合っている以外は、ライブでもあんな感じなので。それに新鮮さを加えた仕上がりになっていると思います。
ちなみにジャケットも、初めて梶浦さんと私達4人の写真がトップに使われていて、ビジュアル面でも“4人を前面に”という部分が現れているんです。撮影日は大雨だったんですが、完成したジャケットを見て「こうなるんだ!」と驚きました。
――カップリングの「野原」は対照的なバラードナンバーですね。
KAORI:メインボーカルはKEIKOが担当しています。バラードだけどめちゃめちゃロックで熱いんです。最後までゆったり終わるのかと思ったら、梶浦語コーラスでガンと来ていい意味で裏切られます。
――KEIKOさんだけでなく、4人での美しいコーラスも聴きどころですね。
KAORI:普通はコーラスはメインを立たせるもので、前に出過ぎないものが多いのですが。梶浦サウンドはコーラスが主役と言っても過言ではないですね「もっと主張して!」という感じが新鮮だし、楽しいです。でもコーラスが複雑なので私達もどこまで歌ったかわからなくなったり、エンジニアさんも大変そうでしたけど(笑)。
――この詞も『おおかみかくし』の世界観につながっているのかなと思いました。
KAORI:違った視点で作品を描き出しているみたいな。2曲ともタイプが違う曲なのに、聴いていると近さを感じるのは不思議ですね。アニメを見たり、曲を聴き込んでいくうちに重なる瞬間が来るかもしれません。そこまで私も見続けないと(笑)。
●5月の全国ツアーでFictionJunctionの姿と音楽を体感しよう
――5月からはツアーも始まりますね。
KAORI:1月のライブが“日本語厳禁”のとてもマニアックなステージだったので(笑)、普通なら歌うはずの新曲も歌わずに……。なので今度はFictionJunctionとしての新曲もお披露目する予定です。会場でお待ちしてます!
――最後に皆さんへメッセージをお願いします。
KAORI:「時の向こう 幻の空」は人生を俯瞰(ふかん)で見たような曲で、自分と向き合ったり、自分の行く末を考えさせられる部分がたくさんあります。ぜひ聴いていただいて“この曲と出会えてよかった”と思ってもらえたら嬉しいです。そして『おおかみかくし』を観て、歌の意味を考えて楽しんでください。ライブツアーでは、梶浦さんと私達でしかできないステージをお見せできるように頑張ります。
⇒次ページに梶浦由記アンケート!!
集計期間 : 10/02/02~10/02/08