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遠洋調査捕鯨は地球にやさしくない・日新丸船団、CO2を4万tは排出か?

夏に北太平洋、冬にははるばる南氷洋まで出かける調査捕鯨・日新丸の船団、推計では年に4万tもの二酸化炭素を排出する。水産庁などは遠洋調査捕鯨の環境影響を明らかにすべきではないか。調査捕鯨の鯨肉は、1kgあたり温室効果ガスを最低でも8kgは排出している計算になる――。
日本 環境 NA_テーマ2
※ 筆者は商業作家として、この筆名を使っています(編集部)

目 次
1.日新丸船団は、4万tはCO2を排出か
2.船舶と二酸化炭素排出量との関係
3.報告義務違反では?
4.温対法も省エネ法も抜け穴が多すぎる
5.地球にやさしい捕鯨??
6.すみやかにCO2排出量の公表を


 7月7日から9日にかけて開かれた、先進国首脳会議(G8北海道洞爺湖サミット)では、先進国首脳会議(G8北海道洞爺湖サミット)では、地球温暖化が主要テーマの1つとなった。マスコミも地球環境問題の特集を組んで、盛んに問題を組んだ。

 一方、製紙会社が再生紙の古紙混合率に関して嘘の表示をしていた「エコ偽装」、食肉会社や水産会社など食品の生産・流通企業が産地や消費期限、品質等を偽って表示していた「食品偽装」など、企業の不正行為が次々と発覚して大きな社会問題となり、連日のように新聞紙面などを賑わせている。

 地球温暖化問題と関連する同様のエコ偽装が、共同船舶株式会社(共同船舶)と財団法人日本鯨類研究所(鯨研)で行われているのではないか。違反している可能性のある法律は2つ、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(温対法)及び「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)である。

 共同船舶は、鯨研が日本政府の委託を受けて行っている調査捕鯨の実施主体である。共同船舶はもともと商業捕鯨大手3社による合弁会社であり、現在は元の親会社から株式を譲渡された鯨研を始めとする水産庁系の外郭団体が株主となっている。調査捕鯨に対しては、国から毎年5億円の補助金と4億円の研究助成費が支給されており、海外漁業協力財団からも別途融資を受けている。

 日本の調査捕鯨が、調査の名を借りた擬似商業捕鯨として内外で批判を浴びていることは、ご存じのとおりである。

1.日新丸船団は、4万tはCO2を排出か

 環境省が温対法に基づいて定めた温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度では、特定排出者の指定を受けた事業所が、それぞれ同省の「算定報告マニュアル」に従い、事業活動に伴って排出される温室効果ガスの量を計算し、国に対して報告することが義務付けられている。それを環境省が集計して、結果を公表することになっている。
 ・温室効果ガス排出量−算定・報告・公表制度について

 ここでいう特定排出者とは、省エネ法の対象となる企業、または年間の温室効果ガス排出量が3千t(二酸化炭素換算)を越える企業である。報告を怠るなどして同法に違反した企業には、20万円以下の罰金が科せられる(温対法第50条)。2006年度の集計結果が、今年3月に環境省のホームページ上に掲載された。リストを検索しても、共同船舶と鯨研の名はない。

 部外者が、当該事業者に代わって温室効果ガスの排出量を算定することはなかなか難しい。とくに船舶の航行にかかる排出量は、航速、動的に変化する燃料分も含めた載貨重量、船の建造年数など諸々の要素によって燃費が大きく変わるため、計算が非常に厄介である。いくつか算出方法があるが、もっとも簡単かつ正確なのは、燃料消費量そのものから直接求める方法である。当の船会社は、伝票さえ見ればすぐにわかるわけだ。

 共同船舶の燃料消費量については、先日マスコミに関連情報が流れた。チリ・サンチャゴにてIWC(国際捕鯨委員会)年次総会本会議が始まった6月24日、新聞各紙は鯨研による鯨肉価格値上げの発表を報じた。そのうち、朝日新聞の記事は「石油高騰で今年度は燃料費だけでも約4億円増えるという」と伝えた。
 ・クジラ肉、2年連続の値上げ 目標数を捕獲できず(朝日新聞・6月24日)

 船舶の燃料となる重油は2種類、貨物船やタンカーなどの大型船舶で使用されるC重油と、より小型の漁船で主に使われるA重油とがある。調査捕鯨船団には、小型のタンカーに匹敵する捕鯨母船と補給船のほか、大型の漁船にあたる5隻の目視船/採集船が含まれる(詳細は後述)。ここでは、A重油のみの場合、C重油のみの場合、A重油とC重油を併用している場合(トン数、航行距離、燃費をもとに3:5の割合で計算)の3つのパターンで消費量を推計してみる。

 C重油の価格は、昨年11月に1リットル当り64.5円だったものが、今年6月には89円に値上がりした。一方、A重油の価格は、昨年5月に1リットル当り63円だったものが、今年5月には91円となった。
 ・燃料のリッター価格一覧表(太陽光発電メーカー・オージーテックのHPより)
 ・A重油納入価格調査推移表(PDFファイル・石油情報センター)

 朝日新聞の情報と合わせて計算してみると、調査捕鯨によって消費される燃料は、A重油のみの場合約1400万リットル、C重油のみの場合約1600万リットル、併用の場合はA重油約580万リットル及びC重油約970万リットルとなる。

 これにA重油とC重油の二酸化炭素排出係数をそれぞれかければ、最も少ないA重油のみのケースで3万9千トン、最も多いC重油のみのケースで4万9千トン、併用では4万5千トンという数字が出てくる。つまり、低いほうの数字でさえ、環境省の報告制度で対象となる二酸化炭素排出量3千tという基準を13倍も上回っているのだ。(kg・CO2/リットル)をかければ、およそ9万tという数字が出てくる。
 ・二酸化炭素排出量(一覧表)PDFファイル

遠洋調査捕鯨は地球にやさしくない・日新丸船団、CO2を4万tは排出か? | <center>長崎空港売店(2007年4月・撮影:荒木祥)</center>
長崎空港売店(2007年4月・撮影:荒木祥)

2.船舶と二酸化炭素排出量との関係

 数字は、朝日新聞の報道にあった燃料費用の増額が実際の数字と大きく違わないことを前提としている。念のため、環境省の集計結果に名前が載っており、排出量が共同船舶と近い船会社の、船舶と二酸化炭素排出量との関係を調べてみよう。

 例えば、2006年度の二酸化炭素排出量が57700tとなっている商船三井内航は、1万t級の貨物船2隻とその他小型船合わせて所有船7隻、総トン数は35000tほどである。もう1社、排出量が72800tの栗林商船では、1万t級の貨物船5隻他合わせて7隻で、総t数は73000tほどである。

 総t数の少ない商船三井内航のほうが、船のt数当りの二酸化炭素排出量/燃料消費量が多くなっているのは、船舶ではスケールメリットが働き、大型船ほど燃費がよくなることが主な理由と考えられる。

 ここで調査捕鯨船団の数字と比べてみることにしよう。公式の捕鯨船団は母船日新丸8044t、目視採集船(クジラを捕獲するいわゆるキャッチャーボート)勇新丸720t、同じく第二勇新丸747t、同じく第三勇新丸742t、目視専門船・第二共新丸372t、同じく海幸丸860tの6隻である。

 その他に、燃料補給と鯨肉の仲積を引き受けるオリエンタル・ブルーバード号という小型タンカーがあり、これが8725tとなっている。さらに、環境保護団体の抗議船捕捉の任を担う第68福吉丸や、他にも数隻国民に知らされていない関連船舶が存在するという。それらの“幽霊船”とて、もちろん燃料を消費して温室効果ガスを吐き出すことに変わりはない。t数のわかっている船舶だけでも、合計すれば2万tを越える。

 例に挙げた2社の二酸化炭素排出量が、船の合計t数と同じくらいか1.6倍程度なのに比べると、調査捕鯨船団は総t数の2倍〜2.5倍とやや多いことがわかる。

 理由はいくつか考えられる。母船と仲積船以外の各捕鯨船は千tに見たず、大型船に比べ燃費が悪くなる。近海を徐行するだけの内航貨物船と違い、捕鯨船団は冬に1万km離れた地球の裏側へ遠征する。途中には、「吠える40度、叫ぶ50度、怒涛の60度」などと呼ばれる、世界有数の荒海、南極海を取り巻く周回流が横たわっており、エンジンをフル回転させて荒れ狂う海を突破することになる。しかも往復で。

 目視調査の総航行距離は1漁期当り延べ2万kmから3万5千kmにも及ぶ。捕獲時の高速追走や複数の鯨体を曳航するときにも燃料消費は増える。加えて、捕鯨母船には莫大な電力を消費する巨大な冷凍設備がある。船舶上では主機関と同様、重油を燃やす自家発電機により電力が供給される。通常の船舶では航行用のエネルギーの約1割程度だが、捕鯨母船ではこの冷凍設備のためにその比率がずっと高いことが予想される。個別に鯨肉を搬送する母船以外の仲積船や各捕鯨船も冷凍・冷蔵設備を持っている。

 この他、細かく見れば、解体時のクレーンやスリップウェーの稼働、洗浄用のポンプ駆動など、他の輸送用船舶にはないオプションの動力設備が日新丸には備わっており、その分燃料消費が増大することになる。これでは、内航船の貨物輸送より燃料の消費量が多いのも当然であろう。

 以上のことから、CO2排出量・3.9万tから4.9万tという推定は、調査捕鯨船団による排出量として妥当な線といえよう。もし仮に、実際の燃料消費量及び温室効果ガス排出量が、記者の算出したものより大幅に小さいとしたら、なぜ朝日新聞の取材に対して「燃料費が4億円も増える」という事実に反するコメントをしたのかという疑問が生じてくる。

 朝日新聞の記事には、、「農林水産省所管の海外漁業協力財団からの無利子融資の増額を期待している」という記述もある。もしかして、多くの漁協が一斉休漁を余儀なくされるなど世間が石油高騰で騒いでいることに便乗し、融資増額を狙って偽りの情報を流したのだろうか。同じ問いを再びすれば「あれは間違いで3億円だった」「2億円だった」という返事が返ってくるかもしれないが、そうすれば共同船舶は“コメントを二転三転させるのが得意な会社”として社会に認知されることになろう。

3.報告義務違反では?

 日新丸船団のCO2排出について、さっそく環境省の地球温暖化対策室に問い合わせてみた。担当者によれば、報告のあった事業所はすべてホームページ上で公開されているリストに掲載されており、また、現在までに報告義務違反で処罰を受けた事業所は1つもないとのことであった。

 競争上の権利保護規定により情報の非公開が認められた企業が36社あるが、これらはすべて経済産業省の所管企業であり、共同船舶と鯨研は該当しない。共同船舶/鯨研は独占的に国からの事業を引き受けているので、競争上の理由も存在しない。リストの中に一部、排出量が基準となる3千tに満たない企業も含まれているが、これは省エネ法の対象と考えられる。

 現在は事業所単位で算定・報告することになっているため、企業全体で3千tを越えていても分割されてリストに上ってこない企業もあると思われるが、これについては来年以降報告義務の対象に含めるという。それ以外は、温室効果ガス排出量が3千tより多い企業は、事実上すべてこの集計リストに上ってこなくてはならないことになる。

 念のため、直接排出している船舶の所有者である共同船舶について確認してもらったが、やはり情報はない。各事業所が直接報告する相手はマニュアルに定められた所轄省であり、環境省は基本的にはそれらの情報を集約するだけの立場にあるという。

 共同船舶は農林水産省の所管かと思いきや、おそらく船舶仲立業に該当するので国土交通省ではないかとのこと。報告は完全に事業所側任せなのかと尋ねると、業種によって大体の排出傾向があるので大まかなチェックをしているというが、それも所轄省が行っているそうだ。報告義務違反に関しては、もし一般からでも情報提供を受ければ、企業側の回答を待って対処するので、所轄省の窓口に申告してほしいとのこと。

 実際に排出量が3千tに満たないか、排出形態が特殊で算出・照会が未だに済んでいないなど、よほどの事情がない限り、違反者は法律に基づいて厳正に処分するそうだ。ただし、違反と処分についての情報を公開するかどうかは、やはりそれぞれの所轄省次第だということであった。

 排出量の数字だけを見れば、共同船舶は明らかに報告対象に含まれるはずで、桁違いの二酸化炭素を排出していながら報告を上げていないことになる。窓口が農水省でなく国交省であれば、連絡が行き届かないということもあるかもしれないが……。

 その後、温対法と施行令の条文を再チェックし、1つ見落としがあったことに気づいた。温対法の法律上では特定排出者を「相当程度多い温室効果ガスの排出をする者」(21条の2)としているが、詳細は施行令のほうで定めてある。その施行令5条の6に、「二酸化炭素(エネルギー(省エネ法第2条第1項に規定するエネルギーをいう、以下同じ)の使用に伴って発生するものを除く)の排出を伴う事業活動──」という下りがある。

 二重のかっこが入ってなんとも紛らわしいが、要するに、エネルギー起源二酸化炭素については省エネ法、非エネルギー起源二酸化炭素とその他の温室効果ガスについては別途定めた事業活動における排出量が3千トン(CO2換算)以上と、それぞれ別々の基準があてがわれるということだ。

 エネルギー起源二酸化炭素排出量がいくら3千tを大きく上回っていても、省エネ法に引っかからなければ報告の必要はない。「省エネ法の対象であれば少なくても報告させる」が、「その逆もあり」だったのだ。

 再度環境省に問い合わせた。担当者は指摘を認めたうえで、もともと温対法で付け加えられた3千tという基準は、省エネ法の水準に合わせて大体このぐらいということで設定されたものだと説明した。省エネ法では、報告の対象となる5つの特定事業者の1つである特定貨物輸送事業者について、区分毎に細かく基準を定めている。

 鉄道なら車両数300両以上、貨物自動車なら台数200台以上、そして船舶運送業者の場合は所有船舶の合計総t数が2万t以上となっている(同施行令第8条)。上述した通り、調査捕鯨船団の関係船舶を合計すれば2万t以上になるはずだが、パナマ船籍で別の船会社に所属する補給船を除くと、これを下回ることになる。

 担当者いわく、「ほとんどは(3千tの)枠内に収まるので……」とのことだが、現実に共同船舶は報告対象から漏れている。そもそもフェリーなどの内航貨物・旅客船のエネルギー消費を想定して作られた基準のため、冬は地球の裏側の南極近辺の海、夏には北太平洋を縦横無尽に疾駆する捕鯨船団についてはまったく考慮外だったのかもしれない。

 実は、温対法の対象のうち省エネ法の規定によって定められる特定事業者の中に、もう一つ、共同船舶と鯨研の活動に関連するものが含まれていた。「荷主」である。省エネ法の報告対象となる特定荷主の基準は、年間の貨物輸送量×距離が3千万tkm(トンキロ)以上となっている(第61条及び同施行令第10条の2)。

 共同船舶の船が輸送するのは調査捕鯨の“副産物”である鯨肉である。税金による補助はあるが、鯨肉の所有者は鯨研であり、共同船舶に売却して収益を調査事業費用に充てることになっている。環境省の初回の温室効果ガス排出量の算定対象年度である2006年度は、調査捕鯨による鯨肉の生産量はJARPA2(南極海鯨類捕獲調査)分の約3千tとJARPN(北西太平洋鯨類捕獲調査)分の約2千t、合わせて約5千tに上る。2つの調査における片道航行距離を大ざっぱにJARPA2で1万km、JARPNで3千kmとすれば、輸送重量距離は合わせて3600万tkm。

 操業期間中の母船及び各捕鯨船(採集船)による鯨体の搬送も、当然この中に含まれるべきであろう。いずれにしろ、報告対象の特定荷主となる輸送量3千万tkmを確実に上回ることは間違いない。

 そこで今度は、省エネ法の担当部署である経済産業省の省エネルギー対策課に問合せてみた。担当者によれば、ある程度規模の大きい企業には通知しているものの、個別の事業者の輸送実態を国側で把握して特定荷主の条件に該当するかどうかまで見極めるのは難しく、やはり事業者側の自主的な判断に頼るほかはないとのこと。特定荷主の基準については、省エネ法施行令に明記されている輸送重量距離3千万tkmのみで、他の基準はないという。

 輸送事業者は、船舶に関しては主として内航海運が対象となり外航海運は含まれないが、判断の基準となるのは通関を通すか否かであり、必ずしも外航船舶=対象外とはならないとのことだった。輸送の正確な情報を持っているのは輸送業者だが、荷主への情報提供には法的拘束力がないという事情もあるようだ。

 公海上を移動するとはいえ、日新丸は無寄港で日本と南極海を往来するので外航船とはいえないし、どのみち調査鯨肉は輸入に当たらないというのが日本政府の見解である。上記を鑑みれば、鯨研が省エネ法の「特定荷主」に該当し、同法及び温対法に反して報告を怠っている可能性は依然として残されていることになる。

4.温対法も省エネ法も抜け穴が多すぎる

 今回、両省に問い合わせてみてわかったのは、温対法にしても省エネ法にしても、基準が明確に定まっておらず、あまりにも抜け穴が多いということだ。温対法に定められる特定事業者のうち省エネ法によって規定されるのは、一部の工場、貨物輸送事業者、荷主、旅客輸送事業者、航空輸送事業者の5つのみで、貨物船などと同様に重油を燃やして(すなわちエネルギー起源の)二酸化炭素を排出する漁船については、基準自体法律上に記されていない。

 水産業者に対しても、海運業者と同じ所有船の合計トン数2万tの基準を設定するのは現実的とはいえない。事実上最大の遠洋漁業者ともいえる共同船舶が、補給船を別の船会社の所属にして報告対象となることを免れている以上、水産業にかかる温室効果ガス排出量は、国内の統計の中にまったく顔を出さないことになる。省エネ法の対象外となる水稲などの農業及び畜産業の場合は、環境省側で別途区分を設けているため、集計結果上は温室効果ガスを排出する業種という扱いを受けている。同じ一次産業でも、水産業に関する温室効果ガス排出量のデータのみが一切表に現れてこないのだ。

 この他にも、IMO(国際海事機関)で議論されているものの現在規制のない外航輸送による排出が含まれないなど、法の網から漏れてしまうものを細かく数えあげればきりがないであろう。「(改正法が)施行されてまだ2年なので……」とは省エネ対策室の担当者の弁。省エネ法も報告義務に違反した場合は50万円以下の罰金と定められているが(第96条)、温対法同様まだ適用された例はない。また、事業者の認知が進んでいないという理由で、第三者の指摘により違反が見つかった場合でも、最初にやんわりと勧告・指導し、それでも報告がなかった場合に企業名公表、まだダメだったら初めて処分という手順になるそうだ(経産省らしいといえるかもしれない)。

 これでは、鯨研/共同船舶による報告義務違反を、どこかの省庁が認定したとしても、処分にまで至ることはなさそうである。もっとも、温対法に基づき開示請求を求めることは可能である。はたして、実際に鯨研を特定荷主として指定し、調査捕鯨に伴う温室効果ガス排出量を公開させるところまで行き着くかどうかは微妙なところだ。

 しかし、基準を少なくとも10倍以上超過しているケースまで見過ごされるようでは、法律としてきわめて重大な欠陥を抱えているといわざるをえない。現状の温対法は、事業者側の"良心"を信用して報告内容をほぼそっくり丸呑みするに等しく、地球温暖化問題に取り組んでいるNPOである気候ネットワークは、様々な問題点を指摘している。

5.地球にやさしい捕鯨??

 今年の3月、「捕鯨のほうが畜産より環境にやさしい」というノルウェーの捕鯨推進活動家による調査結果をロイター通信が報じた。
 ・クジラの肉は牛肉より環境に優しい=ノルウェー活動家(ロイター)

 こうした主張は、日本の捕鯨賛成派のメディアや文化人が以前から繰り返し論じてきたものである。
 例:環境保護の見地からの捕鯨賛成論(ゲオルグ・ブリヒフェルト)

 ロイターの報道によれば、鯨肉1kg当りの温室効果ガス排出量1.9kgに対し、牛肉は15.8kg、豚肉6.4kg、鳥肉4.6kgと、いずれも鯨肉より多くなっている。

遠洋調査捕鯨は地球にやさしくない・日新丸船団、CO2を4万tは排出か? | <center>長崎空港売店<br>(2007年4月・撮影:荒木祥)</center>
長崎空港売店
(2007年4月・撮影:荒木祥)

 上記の数字のうち、鯨肉以外は、食料問題や南北問題、工場畜産の問題に取り組むNPO/NGOなどがよく掲げるデータと同じものである。

 この件に対するグリーンピースの反論にもあるように、迂回生産に加え、反芻動物である牛はメタンを大量に排出するため、「どんなものでも牛よりマシ」というほど、確かに牛肉生産による地球温暖化への寄与度は高い。

 ただし、ここにある鯨肉の数値は小型沿岸捕鯨(燃料消費のみ)によるもので、母船式遠洋捕鯨のそれとはまったく異なる。

 そこで、燃料費の増額から求めた調査捕鯨の二酸化炭素排出量を、鯨肉の単位生産量当りの数字に直してみることにしよう。調査捕鯨による年間の鯨肉生産量を約5千tとすると、見積りの最小値である3.9万tの場合で7.7kg、最大値の4.9万tなら9.7kg。最小値でも豚肉を上回り、最大値では鶏肉の2倍を越える。

 実は、この見積りはまだまだ甘い。調査船団の燃料消費は、鯨肉生産に伴う温室効果ガス排出活動のすべてではないからだ。

 船舶からは二酸化炭素ばかりでなく、大気汚染物質でもある硫黄酸化物や窒素酸化物など、他の温室効果ガスも排出される。硫黄分の多いC重油を用いる大型船舶の排気は、とくに硫黄酸化物の割合が高くなる。ボイラーの燃焼では、より排出係数の高いメタンも排出される。

 もう一つ忘れてはならないのが、冷凍・空調設備に冷媒として使用される代替フロンHFCである。代替フロンはオゾン層を破壊しない代わり、種類によっては二酸化炭素の1万倍にも達する強力な温室効果を発揮するものがある。これらHFCは、設備への封入時や、メンテナンス・故障時の漏洩により大気中へ排出される。しかし、測定が容易でないこともあり、環境省の算定報告マニュアルでは事実上無視に近い扱いとなっている。

 船舶の冷凍設備に関しては、陸上施設に比べても管理が甘く、リーク量が多いのではないかと指摘されている。日新丸は1987年、補給船オリエンタル・ブルーバード号は1978年建造の老朽船であることも、念頭に置く必要がある。

 海上輸送にかかる分だけを計算するのでは不十分であろう。国内で小売店や料理店、あるいはネット販売で注文した消費者宅へ届けられる際の陸上運送にかかる二酸化炭素排出もある。例えば、20kgの鯨肉を東京から青森へ運べば、それだけで2kg分のCO2が排出されることになる。そして、もう一つ見過ごせないのが、鯨肉を在庫として保管する際に冷凍設備が消費する電力及び冷媒のHFC使用である。

 鯨肉の月末在庫は平均値が生産量の8割、最低値でも5割で、他の水産物と比べても在庫率がきわだって高い。年間を通じて最低でも2500tの冷凍・冷蔵鯨肉が全国各地の流通会社や食品会社の倉庫に貯蔵されており、そのために電力が常時供給され続けていることになる。

 まだある。投下設備のLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)──具体的には、巨大な捕鯨母船を始めとする船舶と関連設備の建造、鉄鋼など原材料の採掘・輸送・精製にかかるトータルの環境負荷まで、厳密にいえば考慮に入れる必要があるだろう。そうでなければ、他の食糧生産との対等の比較はできない。

 これらの過程で排出される温室効果ガスの量をすべて合計したならば、母船式遠洋捕鯨/調査捕鯨の鯨肉生産による環境負荷は、環境に悪いとされる牛肉の生産に匹敵する可能性もある。飼料を含めた地産地消型の畜産には確実に負けるだろう。この点については、グリーンピースは少々捕鯨に対する採点が甘すぎたかもしれない。

 念のため捕捉しておくと、調査捕鯨の活動よる二酸化炭素排出量には、目視船の走行分も含まれる。これらは直接的には鯨肉の生産に伴う排出にはあたらない。しかし今後、仮にIWC(国際捕鯨委員会)の管理下において商業捕鯨が再開された場合、RMS(改訂版管理方式)という新しいルールに則ることになり、目視調査による継続的なモニタリングが必須となる。

 結論からいえば、大型鯨類の激減、南極海生態系の荒廃と撹乱を招いた乱獲時代の商業捕鯨と一線を画する、厳重に管理された持続可能な新時代の商業捕鯨とは、きわめて環境負荷の高いものとならざるを得ないのだ。しかも、実績がない以上、海洋生態系に果たして影響がないかどうかも未知数である。

6.すみやかにCO2排出量の公表を

 鯨研/共同船舶は、温対法、省エネ法に違反して、CO2排出量の報告義務を怠っていた疑いがある。たとえ罰金20万、50万程度の罰則であれ、法に抵触した可能性がある。

 温対法と省エネ法には不完全なところがたくさんある。しかし、捕鯨推進派はこれまで環境問題に対する“高い関心”を示してきた。共同船舶から鯨肉販売の一部を引き受け、所在地を共有している合同会社の鯨食ラボは、政府などの「チーム・マイナス6%−みんなで止めよう温暖化」にも参加している。

 そうであれば、環境省の制度も熟知していようし、自らの活動がどれくらいの温室効果ガスを排出しているか、正確にきちんと把握していても不思議はない。自ら進んで詳細な数字を示したとて、恥ずかしいことなど何もないはずだ。対象外であっても自主的に環境省に報告し、捕鯨がいかに地球環境保護に貢献するかを声高にアピールしたってよさそうなものである。

 実際、企業の多くは政府の規制と無関係に、積極的に温室効果ガス排出量の数字などをホームページ上で公表し、環境保護の姿勢を消費者に向けて打ち出そうとしている。例を挙げれば、商船三井などは外航船舶も含めた二酸化炭素排出量の数字までサイト上に掲載している。燃料消費量がわかっていれば、二酸化炭素排出量を弾き出すのはいたって簡単だ。科学を標榜する鯨研の研究者たちであれば、お茶の子さいさいであろう。しかし、彼らにデータを開示する姿勢は見られない。

 鯨研/共同船舶は、いますぐ彼ら自身が行っている調査捕鯨による実際の排出量の数字を公表すべきである。もし、4万tないし5万tという、容積に換算すれば東京ドーム16杯から20杯分に相当する膨大な量の二酸化炭素を排出していることが事実であるなら、そう認めるべきである。そして、早急に一般市民やマスコミの間に広まっている大きな誤解を解くべきである。事実でないというのなら、数字とその算出根拠を明示すべきである。

 ノルウェーの活動家が出したまったく異なるデータを引き合いにしているのは、実際には日本の捕鯨を応援している市井の人たち(一部の著名人も含む)であり、調査捕鯨の当事者である水産庁、鯨研、日本捕鯨協会のホームページなどでは、どうやら「捕鯨が地球環境にやさしい」という直截的な表現までは使っていないようである。

 ひょっとして、母船式捕鯨の環境負荷が畜産に匹敵する、あるいは場合によってはさらに高いことが明らかになるのを恐れて、あえて沈黙しているのだろうか。環境省が報告義務の1つの目安として提示した3千tという数字を十数倍も上回る温室効果ガスを排出していることを知りながら、「捕鯨が環境にやさしい」という実態とはかけ離れた言葉だけがインターネットなどを通じて独り歩きするのを、黙って傍観するつもりなのだろうか。それは、再生紙偽装や食品偽装に勝るとも劣らない、地球温暖化への市民の危機感に便乗した、きわめて悪質な「エコ偽装」にほかならないのではあるまいか。

 あるいはそれが、国策捕鯨を担う水産庁/鯨研/共同船舶(くわえて捕鯨議連)の運命共同体=捕鯨サークルの“体質”ということなのかもしれない。

 今回は、たまたま報道された情報に基づき、人々が受け止めていたイメージとは異なる捕鯨の実態が浮かび上がってきた。私たちは環境問題を考える際に、とかくフィーリングに頼りがちである。自分たちの活動が「環境にやさしい」と唱える事業者は、なぜそういえるのか、どのくらいやさしいのか、きちんと数字を示して消費者、納税者に伝えるべきである。そして、公開された内容が本当に正しいのかどうかも、第三者によって厳しく検証されなければならない。


※ 船舶のCO2排出量計算にあたってAdarchismさんにご助力をいただいた。この場を借りてお礼申し上げたい。

※ 昨年末頃、記者が環境省の関連情報を収集した時点ではまだ公開制度の検討中であり、その後集計結果が掲載されたことに気づくのが遅れてしまった。IWCサンチャゴ総会、洞爺湖温暖化サミットより前のタイミングで報告できなかったことが少々悔やまれる……。


(関連サイト)
・環境省:温室効果ガス排出量−算定・報告・公表制度について
・ECCJ:省エネルギーセンター・改正省エネ法関連情報

(報道関連)
・朝日新聞:クジラ肉、2年連続の値上げ 目標数を捕獲できず(08/6/24)
・ロイター通信:クジラの肉は牛肉より環境にやさしい・ノルウェー活動家(08/3/4)
JanJan的・捕鯨問題ウォッチ
・ちなみに捕鯨を監視する側、グリーンピースの「エスペランサ号」は、環境影響調査を実施しているという(JanJan関連記事)

(CO2排出量計算関連)
野口哲也のHP・石油総合サイト
オージーテック
石油情報センター
二酸化炭素排出量係数一覧表(国交省四国地方整備局)PDF

(船舶関連)
商船三井
商船三井内航
栗林商船

(NPO/NGO)
グリーンピース・ジャパン
気候ネットワーク

(「チームマイナス6%」に参加している捕鯨関連会社)
鯨食ラボ

(捕鯨は環境にやさしいと主張している個人サイト)
捕鯨ライブラリー

(捕鯨は環境にやさしくないと主張している個人サイト)
3500−13−12−2−1
クジラを食べたかったネコ(拙サイト)
◇ ◇ ◇
関連記事
JanJan的・捕鯨問題ウォッチ

横領鯨肉の行方を調べるべき:「くじらどうなの?公開討論会」・下 2008/07/15
「調査捕鯨」問題の本質は何か?−「くじらどうなの?公開討論会」・上 2008/07/10
森下丈二 水産庁参事官 会見映像(7月2日)
調査捕鯨「どちらが違法か考えて欲しい」グリーンピース 2008/07/02
国際捕鯨委員会・2008年次会議ウォッチ(1) 2008/07/01

佐藤潤一氏、サラ・ホールデン氏 会見映像(5月22日・日本外国特派員協会)
調査捕鯨「減産」は妨害活動のせいなのか? 2008/04/22
捕鯨問題・鯨肉はさばけているのか(2・終) 2008/03/07
不都合な記者〜国際捕鯨委員会07総会ウォッチ(9・終) 2007/08/17
熊本さん「刑務所・司法・警察、いまだ封建社会」と批判・袴田事件 2007/07/03

関連サイト
捕鯨は本当に日本国のナショナル・インタレストなのでしょうか?
捕鯨問題 国際ニュース(AFPBB News)
Whale Diary(BBC NEWS)

クジラ保護に関するWWFジャパンの方針と見解(2005/5)
イルカ&クジラ・アクションネットワーク
国際動物福祉基金(IFAW)

特定非営利活動法人 グリーンピース・ジャパン
南極海での「調査」捕鯨についてグリーンピースの見解・資料一覧(PDF)
「捕鯨に関する生活者意識調査」報告書(PDF)

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[46318] コッチに貼ってたほうが良いのかな?カメ様の言い分のオカシサが判り易いし
名前:中村透
日時:2009/06/08 08:12


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ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)

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[44947] 2009年4月産経新聞報道について
名前:カメクジラネコ
日時:2009/04/25 18:36
【鯨肉は牛肉よりエコ?CO2排出量は10分の1以下】(4/24,産経)
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090424/scn0904240100000-n1.htm
上記の記事に関して(出所はIWC政府代表中前明氏が所長を務める農水省所管の独立行政法人水産総合研究センター)、追加の情報を拙ブログの方に掲載しました。
産経報道の内容は、当記事での記者の主張に変更を要するものではありません。
http://kkneko.sblo.jp/article/28686903.html
[36416] ふざけるのもいい加減にしなさい>伊藤学殿
名前:カメクジラネコ
日時:2008/08/22 01:04
>忍野さん
>訴える主張は「あまった鯨肉を捨てるな」「横流しをするな」でいいじゃないですか。[36347]
>捕鯨に関しての不満は、これからは日本を批判するのではなくIWCそのものを批判すればよろしい。[36347]
に対してお答えしたつもりなのですが。私は文字通りに受け取ったのですが、違いますか? 上の問題は、捕鯨に対する最も大きな不満の一つですよ。私だけでなく他の皆さんにとっても。
忍野さんと記者とでは捕鯨問題に対する認識は大きく食い違いますが、相手側のコメントを勝手に前後させたり無視することなく、わかりやすい簡潔な一問一答の形式をとられ、掲示板の書き込みマナーを守られている点には感謝いたします。でも、捏造はあんまりなのでは?


>伊藤殿
 ご自分で資料を調べられた点は評価しますが、最悪なのはあなたの書き込みマナーです。
 まず、これまでのコメントの中で唯一有益な部分について、他の読者の皆さんのために要点を抜粋してお答えしておきましょう。
Q.「荷主のための省エネ法ガイドブック」(資源エネルギー庁省エネルギー対策課編著)によれば、特定荷主の指定を受ける輸送は(1)「本邦内の各地間において発着する輸送であること」(2)「貨物輸送事業者(本邦内の各地間において発着する他人又は自らの貨物の輸送を、業として、エネルギーを使用して行う者をいう。以下同じ。)による輸送」となっています。調査捕鯨は発着地が両方とも本邦内にあるわけでないので、鯨肉の輸送は(1)にあたらないのでは。また、共同船舶は(2)にあたらないのでは。
A.先に(2)から回答しましょう。共同船舶は、これらの法律の上では輸送業者です(環境省の担当者より回答を得ており、記事中に記載済み)。主要な業務が輸送であることも確かですが、もっと明確な理由があります。これが商業捕鯨であれば、水産業ということで農水省の管轄になったところです。記事で既に解説したとおり、また青木さんのコメントやリンク先でも指摘されるとおり、水産業に関しては温対法・省エネ法上の大きな抜け穴となっていることも事実ですが。しかし、共同船舶は日本政府/鯨研の業務委託を受けている企業であり、名目上は商業捕鯨会社ではありません。海運業の中の船舶仲立業・船舶貸借業に該当します。だからこそ、所轄省が国土交通省なのですよ。一般的な定義はここでは関係ありません。業者として分類できない、所轄官庁が存在しない事業者を想定することは、法律としてあってはならないのは当然です。
(1)輸送業者である共同船舶に対して、鯨研が発着地に番地の存在しない南極・公海を指定することはもちろんできない相談です。結局、事業所もしくは発着港(下関港・鹿児島港・大井港)を指定するしかないでしょう。空荷輸送部分を含めないというのは、文字通りですが、調査捕鯨の例でいえば往路を輸送距離に含めないという意味です。記事内で算出しているのは既に考慮済みの数値です。ちなみに、カボタージュ規制は船籍を対象にした話で、外航船舶/内航船舶の区分とはまったく異なります。
もっとも、記事で既に述べていることですが、(1)に関しては鯨研側に有利な解釈も成り立つ余地はあるでしょう。両法の不備が改めて浮き彫りにされるだけですが。


 伊藤殿の問題の一つは、伊藤殿が異常な執着を示す団体(鯨研/共同船舶)を「例外扱いするにはどうすればいいか」という考えしか持ち合わせていないことです。だから、
・鯨研/共同船舶の温室効果ガス排出量はどのくらいか? 環境負荷はどのくらいか?
・鯨研/共同船舶は温対法・省エネ法ではどのように位置付けられるのか? 業者/業種はどこに分類されるのか? 所轄省はどこになるのか?
といった視点がすっぽり抜け落ちてしまうのです。
>筆者が好ましくないと思っている団体のことを[36314]
>記者が嫌悪を抱いている[36381]
というのは何の根拠もありませんが、環境省の暫定基準値3千トン−CO2を大幅に上回る温室効果ガスを共同船舶と同等以上に排出していながら、リストに上っておらず報告義務違反を犯している疑いのある事業者をあなたが見つけ出してくれば、多少は説得力があるかもしれませんね。もっとも、その場合記者としては、共同船舶と同じように「問題である」とみなすまでですが。
 もう一つは、記者があなたの問いに対してした回答をまったく無視し、同じ質問を繰り返したり、クルクルコロコロと発言を変えることです。
 伊藤殿が[36314]でJR貨物の排出量を取り上げ、記者が[36341]で議論のすりかえに他ならないことを明確に指摘して反論すると、伊藤殿はそれをまったく無視して再び前の議論に戻り、「排出量の数字は関係ない」という主張を展開しています。これについては、記者は記事中でも最初の[36264]以降の一連のコメントでも再三にわたってお答えし、「記事自体が法律の制度と運用の問題を扱ったものであり、違法性が問えないなら法律に大きな抜け穴があることになる」という主旨をお伝えしました。にもかかわらず、伊藤殿はここでも記事そのものと記者の返答を完全に無視し、
>「抜け穴」が実際にあるかないかは関係ない[36351]
 といった主張を何度も何度も繰り返しました。「私は法の抜け穴には興味がありません」という一言だけなら、まだ許せる範囲でしょう(こちらも「そうですか」としか回答しようがありませんが)。あるいは「法の抜け穴はあってもいいのでは?」という質問でも(「よくないでしょう。いいと思っている方はまずいないのでは」としか答えられませんが)。あなたの姿勢はきわめてアンフェアです。
 そして、とくに[36381]大量の(笑)は何ですか。ここをルールやマナーが存在しないに等しいよその巨大掲示板と勘違いしているのですか。
 何よりも、
>あとは読者にお任せします。 いずれにせよ目的は達しましたので本スレッドへの返信・コメントはこれで最後にします。[36314]
>もうコメントしないと言ったのですがスミマセン。[36351]
 という、実に子供じみた嘘のコメントに続く、しらじらしい謝罪はあまりに見苦しいと思わないのですか? あからさまなマナー違反・ルール違反以外の何物でもありません。記事に対して記者に質問をし回答を得ること以外に、掲示板にコメントを書き込む"目的"とは何ですか?? 無責任な言いっぱなしの発言をした時点で"達成"される"目的"とは一体何なのですか?? ふざけるのも大概にしなさい。あなたのやっていることは、うちのブログにときどきやってくるネット右翼のゴミ書き込み、アラシ以外の何物でもありません。
 絶対に許すことができないのは、次の限度を越えるきわめて悪質な書き込みです。相手を殺人者に例えるなど、小学生にでもわかる絶対にやってはいけないことの区別が、あなたはできないのですか。
>ある日伊藤学が何者かに殺された。
>カメクジラネコさんは伊藤学が殺された時のアリバイがない。
>カメクジラネコさんが伊藤学を殺害した可能性は依然として残されていることになる。 [36381]


1.JR貨物を例に挙げて議論をすり替え、主張をコロコロ変えたことを謝罪してください(本来ならJR貨物に対してですが)。そして二度としないでください。
2.「法の抜け穴は関係ない」という主張をこの場で繰り返したことを謝罪してください。そして二度としないでください。
3.(笑)という他者に不快感を与える表現を乱発したことを謝罪してください。そして二度としないでください。
4.[36314]のコメントにある"目的"とは何か説明しなさい。あるいは、質問以外の目的で書き込みをしたことを謝罪してください。
5.とくに最後の表現について「このような悪質な書き込みはもう二度といたしません」という旨を明記の上、誠意のある謝罪をすることを強く要求します。
 私も仕事も忙しいし他にやるべきことがあるので、伊藤殿の戯言にいつまでも付き合っている暇はありません。拙記事をこれ以上汚すことは許しません。次の書き込みは最低でも1〜5に応えたうえでするように。
[36381] まだまだ続きます。
名前:伊藤学
日時:2008/08/19 01:14
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
[36373] カメさん、捏造するんですね・・・
名前:忍野タカユキ
日時:2008/08/18 14:32
>「あまった鯨肉を捨てるな」「横流しをするな」は当然IWCではなく日本に対してすべき批判でしょう。<

何でこんな批判をされるのか身に覚えがありません。「あまった鯨肉を捨てるな」「横流しをするな」という批判はIWCにしろなんて言ってません。[36348]を読んだ第三者ならわかると思うのであえて訂正は求めませんが。
[36367]は別の部分でも指摘したいことがありますが、とりあえずこの部分を。
[36367] 確認済みであることを記事にてご確認ください
名前:カメクジラネコ
日時:2008/08/18 04:03
>忍野さん
飽食の度合いがひどいのは人類ではなく日本の話なのですよ。忍野さん自身のお心がけには感心しますが、日本人がみな忍野さんを見習えば、捕鯨に対する世界の見方も少しは違ったかもしれませんね。ただ、日本の外食産業の体質がいまのままでは、利用をやめない限り「ムダにしてない」と主張するのは無理ですよ。
いずれにしろ、フードマイレージも大量廃棄も社会の構造に関する問題で、モラルの問題で済む話ではありません。「モラルだから捨てても仕方ないんですよ(いいんですよ)」と、飽食国家が飢餓に苦しむ第三世界のこどもたちに向かって平然と言えるのですか? それは恥さらし以外の何物でもないのでは。「命を余すことなく利用してきた」と世界中に臆面もなく吠えているのは一体どこの人たちですか??
食糧廃棄量を年間6千トン以下(捕鯨をせずにこれ以上減らすのは無理)にしてから始めて、世界に向かっておそるおそる「公海のクジラを捕って食べてもいいでしょうか?」とうかがうのがスジでしょう。沿岸であれば、そこで鯨肉をとるか牛肉をとるかは、日本人が判断してかまわないと私は思いますよ。
JARPA2の捕獲量は日本が勝手に決めてるんですよ。IWCでは今年を除いて毎年総会で中止勧告がなされています。「あまった鯨肉を捨てるな」「横流しをするな」は当然IWCではなく日本に対してすべき批判でしょう。IWCを通じて調査捕鯨を徹底的に透明化できるんならそれに越したことはありませんが、日本は脱退カードを振りかざしてそれを認めずにいるのですから。まあ、来年の総会でどうなるか、場外の市民は今はとりあえず結論が出るのを待つよりありませんが。
なお、今後は調査捕鯨(環境負荷関連以外)、IWCそのものに関する議論については別所にてお願いいたします。


>伊藤さん
既に議論済みのことを何度も何度も蒸し返すのはやめていただきたいのですが。
(1)(3)(4)についてはすでに回答済みです。"国内送""裾切り基準"等のもっともらしい用語をいくら持ち出そうと、すべて伊藤さん個人の持論に基づく定義にすぎず、国(経産省及び環境省)の規定ではありません。
(2)記事中にすべて記載済みです。
>エネルギー起源のCO2を考える限りまったく関係ありません──
大いに関係ありです。環境省の担当者よりコメントをいただいております。詳細は既に記事中に記載済みです。
施行令第5条について、記者が記事中に詳細に解説してあるものを(リンクも載せてありますが)どういう意図によってかわざわざそのまま貼り付けられたようですが、他の読者のみなさんは記事の内容をそのまま読んでいただけば納得されるでしょう。それよりも、伊藤さんがこれまで"常識""自然"等の主観的表現を使ってきた個人的な"定義"のソースそのものを示されたらいかがですか。
ちなみに、あなたは実際にきちんと確認されることなく「可能性は低い」などという表現を使われていますが(その後でどういうわけか脈絡もなく、また確認されることなく「違反にはならない」という断定的表現に無理やりつなげていますが・・)、筆者は記事中で「可能性は残っている」としているのであって、断定しているわけではありませんよ。それに、違法と判定されなければそれは法律の大きな不備に他ならないということを、記事中でも明確に指摘してあります(コメントでも補足しましたが)。伊藤さん以外の読者の方にはみな正しく読み取っていただけたと思いますが。
正直、記事中にも書いてあるとおり、本来なら可能性さえあれば実際に鯨研・共同船舶を告発することも視野に入れていたのです。罰金50万でも初の違反企業となればインパクトもありますし、窃盗事件との絡みもありますし、ノルウェー発のロイター記事に負けず海外にも伝えられたでしょうから。どちらに転んでも、正確な情報を公開できない(したくない)共同船舶・鯨研・水産庁側にとっては都合の悪い話でしょうから。そして、コメントで触れましたし記事中でも具体的に書きましたが、まったく別の理由により、残念ながら現状では国が(たとえ違法性があっても)共同船舶・鯨研を違法認定し処罰する見込みがほとんどないため(しかもうやむやのまま放置される可能性が高いため)、筆者としては1人でも多くの方に認知していただこうと、市民Webニュースの記事として掲載していただく方法をとりました。もっとうまいやり方があったかもしれませんし、効果的なアプローチが見つかれば今後関係省庁等にまた直接働きかけることも検討中です。むしろアイディアをお持ちの方、協力していただける方があればぜひご連絡いただきたいところです。
伊藤さんが省エネ法や温対法の主旨とはまったく無関係な瑣末な事柄について興味があるのであれば、ご自身できちんと資料を収集し、取材し、記事にされればよろしい。愉しみにする人がいるとは思いませんし、「書くに足る価値の有無」の判断ではなく、そんなつまらない動機でW/Lを割くことを、私個人としてはオススメしませんが。
伊藤さんは拙記事の主旨についてまったく理解されておらず、その気もないようですので、今後も同じ返答を返すしかありません。また、他の読者のみなさんに誤読される心配もまったくないと考えております。「排出量が多いのになぜ情報を隠しているところがあるんだろう?」という素朴な疑問を出発点に、記者が記事中で展開した様々な指摘について「なるほど、(法律には/捕鯨には)そういう問題があったのか」と頷いていただける方が圧倒的多数であろうと確信しておりますので。
実際、今月にはJapanTimesなどマスメディア上でも、記者と同様の視点での論説を展開してくれた方がいらっしゃいました(これまで捕鯨業界と縁の深かった方ですが)。今後も「環境負荷の観点から捕鯨問題を捉えなおす」作業は避けて通れないでしょうし、「捕鯨が環境にやさしい」といった誤った主張もますます通用しなくなるでしょう。鯨肉横流し疑惑や、サンプリングのランダム性・海洋投棄を始め調査捕鯨の内実に対する様々な疑惑と同様に、法的に追及することは残念ながら難しいようですが、たとえ違法認定ができなくとも、日本の多くの皆さんに「一体何が問題なのか」を知っていただくことさえできたなら、労力をかけただけの価値はあったと、記者としては思っております。
[36352] 間違い訂正
名前:伊藤学
日時:2008/08/16 22:40
更に確認です。「特定荷主」にあたるか否かの判定は省エネ法の運用の枠内で行われます。(施行令第五条第三号)「環境省が基準として定めるところの温室効果ガス排出量3千トン」はエネルギー起源のCO2を考える限りまったく関係ありません。



更に確認です。「特定荷主」にあたるか否かの判定は省エネ法の運用の枠内で行われます。(施行令第五条第三号)「環境省が基準として定めるところの温室効果ガス排出量3千トン」はエネルギー起源のCO2を考える限りこの基準が「特定荷主」の判定基準に使われることはありません。

の間違い。
[36351] 再度確認された方がいいですよ
名前:伊藤学
日時:2008/08/16 22:31
カメクジラネコさん

>記事中に明記してあるとおりです。念のため繰り返させていただきますが、調査捕鯨船団は、環境省が基準として定めるところの温室効果ガス排出量3千トンを明らかに大幅に上回る温室効果ガスを排出している可能性が濃厚である。輸送トン距離環境省が定めるところの特定排出事業者である3千トンキロ以上の特定荷主に鯨研が該当する可能性がある・・ということです。

もうコメントしないと言ったのですがスミマセン。資源エネルギー庁に再度電話で確認されることを強くお奨めする、というのを言い忘れたので書かせて頂きます。また大分誤解を受けた点もあるので今まで書いたことを要約した形で繰り返します。
(誤解を避けるため言葉を足した分もあります)

(1)省エネ法の特定荷主の裾切り基準は輸送トンキロで年3000万トンキロ以上であるが、この輸送トンキロの算定は運用において国内輸送のみカウントすることとなっている。調査捕鯨により排出されるCO2の太宗は本邦外で行われており、本邦内の輸送を最大限カウントしたとしても省エネ法でいう特定荷主となる可能性は低い。(=調査捕鯨全体で公海における航行分を含め3000万輸送トンキロを越えていようが否かに関係なく省エネ法違反にはならない)

(2)調査捕鯨により排出されるCO2はエネルギー使用に伴う排出であり、かつ(1)である以上、温対法の特定排出者にはあたらない(=調査捕鯨全体で3000t-CO2を出していようが否かに関係なく温対法違反にはならない)

(3)温対法、省エネ法違反にあたらない以上、鯨研の報告義務違反の可能性を公の場で記事にしたのは不適切で、カメクジラネコさんは事前に相当の確認を行うべきだった。むしろ資源エネルギー庁に電話までしておきながら、公海における輸送が国内輸送にあたるか否かについて確認を(わざとかどうか分からないが)怠っていた。

(4)私のコメントは鯨研が省エネ法の特定荷主にあたるか否かという点に絞ったものであり、温対法、省エネ法の現行の規定や運用の「あるべき姿」についてコメントをした覚えはない。(=「抜け穴」が実際にあるかないかは関係ない。)

更に確認です。「特定荷主」にあたるか否かの判定は省エネ法の運用の枠内で行われます。(施行令第五条第三号)「環境省が基準として定めるところの温室効果ガス排出量3千トン」はエネルギー起源のCO2を考える限りまったく関係ありません。

更に記事で施行令第五条第六号への言及があったので一応。施行令第五条第六号の3000tという基準はエネルギー使用に伴うCO2は除外なので、この基準を鯨研/共同船舶に適用することはできません。その証拠に施行令別表第七に鯨研/共同船舶の事業活動に相当するものはありません。

エネルギー使用に伴うCO2はあくまでも省エネ法の運用に基づくものです。だから私はエネ法の話しか最初からしなかったわけです。
エネ法の運用において、「特定荷主であるか否かを判定する輸送トンキロの計算に含めるのは国内輸送のみ」となっている以上、法令及び荷主向け運用マニュアルの説明を常識的に読む限り、鯨研は何らエネ法の報告義務違反を行っているものと解することはできません。

>記事中にあるとおり、拡大解釈は一切していません。伊藤さんが縮小解釈をされただけでは。

カメクジラネコさんが記事で書いたのは、

>公海上を移動するとはいえ、日新丸は無寄港で日本と南極海を往来するので外航船とはいえないし、どのみち調査鯨肉は輸入に当たらないというのが日本政府の見解である。

という部分だけ。「国内輸送」にあたるかどうかは一切挙証していないわけです。外航船といえないものによる輸送が公海分も含めて須らく全行程対象になることは確認していないし、輸出入を行っていない輸送が公海分も含めて須らく全行程対象になることを確認したわけでもない。

いずれにせよカメクジラネコさんが拡大解釈であるのか、あるいは、私が縮小解釈であるのか、確認するのは簡単です。再度資源エネルギー庁に電話で確認されることを積極的にオススメします。そして結果をご報告下さい。読者も愉しみにしていると思います。

私は捕鯨の支持者でない以上、以上の確認をきちんと行ったうえで法律違反の可能性があるならそうと記事に書くのは全然悪いことだと思っていないからです。

宜しくお願い申し上げます。
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地球温暖化対策の推進に関する法律施行令
(平成十一年四月七日政令第百四十三号)
(特定排出者)
第五条 法第二十一条の二第一項 の政令で定める者(以下「特定排出者」という。)は、次に掲げる者(第六号から第十一号までに掲げる者にあっては、常時使用する従業員の数が二十一人以上である者に限る。)とする。
一 エネルギーの使用の合理化に関する法律 (昭和五十四年法律第四十九号。以下「省エネルギー法」という。)第七条第三項 に規定する第一種特定事業者又は省エネルギー法第十七条第三項 に規定する第二種特定事業者
二 省エネルギー法第五十四条第二項 に規定する特定貨物輸送事業者
三 省エネルギー法第六十一条第二項 に規定する特定荷主
四 省エネルギー法第六十八条第二項 に規定する特定旅客輸送事業者
五 省エネルギー法第七十一条第三項 に規定する特定航空輸送事業者
六 二酸化炭素(エネルギー(省エネルギー法第二条第一項 に規定するエネルギーをいう。以下同じ。)の使用に伴って発生するものを除く。以下この号において同じ。)の排出を伴う事業活動(国又は地方公共団体の事務及び事業を含む。以下同じ。)として別表第七の中欄に掲げるものが行われる事業所であって、同表の中欄に掲げる事業活動の区分に応じ同表の下欄に掲げる量を合算する方法により算定される二酸化炭素の排出量に一を乗じて得た量が三千トン以上であるものを設置している者
七〜十一(略)
[36348] 「反不正」であって「反捕鯨」ではないんですね
名前:忍野タカユキ
日時:2008/08/16 20:34
不正はやめろということですか。だったら、訴える主張は「あまった鯨肉を捨てるな」「横流しをするな」でいいじゃないですか。「一頭たりとも捕鯨は許さん」でなければ捕鯨自体に反対する必要はないですよね。
不正解明に対しては捕鯨賛成派でさえも「おいしい鯨肉が食べられるようになる為なら不正は明らかになってもらいたい」というような賛同をしているはずです。
JARPA・の捕獲量にしてもIWCで認められたことで日本が勝手に決めているわけじゃない。捕鯨に関しての不満は、これからは日本を批判するのではなくIWCそのものを批判すればよろしい。

P.S. なぜ牛肉がこんなに安くなったんでしょうね。
[36347] 「一頭たりとも捕鯨は許さん」なんて言ってませんよ
名前:青木智弘
日時:2008/08/16 19:19
 佐久間さんやカメクジラさんはもちろん、今やグリーンピースも「一頭たりとも捕鯨は許さん」なんて言っていません。私は忍野さんの言うような、風が吹けば桶屋が儲かる式の、「肉を売りたいための反捕鯨」<陰謀論>に疑問を感じるだけです。畜産飼料の問題と捕鯨問題を結びつける合理性が、私には見出せません。


繰り返しになりますが、私は、佐久間淳子さんが
 http://www.news.janjan.jp/living/0804/0804210347/1.php
で、平賀教雄さんが、意見[33893]でいうような、JARPAIIの異様な捕獲頭数の多さに強い疑問を持っているのです。しかもグリーンピース・インターナショナルなどによれば、あまった鯨肉を捨てたり、横流しで家を建てた船員がいるというではありませんか。忍野さんや水産庁と違って僕は、JARPAIIが持続的な資源利用には思えませし、忍野さんのIWCとWTOを繋げる思考が理解できません。日本の自動車輸出と、牛肉オレンジ輸入の問題は繋がると思いますが。


 ちなみに<畜産国>アメリカなどでは、先住民の捕鯨が行われています。日本だって小型沿岸捕鯨は、調査捕鯨の範囲で行われています。遠洋調査捕鯨は疑問が多すぎるので、水産庁はもっときちんと国民に説明すべきです。どうして鯨肉があまるのか、忍野さんが懐かしむ時代とは違って、なぜ鯨肉は廉価ではないのか。
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