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動物写真家・スギ☆カナさん /愛知

 ◇キノボリカンガルー知って--スギ☆カナさん(38)

 アジアを中心に犬などを撮ってきた写真家、スギ☆カナさん(38)=岡崎市朝日町。現在は国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅の可能性が高いとされる絶滅危惧(きぐ)種に分類された「キノボリカンガルー」の撮影に力を入れている。写真を通してキノボリカンガルーの置かれた状況や生息地・パプアニューギニアの環境保護を訴えるスギ☆カナさんに聞いた。【稲垣衆史】

 --写真を始めたきっかけは。

 化学メーカーに就職した際、表現する仕事に興味があり広報の仕事を希望しました。でも記事も書けなければ、写真も撮れない。そこで写真家・八木祥光さんに写真を学び始めました。

 --なぜ動物写真家を志したのですか。

 動物好きで飼い犬をよく撮影していました。写真雑誌に投稿すると選ばれるのは決まって犬の写真でした。98年にインドを旅行した時、首輪を付けずに街中を自由に歩き回る犬を見て「これが人間と犬の本来の共生の姿だ」と衝撃を受けました。01年に会社を辞め「犬の視点からアジア各国の人々の生活を撮影しよう」と半年間の旅行に。その時の写真が愛犬雑誌に連載され、この道に進みました。

 --昨年末、東京でキノボリカンガルーの写真展を開いたそうですね。なぜキノボリカンガルーなのですか。

 08年にニューギニア島でペットとして飼われていたキノボリカンガルーを見ました。フワフワな毛に大きな瞳が愛らしく、一目ぼれしました。でも飼い主から離すと2~3日で死んでしまい、環境変化に弱い繊細さに驚きました。絶滅の危機にあると知り、その存在や取り巻く状況を伝えたいと考えるようになりました。「生き物を通して人の営みを表現したい」とニューギニア島には4年間通いましたが「この動物を撮りたい」と思える出合いでした。

 --なぜ絶滅の危機にあるのですか。

 ニューギニア島は鉱山資源が豊か。産業の発展や生活の向上のため、キノボリカンガルーが唯一生息できる熱帯林を切り開いています。開発が進み、生息できる区域はどんどん狭くなっています。

 --保護の動きはあるのですか。

 09年にパプアニューギニアの熱帯林の中に国立自然保護区ができ、生息地の保全につながると期待されています。私はパプアニューギニア政府観光局や日本・パプアニューギニア協会などに協力を呼びかけ、09年夏に撮影したキノボリカンガルーの写真集を年末に自費出版しました。収益の一部を保護活動に寄付します。

 --今後は。

 確認されているキノボリカンガルー14種をすべて撮影したい。協会などと協力を深め、生態系を守る仕組みを作っていきたい。まずは多くの人にキノボリカンガルーの魅力を伝え、パプアニューギニアやその自然に関心を持ってもらおうと思います。

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 ■人物略歴

 ◇すぎ・かな

 本名・杉浦かな子。愛知大卒。02年、写真家への登竜門「ニコンサロンJuna21」で入選。03年にはアジア各地の犬を撮影した写真集「アジアン☆ドッグ」を出版した。日本写真家協会会員。4月17日から名古屋市中区新栄町のフォトサロン「サン・ルゥ」でキノボリカンガルーの写真展を開く。

毎日新聞 2010年2月15日 地方版

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