2010.02.13 Web posted at:  19:24  JST Updated - CNN
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「売春婦」「ストリッパー」代金を政府に要求、米民間軍事会社

ワシントン(CNN) 米民間軍事会社ブラックウォーター(現社名Xe)がイラクなどで要人警護の業務に就いていた際、「売春婦」「ストリッパー」を呼び、虚偽の経費名目で米政府に請求していた疑惑が12日発覚した。不当解雇や詐欺告発で訴訟を起こした同社の元従業員2人が明らかにした。

うち1人は経理部門で働いていた。イラクの他、アフガニスタンや、2005年8月に米南部諸州を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」の被災地支援で入ったルイジアナ州でも同様の手口で政府をだましていたと主張している。

アフガンではフィリピン人女性の売春婦を呼び付け、「福祉レクリエーション」項目で給料名簿に含めていたという。女性の航空券代、給料は政府に要求していた。ルイジアナ州では清掃業者の経費を要求したが、実際は「ストリッパー代」だった。

また、従業員の間では領収書偽造、他人の領収書を利用しての経費請求が横行。要員に与えた武器が紛失しても追跡調査をしないこともあった。また、カトリーナ被害では治安維持に当たったが、米連邦緊急事態管理局(FEMA)との契約内容を実行しないこともあったという。

Xeは訴訟を受け、事実関係を裁判で争うとしている。夫婦でもある元従業員2人は2008年、バージニア州の裁判所に訴え、審理は今月から始まった。2人は詐欺行為などの問題を提起した後、解雇されたとしている。

ブラックウォーターの要員は2007年9月16日、バグダッドの広場で銃を乱射して民間人17人を殺害、イラク国民の反米感情を煽る事件を起こしている。事件では、元要員5人が訴追されたが、ワシントンの連邦地裁は昨年末、訴追を退ける判断を示していた。

イラク政府はこれに反発、米政府に控訴を求めると共に、自ら5人を提訴する方針を示している。イラク政府は事件の独自調査で、同社が主張した、銃撃を受けた事実はないとし、乱射は元要員の過失と断定している。

ブラックウォーターは事件後、イラク政府から事業許可をはく奪され、米国務省も契約を解消していた。

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