故服部良一さんの孫 ダンスで五輪開会式彩る
バレエダンサーの服部有吉がバンクーバー五輪開幕式でダンスを披露
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12日午後6時(日本時間13日午前11時)からのバンクーバー五輪開会式には、日本人4人も出演者として加わり盛り上げた。このうち1人は、欧米で活躍するバレエダンサーの服部有吉(29)。昭和を代表する大作曲家として国民栄誉賞を受けた故服部良一さんの孫だ。
各国選手団の入場後に始まったアトラクション「夢の風景」は、カナダの雄大な大自然と先住民文化を表現した光と音のショー。ここで思わぬ日本人男性が華麗なバレエを披露した。
12日午後7時半(日本時間13日午後0時半)すぎの「聖なる木立」編。グラミー賞歌手サラ・マクラクラン(42)による「ありふれた奇跡」の歌声に合わせて約10分間、舞台を躍動。カナダ人ら約50人の中に、日本人の男女2人ずつの姿もあり、バレエの輪の中心に服部がいた。ステージ中央で別のバレエダンサーに抱えられ天に向かって舞う見せ場は、世界各国にテレビ中継された。
祖父の良一さんは「蘇州夜曲」「青い山脈」などで知られた国民的作曲家。父の良次は俳優、伯父の克久氏(73)も日本作曲家協会会長という一家。
6歳でクラシックバレエを始め、13歳でドイツに単身留学。99年にバレエスクールを卒業後、12回のオーディション落選を経て名門「ハンブルクバレエ団」に入団。世界的振付師のジョン・ノイマイヤー氏に師事し、頭角を現した。
身長1メートル62で、欧米人の中に入るとやや目立つ。だが、世界基準の跳躍力から生み出す200度の開脚ジャンプや、しなやかで柔軟な踊りには定評がある。01年にドイツで上演された舞台「冬の旅」に主演し、03年には同バレエ団初の東洋人ソリストとなった。
06年8月、カナダ人バレリーナとの結婚を機に、同国の「アルバータバレエ団」に移籍。新たな拠点で五輪が開催され、この日の出演となった。
会場では母親ら家族が“応援”。日本の一部親族にも出演を伝えていたようで、テレビの前で生中継を見守った。
◆服部 有吉(はっとり・ゆうきち)1980年(昭55)9月12日、東京都生まれ。アルバータバレエ団ではソリストとして活躍する一方、振付師も担当。昨年、第1子の女児が誕生。06年度舞踊批評家協会新人賞受賞。
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