2009年12月28日 [14:13] 外伝小説etc 

その剣の名はグリュンヒル

ドレットノートのとがめ様の同人誌企画に参加させていただいた時の小説です。
ファンなんかいないかもですが、ささやかながらのみなさんへのクリスマスプレゼント?です(*゚∀゚)アヒャヒャ
そんなファンはいねえよ( 
かもですが知ったこっちゃないです(´゚ω゚):;*.':;ブッ
気が向いたからUPしただけですよ( ̄ー ̄)bニヤリッ
ってことで非公開だった小説です。
お暇な方はどうぞ。
シュウレイの挿絵もあります。
2枚目ないですが(´゚ω゚):;*.':;ブッ
guryunnhiru01.jpg
剣と刀がぶつかり合い、火花を豪快に散らせる。
殺風景なぺリオンではなおのこと目立つ光景であろう。
蒼いプリンスと呼ばれる髪型、蒼く鋭い目をした戦士と三角傘を深くかぶった袴姿の戦士が猛攻を続けていた。
「ほぉ・・・鍛錬か? 関心だなロキアルド、マンジ」
その猛攻を見に現れたのがぺリオンの長である「拳を開いて立て」である。
ロキアルドの蒼い髪がマンジの斬撃により、髪先を切り落とされ宙に舞うが、次の瞬間にはロキアルドの巨大な剣の刃から放たれる剣圧でその髪が吹き飛んでいく。
紙一重、もとい髪一重での斬りあいを2人はしているのである。
「よくもまあ、その剣でそこまでやり合うな」
拳を開いて立てが感心したのには理由がある。
2人の剣と刀は対象的な武器で、マンジのが攻撃力が劣るとしても圧倒的に優勢なのである。
その差を埋めているロキアルドの技量に驚いたのであった。
ロキアルドが使うのは両手剣であるグリュンヒルと呼ばれる剣である。
3次職に就いたばかりの剣士を戒めるために作られた剣であり、その重さは外見以上である。
さらに言えば、この巨剣をも遥かにしのぐサイズの殲滅刀よりもグリュンヒルは重く扱いにくい剣で、今ではこのタイプの剣を手にすることなく成長していく戦士はざらにいる。
マンジが使う刀は「妖刀」の1種であり、切れ味は抜群にして、その軽量から技量をそのまま現す刀である。
剣速は最高峰であり、この手の刀を求める戦士は少なくはない。
猛攻の結果、勝ったのはロキアルドであった。
「これほどの使い手になるとはな・・・」
勝敗を分けたのは刹那の出来事であった。
ロキアルドは猛撃の中、コンボカウントがマックスになりパニックをタイミングをあわせマンジの刀にへと撃ち込み宙へと打ち上げた。
武器を失ったマンジはあっさり負けを認めた。
「いい鍛錬になった。マンジ、ありがとな」
「こっちこそ。次は手加減はしない。そのつもりでな」
マンジは負け惜しみを言ったわけではない。
彼はハンデとし、盾を使わず片手剣だけで戦っていたからである。
本気を出せば2刀流となるマンジにしては半分の力も出していないことは明確でもあった。
「ああ、そうでなくちゃな」
ロキアルドはマンジに握手を求めたが、刀を拾うと握手に答えることもなく無愛想に背を向けては、いつもの崖へと戻ろうとした。
しかし、そこにイアンが駆け込んできた。
「た、大変だよ! 骸骨達が徒党を組んでぺリオンに攻め込んでくるよ!」
マンジも足を止め、振り返る。
「どういうことだ?」
ロキアルドは息切れしているイアンの肩を掴み、質問した。

イヤンも鍛錬にぺリオンの山中むかっていた。
遺跡あとには意思をもつことのない骨だけのモンスター「スケルトン」が多く存在している。
人型である奴らは戦士の修行にはもってこいの相手であろう。
そのスケルトンに邪悪な魂がやどり、それらを統制する存在が現れたのである。
「よし、魂を持とうと所詮はスケルトンだ。私の最大の武器である最高の仲間達で鎮圧してみせる」
ロキアルドは幸いにして、人格・能力に優れた仲間を多く持っている。
その仲間を集め、共に討伐に向かうことが一番確実だと確認しての発言であった。
「まて、ロキアルド」
ロキアルドはすぐさま、仲間に連絡を取ろうとしたが、それを拳と開いて立てが止める。
「どういうつもりだ?」
「ことを大きくするのは良くない。これは我々で内々に処理するぞ」
「意図が見えんな」
そう言ったのはマンジであった。
「そういうな。頭を潰せばじきに終わる戦だ」
そういいながら拳を開いて立ては高性能テレポートストーンをロキアルドとマンジに渡す。
「お前達が夕日が沈むまでに戻らなければ、そのときは私も人を集め、戦に備えるとしよう」
「ほぉ、私たち2人でやれと?」
「主らならできんことはなかろう。ではがんばってな。これもまた修練だ」
ロキアルドは渋々、高性能ストーンを使用しぺリオン遺跡に向かった。
「あ、言い忘れていたがおそらく敵のど真ん中に出るぞ」
ワンテンポ遅れて使おうとしたマンジはあきれた顔で拳を開いて立てを見、ため息をついてロキアルドを追いかけた。
「ロキアルド、ちゃんと話を聞いてからいかんとな・・・」
イアンもマンジと同じようにあきれた顔で拳を開いて立てを見た。

「ロキアルド!」
マンジは石の力で目的地についた後、ロキアルドの安否を気にしたが、すでに戦闘は始まっていた。
ロキアルドの周辺には斬撃で粉砕された骨や装備が散乱している。
「イキテカエサン」
声にならない声なのか、頭の中に直接意思が伝わってくる。
殺気など持っていなかったモンスターが明確な意思をぶつけてきている。
しかし、その程度の精神攻撃に屈服するようなロキアルドとマンジではない。
「マンジ! 雑魚は何匹いるか分からない。早々に頭を見つけて潰そう!」
「分かった。俺が先に頭を頂こう」
マンジは不適な笑みを浮かべ、その場に群がるスケルトン兵士を一掃し、高く飛翔し更なる奥地へと向かっていった。
ロキアルドはそのマンジの動きを目で追ったあと、自分に群がっているスケルトンを一掃した。
魂をもったとしても、所詮はスケルトン。
ロキアルドの猛攻を止めることができることはない。
スケルトン将軍、スケルトン指揮官もまた同じである。
毒霧も拙い将軍の攻撃も当たることすらなく、秒殺された。
「さあ、頭をマンジよりに先に潰して見せようか」

マンジは戦士と盗賊の力を持ち合わせる特殊な戦士である。
基本とする能力は戦士でありながら、盗賊のスキルを使用する。
間合いのようにアサルター、連続の斬撃であるサベジスタブ、そして2刀流をも使いこなす。
生粋の戦士で出来ない芸当であるが、それは彼の出生の理由でもあるのだろう。
素早い動きもそのおかげであろう。
マンジはロキアルドを背に、すでに敵本陣に乗り込んでいた。
無数に群がるスケルトン兵士の間をすり抜けて、次の瞬間には骨が切断され粉となりぺリオンの風で無へと返された。
「スケルトン兵士タイプばかり・・・本命は・・・」
スケルトン兵士を粉砕する合間に飛翔したマンジの見つめた先には、ロキアルドと交戦を開始した本命と思える一団の姿である。
着地と同時に引き返そうとうるマンジはロキアルドの元に向かおうとしたが、スケルトン指揮官の合図で数え切れないほどの将軍、兵士が一気にマンジ地点へと強襲をかけた。
「簡単には抜けれそうもないな・・・」

ロキアルドはマンジが飛びいく方向から、現れた少数の一団が本命だと見抜いた。
装備、人数から少数でぺリオンを強襲し混乱に乗じて大群を侵攻させるつもりだったのであろう。
生前は名のある武将、騎士であっただろう。
しかし、今は見る影もない無残なモンスターとなっている。
骨だけなく、腐敗してるとはいえ魔力で力を手にした筋肉もある。
差し詰めゾンビナイトでいったところであろう。
巨大な斧を装備する者、巨大な盾と剣を装備する者、馬上より巨大な鉾を振るう者。
そして、その背後にはネクロマンサーの死霊がやどり、より禍々しくなったリッチ。
おそらくこのリッチが本命なのであろう。
「エルナスから受肉してわざわざ報復か? ご苦労だったが、その魂まで殺させてもらおうか!」
ロキアルドはそういうとグリュンヒルを前衛の3体に叩き込む。
斧で一撃を受け止めたが、その勢いで吹き飛びほか2体を巻き込み無様に横転した。
その隙を逃さないとばかりにロキアルドはリッチを斬りつけた。
「なっ!?」
手ごたえの無さにロキアルドは驚嘆した。
その背後に3体のゾンビナイトが体制を整えていた。


ロキアルドの背後から飛び掛るゾンビナイト達に、グリュンヒルを叩き込む。
「まずはお前からだ!」
ロキアルドは馬上に乗るゾンビナイトに飛び掛り、頭上より両断した。
白骨化した馬ごと崩れ落ち無へと還っていく。
ロキアルドはその結果を当たり前とし確認することなく、盾を構えたゾンビナイトを盾ごと横から両断した。
腐食しているとはいえ、厚みのある金属を斬れるのはグリュンヒルの刃の特性を活かしたロキアルドの技術があってのことだろう。
普通の戦士とは違い、技量・素早さに特化したまさに剣士といえるのがロキアルドの特徴でもある。
振り下ろされる巨大な斧をグリュンヒルで打ち返した。
そして、その怯んだ一瞬に両腕を切り落とし、その斬撃の勢いをそのままに刃を首へと入れた。
主力となる手下を粉砕されていても、不適な笑みを浮かべているネクロマンサーに間髪いれずロキアルドは再び斬りかかる。
斬撃は間違いなくその体を両断したかのように見えるが、何も手ごたえがない。
さきの戦闘でマックスとなっているコンボカウンターを輝かせて放たれたパニックすら効果がなかった。
ロキアルドはブレイブを使い、攻撃力をさらに上昇されブランディッシュの猛撃を繰り返す。
ネクロマンサーは音を立てることなく、不気味に宙を舞いながら移動する。
その間もロキアルドの攻撃は、ネクロマンサーではなく、斬撃やその風圧で周囲を切り裂いた。
「実体無きその体、我が刀で!」
雑魚を殲滅したのであろうマンジが愛刀でネクロマンサーの頭上から刀を突き刺す。
妖刀は、致命傷を与えることはできなかったがダメージを与えること出来た。
しかし、マンジは次の瞬間、目にも見えない衝撃波を全身で受け吹き飛ばされ遺跡の壁へと激突する。
そして、すぐさまロキアルドにも同等の衝撃波を受ける。
幸いにして受けた角度が良かったのか、すぐ足元へとめり込むように倒れこんだ。
吹き飛ばされた衝撃がない分ダメージはマンジよりも低いが、衝撃波が逃げることなく全身に受けたのでダメージがあるのは事実である。
ロキアルドは鎧の隙間からの出血をパワーエリクサーを惜しみなく使い応急処置をした。
だが、その出血により事態が変化する。
夥しい血は、ロキアルドのグリュンヒルにも付着したのだ。
剣に血がつくことは無論当たり前のことであろう。
しかし、持ち主の危機をこのグリュンヒルは感じとったのだ。
不気味なことに血は蒸発し、禍々しいオーラを放つ。
ロキアルドはグリュンヒルを地面に差込立ち上がり、構えなおし間合いを計った。
「Doombringer!?」
オリシアの妖精達が使う古代の言葉をネクロマンサーは言い放った。
グリュンヒルの覚醒を知りネクロマンサーは逃げるようにその場から去ろうとする。
「Doombringer・・・破滅をもたらす者か。このグリュンヒルの真名なのか・・・」
その言葉を発したあとラッシュでネクロマンサーへの間合いを詰め、串刺しにし壁へと激突する。
今までになかった手ごたえをロキアルドは確かに感じていた。
壁に刺さったグリュンヒルを抜き、すぐさまネクロマンサーにブランディッシュを連続で叩き込む。
その猛撃が続き、コンボカンウターがマックスになった瞬間にパニックを放ちネクロマンサーを両断し、その斬撃は遺跡の壁が粉砕までし、瓦礫の中へとネクロマンサーは消えていった。
「ワレハカナラズ・・・」
ロキアルドに瓦礫が崩れる中でもその声は確かに届いたいた。
「何度でも滅してやるよ・・・」
ロキアルドはすぐにマンジのもとへ駆けつけ、2人で周りの様子を探った。
周辺に彷徨い続けているスケルトン達の統制がすでになくなっていることを確認するとロキアルドとマンジはぺリオンに帰還した。

「流石は屈強の戦士2名だな」
イアンの出迎えられ、2人は拳のもとへと案内された。
拳を開いて立ては宴の準備をし、2人を待っていた。
「やはり、最初から戦の準備は・・・」
「カッカッカッ! 主らに任せておけば問題ないと分かってた」
「拳殿には敵わんな・・・」
そして、3人は酒を飲み宴を楽しんだ。
しばらくし、酒のせいであろうかマンジと拳は眠りにつくがロキアルドは1人、夜風が通りぬくぺリオンの闇のなかにいた。
ロキアルドはグリュンヒルを構える。
「お前が私を助けたのか?」
剣に問いその答えが聞けるわけがない。
グリュンヒルには言い伝えがある。
『戦士がグリュンヒルを選ぶのではなく、グリュンヒルが主を選ぶのだ』と・・・
「お前が私を選んだことを後悔はさせない。だからお前も私を失望させるなよ・・・」
ロキアルドがそういうと闇で覆われていたぺリオンに雲の筋から月光が差し込む。
そして、巨大な刃に月光が反射し、まるで返事したかのようにロキアルドは思えた。

その剣の名はグリュンヒル・・・




あとがき
作中に出てくる「Doombringer」ってのはアメリカ版のメイプルストーリーでのグリュンヒルの名前のようです。
意味は破壊するモノだそうなんで使ってみました。
グリュンヒルの語源って分からないんですよね・・・
グリュンヒルデとかあるので、そっち関係で今度調べてみたいですね。
もしご存知の人がいれば是非教えてくださいませ。
今年はビシャスハンマーの登場で私のグリュンヒルは119の攻撃力となりました。
最高の気分です(*゚∀゚)アヒャヒャ
ゲーム内でも私を裏切らなかったグリュンヒルです。
200レベルになってもそのままグリュンヒルオンリーなプレイスタイルでいくでしょうけどね。
同人誌には誤字がそのままで掲載されてしまって恥ずかしい限りでした(´゚ω゚):;*.':;ブッ
一応修正しましたが、まだありそうな(;゚∀゚)
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

Re Comments.

『』 
全文読ませていただきました。とても面白かったです!更新頑張って下さい!
2010/01/04(Mon) 02:20:25 | URL | ネタラコさん #-[ Edit.]
『』 
全部見ましたが、なぜ、そこまで素晴らしい文章が書けるんですか?尊敬します!
頑張ってくださいね!
2010/01/04(Mon) 02:30:59 | URL | 尊さん #-[ Edit.]
ネタラコさん>
知人以外からそのようなコメントを頂けるとはありがたい限りです。
更新も頑張るので、また是非読んでやってください。


尊さん>
尊敬するなんて嬉しいお言葉を><;
私は相方や好きなライトノベルの真似をしています。
頑張ってまたお褒めの言葉をいただけるようにしたいです。
2010/02/10(Wed) 16:05:05 | URL | Rokiaさん #/5LHBRow[ Edit.]
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