DESIRE




雑誌に目を通しながら、しかし字面を追うのみで、全く頭に入ってこない。


    あの人が戻ってきた。



それは、勿論嬉しいことではあったけれども。

反面、俺は言いようのない不安に駆られた。

返事をせずに黙していた彼の姿が目の前をちらつく。

様々な幻想が浮かんでは泡となって消え失せ、その繰り返しだ。

その光景にはうんざりとしていた俺は、気持ちを入れ替えて雑誌に集中しようとした。

その時、人の気配がした。

雑誌を持ったまま視線だけ動かしてその方向を見ると、彼は俺には気づいていない様子で入ってきた。

難しい表情をしたと思ったら、ほっとした表情でうなずいたりしている。

それが、俺の見たことのないようなカオで、なんだか胸くそ悪くなった。

身体の内側が抉られ、掻き乱されるような感覚。

この人を見るたびに俺は、そんな感覚に支配されていく気がする。

だから、抱いた。

会って間もなかった頃。

最初はそんなつもりはなかったのに。

逆に挑発さえしてきて。

荒れ狂う欲望の渦を抑えることが出来なかった。

細い身体を組み敷いて、彼の全てを奪い去るように貪欲に叩きつけて。

彼の嬌声は耳にこびりついて剥がせなかった。

でも、意識を手放す瞬間に彼がつぶやいた一言。

熱に侵され、苛まれながら、彼は俺を見ていなかった。

そう、俺の事なんか見てはいなかったんだ。



「っなにす・・・!」



唐突に腕をさらって、ソファーに引き摺り込んだ。



「シン!おまっ    ―」



「アンタ、どうしてザフトに戻ったんです?」



「・・・」



「この、胸につけているものを晒しに来ただけですか?」



シカトするつもりかよ。



「それとも、俺に会いたかったから?」



「っ、自惚れるな」



不敵に微笑んで言い放つと、相変わらず顔を背けたまま答えた。



「じゃあ本当の理由は何ですか?」



「お前には関係ないだろ」



強気な口調のままだ。



「言いたくない理由でもあるんですか?」



「っ」



一瞬、彼の顔に翳りがよぎり、それを俺は見逃さなかった。



「身体に訊いてみた方が早いみたいですね」



赤服の襟に手を掛けると、慌てたようにそれを拒む。



「俺はただ、っ議長と話をして、それで・・・」



「それで?色仕掛けでもしたんですか?フェイスにしてくれって」



    な」



頬に鋭い痛みが走り、次の瞬間に熱を孕んでいた。



「あ・・・」



ずっと逸らされていた目と目が合う。

怯えたエメラルドの水晶玉の中に神々しい炎が映って見える。

映っているのは、俺の・・・瞳だ。

張り手をされたことで余計に煽られたのか、俺は身体が燃えるように熱くなるのを感じた。

もう、止められない。

また欲望に流されていく。

一気に服を引き剥がし、そのズボンにも手を掛けると、全てを諦めたような、そんな表情になる。

神経が逆撫でされたように尖っていく。

猛ったものを見せびらかすように、ゆっくりと持っていく。

入り口の脆く儚い、しかし過敏にひくついているソコへいきなり押し当てた。



「そ、んな・・・無理!」



怯えた顔が更に強張り、イヤイヤとかぶりを振る。

嘆願には目もくれず、業を煮やしたように、燃え滾るモノを突き立てた。



「いやぁあぁあああ    っ」



咽喉の奥から張り詰めた悲鳴が洩れる。

思い切り締め付けられて、痛みに少し顔を歪めた。

萎えたものを掴んで扱くと、いっそう苦しげな表情をする。



「いや、じゃないでしょう?ココは俺を待っていたみたいだ」



蔑むように言うと、その綺麗な翡翠から沸き起こった涙が零れ落ちる。

中が切れたような感触がすると同時に、抜き差しが少しスムーズになる。



「お・・・ねがっ、もっと、ゆっくりぃ    



わなないて、しゃくりあげる。

懸命に力を抜こうとする仕草が可愛くて。

しかし、痛みに顔を歪めるその表情を見ていたいという凶暴な欲望にまだ取り付かれていた。



「いいんだろ?アスランさん、イイって言えよ!」



「ひっ、ひぐぅ・・・あぁっ、ぐ    うあっ」



さらに身体を揺すりたてると、硬く閉じていた瞼は薄っすらと開かれ、色褪せた虚ろな瞳を晒す。

苦痛に呻く口は快楽の滲んだ音色を紡ぎ出す。



「こんなにおっ勃てて」



わざと乱暴に扱くとびくりと震えた。



「かなりマゾですね、アンタ」



「はぁっ・・・あぁ・・ぁ    



「うまそうに呑み込んで・・・あの日から今まで我慢できたとは思えないですね」



責めると淫らに食い締めるのがいとおしくてたまらない。



「うあ・・・あぁっく・・・ぁぅ    



「アスランさん、アスランさんっ!」



その声に煽られるうちに俺も余裕をなくし、追い上げるピッチを上げた。

無我夢中に最奥を抉る。



「ひっああぁぁ    ―っ」



奥に欲望を注ぎ込むと、全身を震わせて、そして・・・



「キ・・・ラ・・・」



また、あの名前がこぼれる。

俺の知らない・・・誰か。

何かを求めるかのように伸ばされた腕は、しかし空を切り下へ落ちた。

驚愕に呆然となる。

好きで俺に抱かれているのではないことはわかっていた。

その諦めたような虚ろな瞳から。

それでも・・・

目尻から零れる一筋の涙、そしてうっすらと微笑を形作る口元見て、強烈な感情が流れ込むのを感じた。

嫉妬という名のそれはドロドロと俺の内側に溶け込み、より凶暴なものへと変えていく。

力を取り戻したそれで再び貫くと、悲鳴を上げて意識を取り戻す。

見開かれた瞳は焦点が定まらないままぼんやりと俺を見上げている。



「俺は・・・シンです!」



叫ぶような声が出た。



「俺を見て、アスランさん」




俺を見て。俺だけを見てよ。


    今アンタを抱いてるのは俺なんだから。


俺に溺れて、俺だけ感じて。

他の誰も忘れてしまうくらい。


汗ばんで額に張り付いた前髪をそっと払うと、その瞼に、その鼻に、そして唇に優しく触れるだけのキスをした。

驚いたのか目をしばたかせる。



「痛い?」



気遣って訊ねると、戸惑うように目を伏せた。



「優しく、しますから・・・」



ひき出すと、ぐっと顔を歪める。

再びゆっくりと押し沈めていくと、



「ぁぐっ・・・はぁっはぁっ    



と荒い息をついた。



「ここ・・イイ?」



脆い壁を擦って弱みを暴いていく。

イイところに当たったのか、ぴくぴくと反応して甘い吐息を吐く。



「俺の・・・ものに、なってよ・・・アスランさん」




思わず泣き言が出てしまう。

恥ずかしくなって、彼の胸に顔を埋めた。



「シン・・・」



彼の手が俺の髪に触れ、そして優しく梳かれた。

胸に当てた耳に心臓が刻む音が響いてくる。

ドキドキと早打つそれに、俺の鼓動も同調し、高鳴っていく。

一つになったような、とても心地よい瞬間。



「君の期待に応えられるのか・・・正直不安なんだ、俺は・・・」



思いがけない彼の言葉に思わず身を起こす。

翡翠の瞳は真摯な色を放ち、そして寂しげに微笑んだ。



「あいつとは・・・もう、終わったんだ。2年前に」



“キラ”という男のことか。



「でも、俺の中にはまだあいつが存在していて。それで・・・」



はぁ、と一息つくと彼はまっすぐに俺を見つめた。



「君に求められて・・・素直に思いをぶつけられて、本当はとても嬉しかった。でも・・・
 俺はまだ過去にとらわれ続けていると思う。それでも・・・」

―俺を求めてくれるのか、と。



「俺が全て忘れさせてあげます。アスランさん・・」



口数の少なかった彼が語った真実の言葉。

偽りなど無いことなど解っている。

彼が背負っているものも。

それでも、俺は貴方が欲しい。



―だから、貴方も俺を求めて。



「もっと・・・酷くしてもいいから、来て・・・シン」



従順に身体を開く彼に、俺は今までとは違った欲望に呑み込まれ、その行為に没頭していった。





たとえ貴方が昔の人を思っていても、俺の想いは変わらない。

そしていつか、貴方の笑顔を俺だけのものにしてみせるから。











ここって何処だぁ〜〜ブリッジかぁ〜〜人が来るかもじゃ・・・

レイとか来たらホントいいんですが(笑)

「お前たち!ここで何をしている!?」
突然の声に、アスランは驚いて身体を竦ませた。
「た・・・隊、長っ・・・?」
何だか聞き覚えのある声がした気がして。
「なんだ、レイじゃん」
シンの言葉にはっとして振り返った。
そこに立っているのは、彼ではなかった。
しかし、仮面をつけたあの顔と重なる。
そんなはずはない!だが・・・

それからレイが豹変して〜、クルーゼみたいな性格丸出しになって〜(妄想中)
すみません;ホントはシンアスが好きなんです!でも気になります・・・

なんてSな攻め視点って書きやすいのか。感情移入しやすいから?(爆)



☆感想☆

今回の見所はシンの意味深な視線。そしてそれにどぎまぎしてしまうアスランvvv(笑)
「キラなら大丈夫だよな」っていうのもちょっと萌えましたが、やっぱりシンアスでしょう!
というか三角関係?

シンの持ってる雑誌、エロ本?それともやっぱりアスランの写真集??
とか期待してた私はアフォですが、ハイカラのCMでした;

ルナマリア、アプローチしすぎだろ、そんでカガリの悪口言いすぎ;
メイリンもエリートって聞いて目の色変わってるし。化粧品買いすぎ・・調べすぎ;
ルナマリアとメイリンのアスラン争奪戦は凄いことになりそうですね。
だからOPでも対立してるげなのか・・・。

キラ様、黒かった!!
いつも以上に黒い雰囲気を漂わせてましたね。かっこええ〜><
爆弾発言にも驚かされましたが;;
「僕達は今度こそ正しい答えを見付けなきゃならないんだきっと、逃げないでね。」
>“今度こそ”ってアナタ〜。


爆弾発言といえば、ネオ。
いや、あれはいつものことですね。ネオとしては初かもですが。
ミネルバに向かっておっしゃったんでしょうか、あれは?
アスランに向かっておっしゃったように聞こえましたが、私には。<ヲイ
ていうか貴方の頭に被ったモノの方がよっぽど・・・(禁
)


































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