Sind Sie ein Goth?


ここでは、「何がゴス的なのか」と言うことについて書いてみたいと思います。題字の"Sind Sie ein Goth?"は、私の友人が大学の教授に言われた言葉、「あなたはゴスですか?」と言う、いきなりな質問です。ゴスっぽい人を町中で見かけても指をさして笑わないで下さいね;;なお、いくつかの部分をAsakoさんより頂いた電子メールより引用させていただきました。ありがとうございました。

他のいくつかのゴス的なページを統合しました。下のカテゴリよりジャンプできます。(2000年10月25日現在)

Sizz


1.音楽
1.1.翻訳した歌詞
2.服装
2.1. メーク・髪・アクセサリー
3. 文学・映画
3.1. The Girl with the Hungry Eyes
4. 美術
4.1.Clip Art
4.2. ゴス切手コレクション
5.インテリア等
6.Sizzの思うゴス的な人 etc.
6.1. Gothic Quotes
7. ゴスであるために被るいらん苦労について

(つづく)


1.服装

やはり黒が圧倒的に多いでしょう。私も一時期、服を買いに行くと必ず黒い服を買ってしまうと言う時期がありました。やはりゴスにのめり込む直前まで70年代のリバイバルのようなデザインにはまるあまり、ショッキングピンクのジーンズを買ってしまった(今ではとっても着られない一品・・・あとラメ入りのタンクトップとか)反動もあったのでしょうか。あとは真紅、暗い赤、紫、白と言う色もゴシック・クラブではアリ、だと思います。

T-shirtもゴシックバンドのは結構出ているのでそれも見かけます。(一度ジムにThe Sisters of Mercyのシャツをわざわざ着て来ている人がいた)私の友人がカリガリ博士のスチール写真をプリントしたBauhausのBela Lugosi's Dead T-shirtを持っていました。一度アメリカのクラブでAkiraをプリントしたシャツを着ている人がいましたが、あれはちょっと違うと思いました。ボトムはブラック・ジーンズになるでしょう。

服の素材で言うと、ヴェルヴェット、革というのはよくあります。あとはPVC(水撒き用ホースと同じ材料ですね)、鎖なんかもよく見かけますが、これに凝りすぎるとちょっとゴスから離れてしまうような気がします。ゴスからボンデージに行ってしまう人というのはよくいますし、サド侯爵のイメージなんかでゴスとボンデージは切り離せないところがありますけれどやっぱり違ってしまうのは何故でしょうか。フィッシュネットとボディピアスの違いだと思いますがどうでしょう。黒い羽のボアもよく見かけますね。

ゴシック・クラブではよく「アダムス・ファミリー」みたいになっている人も見かけますが、ベルベットのロングドレスにコルセットというのは定番です。ストッキングもフィッシュネットで、腕にもフィッシュネットを付ける人もいます。因みに、フィッシュネットは腕だけでなく足に着けるものでも破れていてかまいません。(売春婦のように見える、魔女のように見える、というのは一種のほめ言葉です;;)男の人でもそういう人は結構いますが、あとは17世紀のような真っ白のシャツに黒のパンツを合わせるというのもあります。ゴシック・クラブの黒いライトは白い服をボーッと紫に光らせてくれるので黒とは正反対の白もアリです。(友人で顔を真っ白に塗っていたら同じ感じに光ったのがいます;;)そういう理由で、ウェディングドレスを着てしまう人もいます。それから、大きな長いコートを着てしまう男の人は結構見かけます。これも代わりにベルベットのケープを羽織るというのはよくあります。(私も持っていますが、雨には注意しなければならないです)一度だけ、赤いキルトを来た男の子を見たことがありますが結構いけてました。コスプレ系で言うと、魔女、吸血鬼の他に修道僧、大司教・・・何でもアリです。

・・・こう書いていくとゴスというのはコスプレの集団みたいですが、「毎日がハロウィーン」と言い切ってしまう人も多いのでそうなるでしょうね。ゴスだけが特別なのではなく、レゲエなりラップなりテクノなりにもそれに付随した一定のファッションがあるのと同じ事で、たまたまゴスが魔女とか吸血鬼になってしまうだけです;;人にもよるでしょうが、そこまで毎日するのは大変だし、普段は普通の格好でもクラブに行くときに頑張ってしまう人が多いのかも知れません。

最後に、「失敗しているな」と思った例をいくつか挙げます。(私もここで「ゴスの服装規定」を作っているつもりはないので結局は本人の好きな格好をすればいいと思うのですが・・・「やっぱりなんか違う」と私の思ったものです。)
*ゴス・クラブはハロウィーンとは違うので、やっぱり妖精のコスプレはまずい。 *革素材はいいけれど(合成皮革もOK)、やっぱり蛇皮プリントはちょっと違うんじゃないか。は虫類系はまずい。 *ボンデージはいいけれど、やっぱり男のT-backは見る方がつらい;;

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2.メーク・髪・アクセサリー

髪も黒く染める人はもちろん多いのですが、金髪でわざわざ黒く染める人は見たことがないです。The Goth Testの中には、「髪を黒・紫・または白に染めているか」という設問がありますから、この辺がゴスの定番ヘアカラーという所でしょうか。(白というのは黒髪に入れるメッシュだと思いますが・・・おそらく「101匹わんちゃん」のクルエラ・デヴィールみたいになると・・・)

The Cureのロバート・スミスみたいにヘアスプレーを強力に使った髪をする人もいますが(やはりGoth Testに「どのくらいの量のヘアスプレーが多すぎるか?」という設問がありますがこの答えは「多すぎることは絶対にない」だと思います)、私はいくらやってもうまくいったことがなく、ここ数年はお菊人形のようなセミロングのおかっぱにしています。あとは大きく結い上げた魔女の人も見かけますが、友人で逆に髪を小さくまとめてしまうのもいます。私の他の友人のように長い髪をそのまままとめずに垂らしておく、というのもあります。

ゴスで私が好きなのは、男の子でも化粧してしまう所です。(ナルシストが多いのかも知れない;;)Gorgeous Goth Guysを見ればよく分かりますが、真っ白に塗って、アイラインを強力にやってしまうのは男女ともに定番です。口紅は黒・真紅・暗い赤です。(マニキュアも同様)よく考えてみると、芸者さんはゴシックなメークですね;;ひょっとするとゴスも芸者も「この世のものでない存在」になろうとしてああいうメークになってしまうんじゃないだろうかとちょっと思いました。因みに日焼けは厳禁!です。

私はそこまで真っ白に塗ったことはありませんが、The Body Shopのファンデーションとパウダーが一緒になったものを使っていました。これを使うと毛穴がものの見事に塗りつぶされ、普段だと一気に厚塗りに見えてしまいます;;そして黒のマスカラをつけ、真紅の口紅を使っていました。

アクセサリーはシルバーが多いです。「銀は狼男によくないんじゃないか」と言う突っ込みはおいといて、この月を象徴する金属はゴスのダークなイメージに一番近いんだと思います。石は黒いオニックスが多いです。デザインで言うと、ケルト的なもの、エジプトのアンク、ペンタグラム、十字架、ガイコツが多いです。ガイコツは下手をするとヘビメタと思われるので注意が必要です(?)銀のアンクレット、鎖を編んで作ったアクセサリーもよく見かけます。

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4.美術

Yahoo!等検索エンジンで "Gothic" と打ち込むと必ず出てくる「ゴシック美術・建築」。(あとはゴシック体。これはおいときます)ゴスで嫌いな人もいますが、あの重厚な石造りの建築物、フランボヤントのバラ窓の光と影はDead Can Danceの昔のアルバムのジャケットではないけれど、「らしい」と思います。この時期の建築物というとどうしても宗教建築が多いあたりも、どこかで宗教的なものの重なるゴシック・シーンに合うのではないでしょうか。服装の欄で述べましたように、修道僧とか魔女の格好をする人が結構いる辺りからも何となく分かりますが。同じような理由でビザンチン美術・古代エジプトのイメージもゴスの人はよく使います(エジプトのアンクもよく見かけますね)。

もう一つのゴス的なもの、というとラファエル前派、アール・ヌーボーが好きな人も多いです。「耽美的」なもの・・・と言うところでしょうか。どちらも世紀末に現れたスタイルで、どことなく退廃的な(特にラファエル前派)イメージがゴス的です。例えば(あれ、この人はラファエル前派だったっけ;;)ギュスターヴ・モローの一連の「サロメ」絵画を思い出して下さい。それから「サロメ」ついでに言えばビアズリーのオスカー・ワイルドの戯曲のための挿絵もありますね。この、「暗黒で邪悪でありながら美しい」サロメのイメージです。

それからアントニオ・ガウディのサグラダ・ファミリアってある意味でゴシックだなあと思いました。

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5.インテリア等

ダークな環境を作るために、やはり部屋の壁を真っ黒に塗ってしまいましょう。レースのカーテンというのはもってのほかですから、代わりに、黒いベルベットで暗幕を窓にかけます。太陽の光は極力避けたいゴスなので、これは常時閉まっています。

では、部屋の光は何になるかと言えば、ロウソクの光または黒電球です。ロウソクもメノラのような燭台に何本も立てられ、ロウがボトボトとたれている感じでしょう。色はもちろん黒または赤。黒電球は上にも書いたように、暗い紫の光をぼんやりと投げかけ、全ての白いものと蛍光色を闇に光らせます。

最近では日本でも見かけるかも知れないハロウィーン用のデコレーションも活躍できます。特におすすめなのがクモの巣です。壁や柱にかけ、黒電球でぼんやりと浮かび上がらせます。レプリカのガーゴイル、(本物でもかまいませんが;;)骸骨なんかを置いてもいいです。ペンタグラム、アンク、逆さ十字(どこで手に入るのかは分かりませんが)黒山羊の頭といったデコレーションも楽しいでしょう。ただし、まじめなキリスト教徒の友達は無くすかもしれません。

この手のインテリアはプレイボーイ・ピンナップ同様、留守中人の部屋に立ち入る大家さんに有効な攻撃にもなり得ますが、立ち退きを迫られることも覚悟の上でお試し下さい。

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6.Sizzの思うゴス的な人 etc.

Goth Testを見ていると「両親はあなたが自分の部屋に1時間以上こもっていたら精神的におかしくなると思っている」(つまり、それくらいすごい部屋・・・ということですね)等という設問もありますし、Tamagothiにもご飯代わりにエフェドリンを与えるコマンドがありますが、これらはもちろんシャレです。いわゆるゴスのステレオタイプ、「暗い、怖い」をまじめにとって小さな子供に自分の血を吸わせた少年(掲示板に書かれていますね;;)はゴスと言うより、悪魔主義のカルト寄りで、この責任をゴスに負わせるのもどうでしょう、と思いますがゥAマリリン・マンソンのような人がいると(彼のスタイルも要するに驚かして売り出そうとするためのものだと思います・・・本気だったら、それはちょっと嫌だ)それをまじめにとってしまう子供もやっぱり出てくるかな。

私の見る限りでは魔女のコスプレをし、町中の人の白い目に耐えながら、「何で自分はこんな事をしているんだ」と思いつつも他人とちょっと違う自分が何となく得意で、さらにそんな自分のことを笑い飛ばす自虐的でも精神的には割と健康(だろうか;;)な人が大半に思えます。Asakoさんから教えていただいたジョーク、《 たわわに実のなったリンゴの木から、ゴスを一人収穫するにはどうすればいい?……………………ロープを切る。》と言うのもゴス・シーンの中から生まれてきたものだと思いますし。

今でもゴスと言えば連想されるバウハウスの "Bela Lugosi's Dead" も、典型的なホラー映画のイメージと"Bela Lugosi's Dead...Undead, Undead, Undead"という、言葉遊びのナンセンスから冗談で作り出されたものだったそうですから、ゴスのみんながみんな、本気で自分が吸血鬼だ、と信じているわけでもないんですよね(^^;;)

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7.ゴスであるために被るいらん苦労について

どこの国でも「周りとちょっと違う格好をした変な奴」というのは両親に呆れられ、女子中学生のくすくす笑いに晒され、同年代の若者からは引かれ、知らない婆さんにおがまれる(んなことあるか!)といった体験をするものですが、「自由の国」を標榜するアメリカでは殺される事もあります。

1年前のリトルトンでの事件では成績優秀、スポーツ万能な「普通の子」達にいじめられた少年たちが逆に周りを殺したうえ、自殺してしまうという痛ましい結果になりました(生きててもそのうち殺されたかもしれませんね)が、この事件の結果、「ゴスの少年少女たちは危険だ、だからいじめてもいい」というメッセージを勝手に受け取った「普通の人」達もいたようです。

日記にも書いたように(2000年4月21日)ハイスクールによっては黒い服を全面禁止する事によって危険防止を図る所もあるとか。そんなもので危険が防止できるならばアメリカは世界一安全な国になってるでしょうに。リトルトンの事件が元で「おまえも銃を持ってるんだろう」と言われはじめたある女の子は自傷するようになったという話(タイム誌、だったかな)もあります。

一方、マリリン・マンソンのマークを額に描き、マンソンそっくりの格好をして「アタシは自分のしたい格好をしてるの、個性を主張して何が悪い!」って言ってるオンナノコ達は日本のギャルと同じく、誰かが思い付いた格好をコピーして自己満足してるだけ。私が彼女らの親だったら多分、殺してるな。(^^;;)同じコピーするにしてもバカボンのパパくらいをコピーするんなら許す。

上のパラグラフはさておき、同じコピーをしてるのにマリリン・マンソンだといじめられてヒップポップだったらいじめられずにクールと言われる、その違いが分からない。私も一度、黒い革コートに革ブーツ(最近ジッパーが壊れた、悔しいT_T)という格好で歩いてたら汚いババアに"Is she a witch or what?"と言われた事がある。「そういうテメエはHag(汚い、邪悪な老婆の意)だろ!」と思ったけど。それからハロウィンパーティに行く時、先にかいたような格好に黒の羽ボアをつけて一人で歩いてたら大学生の男三人組にしつこく"I hate black!"と後ろから言われた事もあります。まじこわいよ、下手に反応して刺激するとやばそうで。アメリカの野球帽かぶった大学生って結構バカが多いから。

逆にドイツでゴスだから受けた嫌がらせ、というのは体験しませんでした。あすこでは皆黒ずくめだから。(笑)と言うより別にそんな人がいても自分には関係ない、と思っているのでしょう。私の彼の母親はゴス・ガールの元彼女が折角の金髪をオレンジに染めているのと彼がゴスナイトに黒のリップスティックを塗るのが嫌だったらしいけど、親だったら嫌だよな。

まあ、ゴスをいじめる人っていうのは大概ホモフォビアで、変なマッチョ信仰があるから自分のヨメや恋人を殴ったり、仕事がなかったり友達もレッドネックとかKKKばっかりと誰からも嫌われてる奴なんだけど。そして、「人の格好より先にそのデブを何とかしろ!」というような奴が多いのも特徴です。まあ、アメリカでは気をつけて、嫌がらせされても無視してね、というお話でした。

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