国母辞退回避!聖子団長進退かけて“保護観察”
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橋本聖子団長と会見に臨んだ国母和宏だが、ドレッドヘアと鼻ピアスのスタイルは変えず
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 公式服装の乱れと態度の悪さで批判にさらされたスノーボード男子ハーフパイプ(HP)日本代表の国母和宏(21=東海大)が、12日の開会式前にバンクーバー市内のジャパンハウスで日本選手団の橋本聖子団長(45)とともに謝罪会見を行った。全日本スキー連盟(SAJ)から出場辞退の申し入れがあったものの、橋本団長が今後の責任を取ることを宣言し、国母は予定通り17日(日本時間18日)のHP予選に出場することになった。
 橋本団長とともに姿を見せた国母は、神妙な面持ちで一礼してから会見場へと足を踏み入れた。白と紺色の日本選手用のスポーツウエアは乱れなく着ていたが、トレードマークのドレッドヘアとヒゲはそのまま。ただ、これまで着けていた鼻ピアスは小さいサイズのものに着け替えられていた。橋本団長が経緯を説明した後、国母は「いろんな方々に、心配と迷惑をおかけしてすみませんでした」と無数のフラッシュを浴びながら、頭を下げて謝罪した。
 9日のバンクーバー入りの際にネクタイをゆるめてシャツのすそは丸出し、ズボンも腰ばきという日本選手団の行動規範に違反するファッションで登場。10日の選手村入村式を自粛した後の会見でも、服装について聞かれた際に「チッ、うるせーな」とつぶやき、「反省してま〜す」と笑みすら浮かべた。あまりの態度の悪さに、日本オリンピック委員会(JOC)とSAJには抗議電話やメールが殺到していた。
 事態を重く見たSAJは、前日(11日)に処分を検討。12日の朝、SAJの伊藤会長が「強く責任を感じている。選手団としての資格がないのでは」とSAJの意見として橋本団長に国母の出場辞退を申し入れた。さらに、SAJ競技本部長で日本選手団の笠谷副団長がバンクーバー市内から100キロ以上離れたウィスラーから“下山”し、橋本団長に自身の辞任と国母の出場辞退を直接、申し入れた。選手団役員による協議で判断を一任された橋本団長は、ジャパンハウスで国母と約40分間の話し合いを行い、最終的に大会には出場させることを決めた。ただ、国母が希望していた開会式への参加はスノーボードの萩原監督、出入国に同行したコーチ2人とともにやめさせた。
 会見で橋本団長は「五輪に出たいという熱い思いを(国母から)伝えてもらった」とし、「スタートラインに立たずに終わるのは、逆に無責任。責任を負わせるために出場させる。メダル候補だから出場させるわけじゃない」と説明。最後は「これからは同じ日本選手団として、私がすべての責任を負う」と、自らの進退を懸けて国母を“保護観察処分”とする方針を示した。
 開会式に参加できなかった国母は「HPチームのみんなと出たかったけど、出られなくて残念です」と殊勝に話した。だが、報道陣との質疑応答では逐一、橋本団長と相談しながらで「責任を重く感じています」「頑張るしかないと思いました」などと弱々しい声で話した。橋本団長は「(今後は)彼のすべてを見させてもらう。人間としてどう変わっていくかを求めている」とし、17日(日本時間18日)のHP予選も観戦する予定だ。
 予選に向け「自分の滑りをするだけ。(具体的な目標は)特にないです」と力なく話した国母。注目されるのは成績だけではない。
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