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YouTubeも参戦! 3D映像は新しいビジネスモデルを生み出すか

2月15日17時55分配信 誠 Biz.ID

YouTubeも参戦! 3D映像は新しいビジネスモデルを生み出すか
YouTubeで実験的に配信されている3D動画。「石田純一、靴下を履く」「D1グランプリ、ドリフトデモ」などを、さまざまな表示方法で立体視できる
 ハリウッド映画「アバター」が興行成績の記録を塗り替えた。前に記録を保持していたのは「タイタニック」だったから、ジェームズ・キャメロン監督は自分で自分の記録を塗り替えたことになる。「すごい」としか言いようがない。

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 キャメロン監督は、映画監督であるのと同時に、視覚効果などを専門に制作するデジタルドメインの設立者でもある(ちょうど、ジョージ・ルーカス監督とILMの関係に近い)。だから映像の細部に、最新技術を駆使する。「タイタニック」も、実に多くの3D視覚効果+実写合成を施しているし、「アバター」は、映像自体を3Dで再生するという意味で画期的だ。

 そもそも3D映画というのは、昔から存在している。東京ディズニーランドの人気アトラクションだった「キャプテンEO」(故マイケル・ジャクソン主演のスターシップ物語)や、現在でも催行中の「ミクロアドベンチャー」なども3Dである。また、テーマパークだけでなく、「アイマックスシアター」では学術的フィルムも3Dの迫力映像で体験できる。しかし、通常の映画館で3D上映するというスタイルは新しい。

 今3Dが注目されてきたのは、「アバター」のような3D用に制作した立体映像だけでなく、テレビでも3D再生が可能になってきたことも1つの要因だろう。3D用に映像を制作するのは、非常にお金がかかる。なぜなら、右目用と左目用の2つのカメラを同期させる特殊な3Dカメラを利用する必要があるからだ。高解像度を得るために、通常フィルムの倍のサイズ(70ミリ)を双頭のように組み合わせた特殊な3Dフィルム撮影を行っていたIMAX方式では、特に短編であっても膨大な予算がかかっていた。このコストを回収するのは、なかなか難しい。

 しかし、最近のお茶の間3Dは違う。Blu-rayで3D再生するためのフォーマットなどが決まったため、今後はソフトメーカーが、自宅でも楽しめるさまざまな3D作品をリリースしてくるだろう。また、3D専用カメラで撮影せずに、普通の2D映像を変換して3Dにする簡易な方法も開発されている。世界最大級の家電展示会CES(Consumer Electronics Show)でもPS3などの家庭用ゲーム機で3D立体映像を使った作品を紹介した。自宅のテレビが立体映像で埋め尽くされるという日も来るかもしれない。

 3Dのムーブメントは家庭用テレビにとどまらない。最近の3D関連のトピックの1番はYouTubeで3Dが見れるようになったことだろう。3D対応動画の右下には、プルダウンでさまざまな種類の立体視技法に切り替えられる。カーレースの映像から、「石田純一靴下を履く」といったバラエティ的なコンテンツまで、さまざまな動画で実験中だ。

 試しにこれらの映像を「交差法」で立体視してみたが、なかなか難しい。ワイド画面で、2つの映像が左右に離れすぎていると、立体視しづらいのだ。わたし個人の眼球筋肉が弱まっているのが原因かもしれないが……。

 専用メガネが必要なタイプは試していないので、コメントはできないし、まだまだ実験中というフェーズも否めない。しかし、PCモニタで気軽に3D映像が楽しめるのであれば、専用メガネを自宅に用意する人も増えるのではないだろうか?

 一方、エンターテイメント業界以外では、立体映像にすることへのインセンティブは不明瞭(めいりょう)だ。Web3Dにしろ、セカンドライフにしろ、3Dものは当初の話題性ほどには普及しないのがこれまでの常だった。3Dは通常映像以上にコストがかかるもの。平面映像と立体映像との違いが、新しいビジネスモデルを生み出すに至るかどうか、まだ分からない。

 しかし、iPhoneやiPadに代表されるタッチスクリーンというインタフェースと組み合わせれば、SF映画のような世界も不可能ではないように思う。空間に提示された映像に対して、体の動きで反応し、情報を引き出したりすることもできるかもしれない。

 あまり現実を凝視しても、面白い発想は生まれない。こよいは未来小説でも読みながら、新しい3Dの活用方法を考えてみてはどうだろう。【永田豊志】

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最終更新:2月15日18時40分

誠 Biz.ID

 

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