生存している男性を誤って「死亡」と判断するミスが起き、謝罪するさいたま市消防局幹部=10日午後、さいたま市役所 「死亡」ホームレス男性まばたき 救急隊員が判断ミスさいたま市消防局は10日、冷たく硬直していたため救急隊員が「死亡」と判断したホームレスの男性(51)が、搬送先の警察署で検視を受ける直前に意識を取り戻したと発表した。男性はその後、病院に運ばれ、命に別条はないという。 救急隊員はキャリア20年の救急隊長(52)と同12年で救急救命士の資格も持つ隊員(41)の2人。小池健一消防局長は「救急隊員が呼吸、脈拍の観察を怠り予断を持って判断した。あってはならないこと」と陳謝した。 市や埼玉県警大宮西署によると、10日午前9時40分ごろ、さいたま市西区飯田新田のゲートボール場で「男性が布団にくるまり、意識はなく冷たくなっている」と110番があった。 駆け付けた救急隊員2人は、男性が顔面蒼白で体も冷たく硬直していたため、呼吸や脈拍を十分確認せずに死亡と判断。男性は病院に搬送されずに、警察車両で大宮西署に運ばれた。 検視をしようとした警察官が午前11時10分ごろ、ベッドにあおむけに寝かせた男性がまばたきし、浅く呼吸もしていることに気付き、同署が119番した。入院した男性は「(搬送の経緯など)途中のことは覚えていない」と話したという。 【共同通信】
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