社会

原発争点の上関町議選 反対派2議席減に
(山口県)
原発計画の是非を最大の争点とした上関町議会議員選挙が14日行われ、推進派9人、反対派3人が当選した。前回の選挙より反対派が2議席減らす結果となった。一夜明けた上関町役場では当選証書の交付が行われ、当選した議員全員に当選証書が手渡された。上関町に原子力発電所の建設計画が浮上して28年目、原発の是非を問う7度目の町議選となった今回は前回より定数が2議席減り、12の定数を推進派11人、反対派6人の合わせて17人が争う激しい選挙戦となった。開票の結果、推進派が9人当選したのに対し、反対派は前回より2人少ない3人の当選にとどまり、推進派が反対派を大きく引き離す結果となった。上関町まちづくり連絡協議会の
井上勝美事務局長は「原子力発電所を早くつくって町づくりを進めてくれ、という答えを町民が出した。その期待の大きさだと思う。(計画が)勢いづいていけることは間違いない」と話している。一方、上関原発を建てさせない祝島島民の会の山戸貞夫代表は「反対運動をしている人たちに全町的な力というのがなかなか伸ばしきれてなかった。今後、さらに町内で地力をつけるために新たに活動を強めていきたい」と話している。上関町の柏原町長は「この度の結果は有権者、町民のみなさんが判断したことであるから、その結果を尊重してこれから行政運営をしていきたい」としている。今回の選挙結果を受けて中国電力は「原子力発電所の立地を契機とした町づくりに対して多くの町民の期待が示されたものと受け止めている」とのコメントを出している。町民の選挙に対する関心も高く、投票率は90.24%と前回を2.13ポイント上回っている。
[ 2/15 15:37 山口放送]