2010年02月14日
すべての努力をし、すべてを出し切った、上村愛子さんの誇り高き世界4位。
7位、6位、5位、そして、4位。
バンクーバー五輪で、日本中から大きな注目と期待を集めた女子モーグル・上村愛子さんが決勝にのぞみ、4位となりました。初出場の長野五輪が7位。そこから五輪のたびにひとつずつ順位をあげ、今回はついに4位。またもメダルには手が届きませんでしたが、見事に世界の4位になりました。
今回の結果に関しては非常に妥当なもの。愛子さんの今季のW杯ランクは6位で、上位に入った3選手はそれぞれ3位、1位、4位。実力どおりの結果で、採点等にも疑義はありません。むしろ、上位勢に転倒が続出したことで愛子さんは実力順よりも上に位置していると見るべきところ。おそらくもう一度競技をやり直してもメダルには届かないでしょう。彼女が今持っているものを、すべて出しつくしたとしてもです。「惜しかったね」と声を掛けるのははばかられるような、力の差がそこにはありました。
上村愛子さんはアスリートとして特筆すべき才能がある人とは思えません。筋力・骨格に恵まれているわけでもなく、生まれ持ったセンスの閃きがあるでもなく、メンタル面で特別な強さがあるわけでもありません。里谷多英さんが神様からのギフトを両手に抱えて生まれてきたタイプだとするならば、愛子さんは手ぶらで生まれてきた一般人。神様からもらったものは顔の作りくらいでしょうか。長野五輪に出たあとに、ちょっと人気者になって、何となく大学に進学して、何となく引退して、何となく恋をして、テレビで五輪を見ている…そんなコースが彼女の規定路線だったと思うのです。
そんな彼女だから、僕は彼女の滑りに心震えるのです。同じ国の人間というだけで、図々しくも誇りに思うのです。
愛子さんは、自分に足りないものを丁寧にひとつずつ積み上げてきました。勢いだけで戦えた長野を経て、アスリートとしての自分を作り上げてきました。01年の世界選手権で銅を獲り、01-02年のW杯で総合2位に入り「日本のエース」としてのぞんだソルトレーク五輪では、里谷多英の天才ぶりを見せつけられての6位。ケガにも苦しめられ、プレッシャーにも苛まれ、思ったような結果が出せませんでした。金色に染まった髪と上手になった化粧を見ながら、「愛子ちゃんはここで引退かな」と思ったことを記憶しています。
しかし、彼女はモーグルに誠実に向き合い、ゆっくりと自分の歩みを進めてきました。ソルトレーク後のシーズンではW杯の勝利を経験し、世界の女子で初めてとなる3Dエア「コークスクリュー」も習得しました。実績と必殺技を引っさげて挑んだトリノ五輪でしたが結果は一歩前進の5位。試合後に「一体どうすれば五輪の表彰台に乗れるのかが…謎です…」と絞り出した無念さ。4年の月日をその日のために捧げて、ようやく進んだ一歩。たった一歩進むためにどれだけの努力を積み重ねたことか。目指すメダルに「あと二歩」もあるという距離を、どれほど遠くに感じていたことか。僕はそのときも「愛子ちゃんはここで引退だな」と思ったもの。
それでも、彼女の歩みは止まらなかった。2006年7月に日本モーグル・チームにモーグル界の伝説的英雄ヤンネ・ラハテラがコーチとしてやってきます。ヤンネは愛子さんに、自身が得意とした速く直線的にコブを越えるカービング・ターンを伝授しました。エアに活路を見出し、世界一のエアを身につけた愛子さんには、エアへのこだわりがあったはず。エアの難易度を下げてターンで勝負するというヤンネの指導は、愛子さんの努力の結晶を捨てろと言っているようなもの。長い年月を費やして進めた「一歩」を引き返す決断の重さは想像もつきません。それでも彼女は、少しの遠回りなど厭わず、ただひたすらに目指す場所へと進み続けます。そして、07-08年のW杯では終盤に怒涛の5連勝を飾り総合優勝。09年の世界選手権ではシングル・デュアルの2冠を制する快挙。紛うことなき世界の頂点に、ついにたどり着いたのです。
僕は、もうそれで十分だと思う。見ているだけの連中が、金を出しているだけの連中が、応援しているだけの連中が、それ以上を要求するなんて図々しいにもほどがある。僕らは愛子さんからたくさんの素晴らしいものを、もうもらっているはず。メダルなんかより眩しい、未来に向かって進んで行く人間の美しさを見たはず。自分だって前に進めるはずだ、という勇気をもらったはず。メダルはその眩しさのほんの一部。200メートルそこそこの雪面を滑った結果だけで、人生の輝きまで変わるものか。愛子さんは、もう十分に輝いています。舞い上げた雪の粒のようなキラキラで包まれています。
そりゃできるものなら、メダルを獲らしてやりたかった。どれだけ僕らが「ありがとう」「惜しかったね」「感動したよ」と言っても、彼女は満ち足りないでしょうから。彼女自身のためにメダルを獲って欲しかった。最高の笑顔を見てみたかった。3つあるヤツの1コをくれとお願いしているだけなのに、神様はケチくさいヤツですね本当に。
彼女の笑顔を初めて見たあのCM。「モーグルって知ってますか?」というあの問いかけ。あれから12年余りが過ぎて思います。その競技の面白さも怖さも今なら少しだけわかるよ、と。逃げ出したくなっても辞めようと思っても戻って来ちゃうくらい魅力的なんだよね、と。そのことを教えてくれたのはあなたなんですよ、と。
あの日出会った美少女は、精悍な大人の女性となりました。人生をまっすぐにまじめに生きることの素晴らしさを、身をもって示してくれました。だから今日は、たくさんのことを教えてくれた彼女に「モーグル知ってるよ!」と応えたいと思うのです。
慰めやねぎらいではなく、感謝をこめて。
ということで、上村愛子さんが4位になった滑りについて、14日に日テレが中継した「バンクーバー五輪 女子モーグル決勝」からチェックしていきましょう。
◆この娘にメダルをやらないなんて、どこ見てんだよ神様!
日本勢で最初のメダルの期待を背負った愛子さん。中継の合間に流れるCMも愛子のフルコースといった感じで、愛子愛子愛子だらけ。選手団の顔としてイベントや取材などもこなしてきたことでしょう。年齢を考えれば、メダルを目指す戦いはこれが最後となるかもしれません。自分の練習や休養に充てたい時間もあったはず。つまらない質問やくだらないイベントに苛立ったこともあるでしょう。でも彼女は、多くの人に支えられている自分を知っているから、いつも笑顔です。銅でいい、とにかくメダルを。その金属片にどれだけの価値があるかは、本人にしかわかりません。でも、それを首にかけたときの、最高の笑顔が見たい。もうトリノやソルトレークの顔は見たくない。思うのは、ただそれだけです。
そして始まった競技。日本勢はまずまずの滑りで全員が予選を通過し、愛子さんも5位につけます。迎えた決勝。予選の結果は、決勝に持ち越しませんが、滑走順は予選結果の逆順となります。愛子さんは最後から5番目でスタート。自分のあとに金メダル候補が4人残っていますから、とにかく自分が滑り終えた時点で1位になりたいところ。
そんな中、コース上には激しく雨が降り注ぎ、柔らかく深く掘れたコースの状態をじりじりと悪化させていきます。テレビ画面で見てもわかるほどの視界の悪さ。特にモーグルはコブを越えたりジャンプしたりする競技ですから、転倒の危険も大きいわけで…
←日本の里谷多英さんも大転倒!
ありゃりゃ…。でもまぁ、ここにまた出てきてるってだけでも偉業ですが。
つDVD「白夜の陰獣」(楽天市場)
里谷さんがド派手な転倒でインパクトを残した日本勢ですが、若手の伊藤みき・村田愛里咲は健闘。特に19歳の村田は滑走を終えた時点で首位に躍り出る(最終順位は8位入賞)など、初の五輪でしっかりとチカラを見せてくれました。ただ、世界トップとはまだまだ開きがあるのが現実。トップテンの選手たちが登場すると、各選手のゴールタイムも30秒を切るようになり、やはり日本でメダルを狙えるのは愛子さんだけという状況に。メダルを狙う滑りで転倒者も出るなど緊張感が増す中、愛子さんの順番が近づいてきたのですが…
←愛子さんの直前に滑ったシャノンが最高の滑りで25.43点の高得点を叩き出す!
うわ、自分の直前ですごいいい滑りされるのって嫌だろうな…。心折れそう…。
大きなプレッシャーが圧し掛かる展開となった愛子さん。決してプレッシャーに強いタイプではありません。速く滑らなければメダルは獲れない、でも焦れば転んでしまうかもしれない、そんな嫌なイメージを振り払うのは積み重ねた努力と自信だけ。今こそ集大成を見せろ!神様もサポートしてやれ!
←愛子さんはまずまずの滑りを見せ、この時点で2位!
予選よりも得点を伸ばしますが、トップには出られず。残りの選手は4人。それも実力者ばかり。かなりメダルは苦しい状況です。
スキーの神様はいないのか。また愛子さんはメダルを逃すのか。そんなことを思いながらの観戦。しかし、神様のサポートが足りないぶん、スキーの魔物が、愛子さんを不憫に思った魔物が後押しを開始。何と続いて滑走した、カナダのリチャーズとアメリカのマクフィーが相次いで転倒。残り2人で、愛子さんは2位。言葉は悪いですが、「あと一人コケれば愛子さんメダル」という状況まできたのです。もう、神様でも魔物でもいいから、愛子さんにメダルをやってくれ…日本中から大きな念波がバンクーバーに送られました。送られましたが…
←邪念は届かず、愛子さんはまたもあと一歩の4位!
すごかったよ、頑張ったよ、愛子さん…。1位と2位と3位がもっとすごかっただけだ…。
惜しくはないが、惜しかった。あと一歩のところで、またもメダルは他人の手に渡りました。愛子さんはこの大会を前に自身のブログでこうつづっています。「私は、神頼みはあんまりしないけど、頑張ってきたことに対してでる答えは良いことだったらご褒美だと思うし、良くないときは乗り越えなきゃいけない試練なんだって思うようにしてきました。目立つところでは、私の選手生活は試練のほうが多いような雰囲気だけれど、実際はスキーそのものがご褒美だったから毎日がご褒美三昧。乗り越えられない試練はないって育ててくれたお母さん、ご褒美三昧の幸せな毎日を与えてくれたすべての人に、いまはただただ感謝です」と。
↓愛子:「スキーそのものがご褒美だったから、毎日がご褒美三昧」
その辺の言葉の裏側みたいなのを察するのが、神様の仕事なんじゃねーの?
つ上村愛子「-smile!-」(楽天市場)
試合後にカメラの前に現れた愛子さんは、涙があふれて、これでもかとあふれていました。こんなときに誰かと話すのは辛いでしょうが、遠く日本で見守っている人たちのために、気丈にその想いを語る愛子さんは、最高に素敵でした。負けて流す涙のほうが、勝って流す涙より美しいときがある。そう思わせる美しさでした…。
↓そして愛子さんはメダルより輝く涙を、バンクーバーに残した…。

恨むよ、神様。これ以上、何が足りなかったんだよ…。
才能?運?お布施?
「努力が足りなかった」とだけは、絶対に言わせないぞ。
つ上村愛子「2U skiの神様と過ごした日々の記録」(楽天市場)
この涙を止めてやることは僕にはできない…賢太郎、早く現地に行け!
★最新情報は人気ブログランキングから★
バンクーバー五輪で、日本中から大きな注目と期待を集めた女子モーグル・上村愛子さんが決勝にのぞみ、4位となりました。初出場の長野五輪が7位。そこから五輪のたびにひとつずつ順位をあげ、今回はついに4位。またもメダルには手が届きませんでしたが、見事に世界の4位になりました。
今回の結果に関しては非常に妥当なもの。愛子さんの今季のW杯ランクは6位で、上位に入った3選手はそれぞれ3位、1位、4位。実力どおりの結果で、採点等にも疑義はありません。むしろ、上位勢に転倒が続出したことで愛子さんは実力順よりも上に位置していると見るべきところ。おそらくもう一度競技をやり直してもメダルには届かないでしょう。彼女が今持っているものを、すべて出しつくしたとしてもです。「惜しかったね」と声を掛けるのははばかられるような、力の差がそこにはありました。
上村愛子さんはアスリートとして特筆すべき才能がある人とは思えません。筋力・骨格に恵まれているわけでもなく、生まれ持ったセンスの閃きがあるでもなく、メンタル面で特別な強さがあるわけでもありません。里谷多英さんが神様からのギフトを両手に抱えて生まれてきたタイプだとするならば、愛子さんは手ぶらで生まれてきた一般人。神様からもらったものは顔の作りくらいでしょうか。長野五輪に出たあとに、ちょっと人気者になって、何となく大学に進学して、何となく引退して、何となく恋をして、テレビで五輪を見ている…そんなコースが彼女の規定路線だったと思うのです。
そんな彼女だから、僕は彼女の滑りに心震えるのです。同じ国の人間というだけで、図々しくも誇りに思うのです。
愛子さんは、自分に足りないものを丁寧にひとつずつ積み上げてきました。勢いだけで戦えた長野を経て、アスリートとしての自分を作り上げてきました。01年の世界選手権で銅を獲り、01-02年のW杯で総合2位に入り「日本のエース」としてのぞんだソルトレーク五輪では、里谷多英の天才ぶりを見せつけられての6位。ケガにも苦しめられ、プレッシャーにも苛まれ、思ったような結果が出せませんでした。金色に染まった髪と上手になった化粧を見ながら、「愛子ちゃんはここで引退かな」と思ったことを記憶しています。
しかし、彼女はモーグルに誠実に向き合い、ゆっくりと自分の歩みを進めてきました。ソルトレーク後のシーズンではW杯の勝利を経験し、世界の女子で初めてとなる3Dエア「コークスクリュー」も習得しました。実績と必殺技を引っさげて挑んだトリノ五輪でしたが結果は一歩前進の5位。試合後に「一体どうすれば五輪の表彰台に乗れるのかが…謎です…」と絞り出した無念さ。4年の月日をその日のために捧げて、ようやく進んだ一歩。たった一歩進むためにどれだけの努力を積み重ねたことか。目指すメダルに「あと二歩」もあるという距離を、どれほど遠くに感じていたことか。僕はそのときも「愛子ちゃんはここで引退だな」と思ったもの。
それでも、彼女の歩みは止まらなかった。2006年7月に日本モーグル・チームにモーグル界の伝説的英雄ヤンネ・ラハテラがコーチとしてやってきます。ヤンネは愛子さんに、自身が得意とした速く直線的にコブを越えるカービング・ターンを伝授しました。エアに活路を見出し、世界一のエアを身につけた愛子さんには、エアへのこだわりがあったはず。エアの難易度を下げてターンで勝負するというヤンネの指導は、愛子さんの努力の結晶を捨てろと言っているようなもの。長い年月を費やして進めた「一歩」を引き返す決断の重さは想像もつきません。それでも彼女は、少しの遠回りなど厭わず、ただひたすらに目指す場所へと進み続けます。そして、07-08年のW杯では終盤に怒涛の5連勝を飾り総合優勝。09年の世界選手権ではシングル・デュアルの2冠を制する快挙。紛うことなき世界の頂点に、ついにたどり着いたのです。
僕は、もうそれで十分だと思う。見ているだけの連中が、金を出しているだけの連中が、応援しているだけの連中が、それ以上を要求するなんて図々しいにもほどがある。僕らは愛子さんからたくさんの素晴らしいものを、もうもらっているはず。メダルなんかより眩しい、未来に向かって進んで行く人間の美しさを見たはず。自分だって前に進めるはずだ、という勇気をもらったはず。メダルはその眩しさのほんの一部。200メートルそこそこの雪面を滑った結果だけで、人生の輝きまで変わるものか。愛子さんは、もう十分に輝いています。舞い上げた雪の粒のようなキラキラで包まれています。
そりゃできるものなら、メダルを獲らしてやりたかった。どれだけ僕らが「ありがとう」「惜しかったね」「感動したよ」と言っても、彼女は満ち足りないでしょうから。彼女自身のためにメダルを獲って欲しかった。最高の笑顔を見てみたかった。3つあるヤツの1コをくれとお願いしているだけなのに、神様はケチくさいヤツですね本当に。
彼女の笑顔を初めて見たあのCM。「モーグルって知ってますか?」というあの問いかけ。あれから12年余りが過ぎて思います。その競技の面白さも怖さも今なら少しだけわかるよ、と。逃げ出したくなっても辞めようと思っても戻って来ちゃうくらい魅力的なんだよね、と。そのことを教えてくれたのはあなたなんですよ、と。
あの日出会った美少女は、精悍な大人の女性となりました。人生をまっすぐにまじめに生きることの素晴らしさを、身をもって示してくれました。だから今日は、たくさんのことを教えてくれた彼女に「モーグル知ってるよ!」と応えたいと思うのです。
慰めやねぎらいではなく、感謝をこめて。
ということで、上村愛子さんが4位になった滑りについて、14日に日テレが中継した「バンクーバー五輪 女子モーグル決勝」からチェックしていきましょう。
◆この娘にメダルをやらないなんて、どこ見てんだよ神様!
日本勢で最初のメダルの期待を背負った愛子さん。中継の合間に流れるCMも愛子のフルコースといった感じで、愛子愛子愛子だらけ。選手団の顔としてイベントや取材などもこなしてきたことでしょう。年齢を考えれば、メダルを目指す戦いはこれが最後となるかもしれません。自分の練習や休養に充てたい時間もあったはず。つまらない質問やくだらないイベントに苛立ったこともあるでしょう。でも彼女は、多くの人に支えられている自分を知っているから、いつも笑顔です。銅でいい、とにかくメダルを。その金属片にどれだけの価値があるかは、本人にしかわかりません。でも、それを首にかけたときの、最高の笑顔が見たい。もうトリノやソルトレークの顔は見たくない。思うのは、ただそれだけです。
そして始まった競技。日本勢はまずまずの滑りで全員が予選を通過し、愛子さんも5位につけます。迎えた決勝。予選の結果は、決勝に持ち越しませんが、滑走順は予選結果の逆順となります。愛子さんは最後から5番目でスタート。自分のあとに金メダル候補が4人残っていますから、とにかく自分が滑り終えた時点で1位になりたいところ。
そんな中、コース上には激しく雨が降り注ぎ、柔らかく深く掘れたコースの状態をじりじりと悪化させていきます。テレビ画面で見てもわかるほどの視界の悪さ。特にモーグルはコブを越えたりジャンプしたりする競技ですから、転倒の危険も大きいわけで…
ありゃりゃ…。でもまぁ、ここにまた出てきてるってだけでも偉業ですが。
つDVD「白夜の陰獣」(楽天市場)
里谷さんがド派手な転倒でインパクトを残した日本勢ですが、若手の伊藤みき・村田愛里咲は健闘。特に19歳の村田は滑走を終えた時点で首位に躍り出る(最終順位は8位入賞)など、初の五輪でしっかりとチカラを見せてくれました。ただ、世界トップとはまだまだ開きがあるのが現実。トップテンの選手たちが登場すると、各選手のゴールタイムも30秒を切るようになり、やはり日本でメダルを狙えるのは愛子さんだけという状況に。メダルを狙う滑りで転倒者も出るなど緊張感が増す中、愛子さんの順番が近づいてきたのですが…
うわ、自分の直前ですごいいい滑りされるのって嫌だろうな…。心折れそう…。
大きなプレッシャーが圧し掛かる展開となった愛子さん。決してプレッシャーに強いタイプではありません。速く滑らなければメダルは獲れない、でも焦れば転んでしまうかもしれない、そんな嫌なイメージを振り払うのは積み重ねた努力と自信だけ。今こそ集大成を見せろ!神様もサポートしてやれ!
予選よりも得点を伸ばしますが、トップには出られず。残りの選手は4人。それも実力者ばかり。かなりメダルは苦しい状況です。
スキーの神様はいないのか。また愛子さんはメダルを逃すのか。そんなことを思いながらの観戦。しかし、神様のサポートが足りないぶん、スキーの魔物が、愛子さんを不憫に思った魔物が後押しを開始。何と続いて滑走した、カナダのリチャーズとアメリカのマクフィーが相次いで転倒。残り2人で、愛子さんは2位。言葉は悪いですが、「あと一人コケれば愛子さんメダル」という状況まできたのです。もう、神様でも魔物でもいいから、愛子さんにメダルをやってくれ…日本中から大きな念波がバンクーバーに送られました。送られましたが…
すごかったよ、頑張ったよ、愛子さん…。1位と2位と3位がもっとすごかっただけだ…。
惜しくはないが、惜しかった。あと一歩のところで、またもメダルは他人の手に渡りました。愛子さんはこの大会を前に自身のブログでこうつづっています。「私は、神頼みはあんまりしないけど、頑張ってきたことに対してでる答えは良いことだったらご褒美だと思うし、良くないときは乗り越えなきゃいけない試練なんだって思うようにしてきました。目立つところでは、私の選手生活は試練のほうが多いような雰囲気だけれど、実際はスキーそのものがご褒美だったから毎日がご褒美三昧。乗り越えられない試練はないって育ててくれたお母さん、ご褒美三昧の幸せな毎日を与えてくれたすべての人に、いまはただただ感謝です」と。
↓愛子:「スキーそのものがご褒美だったから、毎日がご褒美三昧」
その辺の言葉の裏側みたいなのを察するのが、神様の仕事なんじゃねーの?
つ上村愛子「-smile!-」(楽天市場)
試合後にカメラの前に現れた愛子さんは、涙があふれて、これでもかとあふれていました。こんなときに誰かと話すのは辛いでしょうが、遠く日本で見守っている人たちのために、気丈にその想いを語る愛子さんは、最高に素敵でした。負けて流す涙のほうが、勝って流す涙より美しいときがある。そう思わせる美しさでした…。
―決勝は見事な滑りに見えましたが?
愛子:「滑り終わったときに、細かいところあげたらキリがないと思うんですけど、五輪という舞台で全力で滑りたいという気持ちは果たせたと思ったんで…。満足…満足ではなくちょっと悔しいですけどね…ハイ」
―得点を見たときの印象は?
愛子:「あそこで一番という数字が出て欲しいなというのはあったので…。前に滑ったシャノンがすごくいい滑りをしたということなんだなと思って、シャノンとよかったねという話をしていました」
―少しだけメダルには届きませんでしたが。
愛子:「何でこんな一段一段なんだろうと思いましたけど(笑)。五輪で自分が全力を出すというのが、まず第一の難関というか、すごく難しいところだったので、それをクリアできたというのは(よかった)。みなさんの、すごくいい滑りをしたとは、しっかり見てもらえたと思うのでよかったと思います」
―強いプレッシャーと戦い続けた4年間だったと思いますが、どう振り返りますか?
愛子:「昨シーズンとその前のシーズンで、自分のことを長く応援してくれている人たちに恩返しができる成績を残せていたので、メダルを見せることが次の“ありがとう”かなと思っていたんですけど。今回は“自分のために頑張って”と言ってくれる人がすごく多くて、私らしく滑ってくれというメッセージばかりで、それが出来たことがすごく嬉しいです」
―終わったあと、たくさんの人がねぎらってくれましたね。
愛子:「私が泣いたりすることがあまりないので、みんなが大丈夫だよ大丈夫だよって言ってくれて。コーチたちが、全力を出し切ったことをすごく褒めてくれたし。カービングターンを追求してきたことを誇りに思うって言ってくれたんで、それが嬉しかったです」
↓そして愛子さんはメダルより輝く涙を、バンクーバーに残した…。
恨むよ、神様。これ以上、何が足りなかったんだよ…。
才能?運?お布施?
「努力が足りなかった」とだけは、絶対に言わせないぞ。
つ上村愛子「2U skiの神様と過ごした日々の記録」(楽天市場)
この涙を止めてやることは僕にはできない…賢太郎、早く現地に行け!
トラックバックURL
コメント一覧
1. Posted by NEKO 2010年02月14日 17:13
美化しすぎ。
もともと5,6番手なのだから、攻めなければメダルに届くはずがない。
里谷多映との差がはっきり出た試合。
もともと5,6番手なのだから、攻めなければメダルに届くはずがない。
里谷多映との差がはっきり出た試合。
2. Posted by 2010年02月14日 17:30
才能は上村の方が上だと散々言われてるけどね
3. Posted by
2010年02月14日 17:32
多映→多英
漢字くらい覚えてやれよ
漢字くらい覚えてやれよ
4. Posted by あ 2010年02月14日 17:35
>>1 メダル取れないとこういう奴が必ず出てくるよなー。したり顔で。
フモさんいい文章読ませてくれてありがとう。今日のは不毛不毛コラムじゃありませんw
フモさんいい文章読ませてくれてありがとう。今日のは不毛不毛コラムじゃありませんw
5. Posted by
2010年02月14日 17:37
日韓戦の不毛不毛コラムも楽しみです!
6. Posted by とおり 2010年02月14日 17:43
頑張って、頑張って、それでも届かなかった。それでも一歩ずつを積み上げてきた価値は決して減ずるものじゃないと思います。
これ以上を望むのは酷なのかも知れないけど、もう一度滑る姿をみたい、というのは我が侭ですかね、やっぱり。
こけたけど里谷の勝負根性もスゴかったです。
これ以上を望むのは酷なのかも知れないけど、もう一度滑る姿をみたい、というのは我が侭ですかね、やっぱり。
こけたけど里谷の勝負根性もスゴかったです。
7. Posted by 2010年02月14日 17:53
7-6-5-4ときたら次は3-2-1に決まってんだろうJK・・・
まぁ現役続けるかは知らないけど今はホントにお疲れ様といってあげたい
W杯総合優勝、世界選手権優勝ときてあとひとつは本当に難しいね
なんてったって4年に一回の一発勝負 運が大きく左右する けどあなたが日本のスキー史に刻んだ功績はこれからも決して色褪せなるようなモノじゃない
3月の猪苗代は行きたいと思います
とりあえず旦那のサポートをしっかりしてやってくれー落選した湯浅のためにも
フモフモ氏の名文が読めて少し気持ちも晴れたよTHANKS!
まぁ現役続けるかは知らないけど今はホントにお疲れ様といってあげたい
W杯総合優勝、世界選手権優勝ときてあとひとつは本当に難しいね
なんてったって4年に一回の一発勝負 運が大きく左右する けどあなたが日本のスキー史に刻んだ功績はこれからも決して色褪せなるようなモノじゃない
3月の猪苗代は行きたいと思います
とりあえず旦那のサポートをしっかりしてやってくれー落選した湯浅のためにも
フモフモ氏の名文が読めて少し気持ちも晴れたよTHANKS!
8. Posted by 通スガル 2010年02月14日 18:02
>愛子さんは、自分に足りないものを丁寧にひとつずつ積み上げてきました。
悪コンディションの中丁寧な滑りを見せてくれました。お疲れ様でした。
悪コンディションの中丁寧な滑りを見せてくれました。お疲れ様でした。
9. Posted by 宇宙塵 2010年02月14日 18:07
とはどこかの武将の言葉だったと思うが、観ていて上村は立派だと思うぞ。
陸上400リレーじゃないけど常に一定レベルな選手が出てないといけないから
、
長く続けていることには評価したいね。
10. Posted by 2010年02月14日 18:21
白夜の陰獣ワロタw
リンク開いてみたらパケ画がラモスに似ててさらにワロタww
リンク開いてみたらパケ画がラモスに似ててさらにワロタww
11. Posted by --- 2010年02月14日 18:30
モーグルをテレビで見て泣いた。
このコラム見てまた泣けた。
ホント、何が足りなかったんだよ神様!
このコラム見てまた泣けた。
ホント、何が足りなかったんだよ神様!
12. Posted by とし 2010年02月14日 18:41
開会式旗手の岡崎さん、きょうの上村さん。
いままで自分をとことんまで追い込み、乗り越えてきた力強さとか気高さを感じる。
翻って上村さんと同じ世界4位を目指すどこかの日本代表には、
そこまでのものがあるんだかと・・・。
いままで自分をとことんまで追い込み、乗り越えてきた力強さとか気高さを感じる。
翻って上村さんと同じ世界4位を目指すどこかの日本代表には、
そこまでのものがあるんだかと・・・。
13. Posted by 。 2010年02月14日 18:44
>神様からもらったものは顔の作りくらい
この一点だけで十分勝ち組だろ…。
いや勿論、それに頼らない人生をしっかり歩んでるけど、この人は。
この一点だけで十分勝ち組だろ…。
いや勿論、それに頼らない人生をしっかり歩んでるけど、この人は。
14. Posted by hamham 2010年02月14日 18:47
いつもはただ笑わせてもらうこのブログですけど、今回ばっかりは感動させられました
15. Posted by m 2010年02月14日 18:54
マスコミに踊らされた4位ばかり取り上げた美化劇、外国勢の1位2位3位の人生は語らないのか他の有力選手は努力せずに順位を取ってるのか?
16. Posted by root 2010年02月14日 18:55
せっかくいい事言ってるのに
陰獣リンクで台無し。
陰獣リンクで台無し。
17. Posted by お疲れ様 2010年02月14日 19:04
※15
釣り針がデカ過ぎ。本気ならいっぱい本読んで真面目に授業受けとけ。これからずっと恥かくぞ。
釣り針がデカ過ぎ。本気ならいっぱい本読んで真面目に授業受けとけ。これからずっと恥かくぞ。
18. Posted by 残念 2010年02月14日 19:15
里谷の第二エアが決まってたら上村より順位は上だったかもですね。さすがここ一番ではあそこまでリスクのある滑りをしないとメダルに手が届かないことを彼女は知ってると感じました。
19. Posted by ゆり 2010年02月14日 19:27
感じるものがある文章でした。有難うございました。
…ただ多英さんの扱いはねーよ。書かなくていいから。
…ただ多英さんの扱いはねーよ。書かなくていいから。
20. Posted by te 2010年02月14日 19:54
かっこよかった
21. Posted by ⊂(^ω^)⊃ 2010年02月14日 20:12
上村さんにはなんかすごく大事なもんを教わったよ。
やっぱ「ありがとう」って言いたい。
フモさんも名文ありがとよ。
やっぱ「ありがとう」って言いたい。
フモさんも名文ありがとよ。
22. Posted by テレビ地デジに替えました!? 2010年02月14日 20:18
…それにしても毎回思うけど、フモさんって何者なんだろ!?
23. Posted by ゆり 2010年02月14日 20:29
↓さっきのコメントが口汚なくてスミマセン。
上村さんの話と、里谷さんのネタ化が…。さすがに温度差がありすぎで、そこが個人的に快く思えず残念になっただけです。
上村さんの話と、里谷さんのネタ化が…。さすがに温度差がありすぎで、そこが個人的に快く思えず残念になっただけです。
24. Posted by ゆみ 2010年02月14日 21:20
フモフモさんって女のアスリートは可愛い子しか応援しないよねW
25. Posted by あ 2010年02月14日 21:43
※1
お前はケツにフリスクでも詰めてオナニーしてろよ
お前はケツにフリスクでも詰めてオナニーしてろよ
26. Posted by カオル 2010年02月14日 21:46
27. Posted by max 2010年02月14日 21:57
改めて涙しました
28. Posted by よくがんばった! 2010年02月14日 22:29
いつも読んでいますが初めてコメントします。
読みながら泣いてしまったは初めてです。
名文ありがとうございます。
読みながら泣いてしまったは初めてです。
名文ありがとうございます。
29. Posted by るる 2010年02月14日 22:34
腰パンに読ませてやりたい。
感動した。愛子ちゃんに(^_^)v
感動した。愛子ちゃんに(^_^)v
30. Posted by hey 2010年02月14日 22:39
今日はあいこたんの涙を見て涙、そしてフモさんの記事を見て再度涙。
31. Posted by mumumu 2010年02月14日 22:45
上村愛子さんはオリンピックじゃなくて、スキー場の先生とか、スキー旅館の女将とかを目指していた方がずっと幸せだっただろうなと思う。 日本には里谷多英って化け物がいて、もしかしたら自分もっておもってしまったのかもしれない。
32. Posted by はま 2010年02月14日 22:48
33. Posted by て 2010年02月14日 22:53
腰パンもどうでもよくなってきた・・・
34. Posted by あ 2010年02月14日 22:58
足りなかったもの、スピードですね。
モーグルで1秒違うって結構大きい
モーグルで1秒違うって結構大きい
35. Posted by カムリ外伝 2010年02月14日 23:00
フモフモさんはホントに全てのアスリートを尊敬し愛してるんですね。
やらしい目で見る時もありますが、フモフモさんのLOVEは本物だと思います。
外国の選手も当然努力していたのでしょうが、上村選手をはじめ日本人選手達の最高の笑顔を見たい!笑顔になって欲しいって思うのは自然な事ですよね。
上村選手を誇りに思います。
やらしい目で見る時もありますが、フモフモさんのLOVEは本物だと思います。
外国の選手も当然努力していたのでしょうが、上村選手をはじめ日本人選手達の最高の笑顔を見たい!笑顔になって欲しいって思うのは自然な事ですよね。
上村選手を誇りに思います。
36. Posted by う 2010年02月15日 00:02
貶しても茶化してても、不毛さんのコラムにはアスリートに対する敬意が感じられるんだよな。
だからこういう真面目系でも素直に読める。
いい文章をいつもありがとう。といつになく真面目に書いとく。
だからこういう真面目系でも素直に読める。
いい文章をいつもありがとう。といつになく真面目に書いとく。
37. Posted by 大輔 2010年02月15日 00:25
最近ネタまみれで、そろそろ真面目なコラム書いてよ!と思ってた矢先にこのコラム!さすがです!
サッカーも大橋素子も相撲ですら、このコラムの為に書いたように思えました(笑)
38. Posted by 大輔 2010年02月15日 00:28
最近ネタまみれで、そろそろ真面目なコラム書いてよ!と思ってた矢先にこのコラム!さすがです!
サッカーも大橋素子も相撲ですら、このコラムの為に書いたように思えました(笑)
39. Posted by ランネ・ヤハテラ 2010年02月15日 00:31
才能がどーのとかってえらそに断言して語るこのヒトなんなんすかwwwww
ネタにしては時間かけすぎですw
ネタにしては時間かけすぎですw
40. Posted by じじ 2010年02月15日 01:45
こけちゃいましたが、里谷選手の攻めっぷりもよかったです。
今回モーグ女子は本当頑張ったと思います。
今回モーグ女子は本当頑張ったと思います。
41. Posted by うう 2010年02月15日 02:57
名文です。感動しました。
42. Posted by める 2010年02月15日 03:17
このコラムを書いてくれてありがとう。
43. Posted by arahiro 2010年02月15日 04:19
泣いた。名文。
(;_;)
(;_;)
44. Posted by ? 2010年02月15日 05:45
>>ゆりって人
フモさんのお気に入りと言えば、愛ちゃんや吉田さんやメロラップさんや素子さんや谷さんや村主さんやガオーさんやQちゃんや澤さん…と色々いるけど、あんたこの人達のこと本気で可愛いと思ってるの?
素晴らしい目だなぁw
不毛さんはむしろ世間的に美女として取り上げられるアスリートにはあまり興味示してないと思うが。
フモさんのお気に入りと言えば、愛ちゃんや吉田さんやメロラップさんや素子さんや谷さんや村主さんやガオーさんやQちゃんや澤さん…と色々いるけど、あんたこの人達のこと本気で可愛いと思ってるの?
素晴らしい目だなぁw
不毛さんはむしろ世間的に美女として取り上げられるアスリートにはあまり興味示してないと思うが。
45. Posted by ? 2010年02月15日 05:48
ゆり→ゆみだった、失礼
46. Posted by 奈良人 2010年02月15日 05:53
しかし私も里谷のエアには震えた。さすがというかやっぱ世界獲った人は違うなぁ、と。あのエアは語り継がれてもいいと思う。
上村に関しては上でもあったけど、1秒遅かったよね。でも今シーズンずっとそんな感じだったから・・・><
47. Posted by イミテーション 2010年02月15日 07:39
予選から決勝までの間が長すぎ。愛子のエピソードでつなぐって…
アナウンサーの声に抑揚ありすぎ。
愛子のあとに転んだときに「転倒してしまいましたー!!!」って叫ぶとか解せない。
アナウンサーが感情の誘導をすんな。
アナウンサーの声に抑揚ありすぎ。
愛子のあとに転んだときに「転倒してしまいましたー!!!」って叫ぶとか解せない。
アナウンサーが感情の誘導をすんな。
48. Posted by マリン坊主 2010年02月15日 07:41
フモさん、あんた何者?
ネタで辱める事があるかと思えば、こういうのも書く
斜めから見てると思えば、真正面から受け止める
でも今日のコラムと上村愛子に『天晴れ』
ネタで辱める事があるかと思えば、こういうのも書く
斜めから見てると思えば、真正面から受け止める
でも今日のコラムと上村愛子に『天晴れ』
49. Posted by sanshouo 2010年02月15日 08:29
上村はがんばった。
でも、あまりに里谷がスルーされすぎ。
里谷の長野決勝とバンクーバー決勝の滑りはきっと忘れないと思う。
でも、あまりに里谷がスルーされすぎ。
里谷の長野決勝とバンクーバー決勝の滑りはきっと忘れないと思う。