北陸の経済ニュース 【2月14日02時15分更新】

「プリウス」人気衰えず リコールショックどこ吹く風 トヨタ系販社が商談会
 トヨタのハイブリッド車、新型「プリウス」のリコール届け出後、初の週末を迎えた1 3日、系列ディーラー4社が金沢市内で商談会を開いた。一連の騒動が新車の購入意欲に 冷や水を浴びせる懸念もあったが、政策効果に支えられた需要は堅調で、新型「プリウス 」の受注も好調だった。リコール・ショックの影響は地方の販売現場にまで及んでいない ようだ。

 石川トヨペット(金沢市)は、県産業展示館1号館で開いた商談会で、リコール問題に 関する苦情や問い合わせに備え、会場入り口付近に相談コーナーを設置した。

 プリウスのブレーキ不具合などについて質問されることを想定し、車両構造などに詳し い整備部門の担当者を配置。万全の説明体制で臨んだが、問い合わせはゼロ件だった。担 当者は「クレームも覚悟していたが、いい意味で予想を裏切られた」と話す。

 同日、同社が受注した新車は、新型「プリウス」が全22車種中で2番目に多く、リコ ール問題前と変わらぬ水準を維持している。燃費性能やエコカー減税など政策の恩恵を最 大限受けられることも人気の下支え要因とみられる。

 石川トヨタ自動車(同)でも受注は順調に伸びている。ブレーキの不具合発覚後も予約 のキャンセルは一切出ておらず、注目度の高さは変わっていないという。

 秋以降、エコカー補助金の終了に伴う反動減が予想されるなか、今春の商戦は新車ディ ーラーにとって絶対に落とせない勝負どころ。トヨタ販売店の関係者は「影響が少なくて ほっとしている。ここから反転攻勢に出たい」と話している。


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