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プリウスのブレーキ トヨタ、1月生産分から「改善」

2010年2月3日23時18分

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写真記者の質問に答えるトヨタ自動車の佐々木真一副社長=3日午後、国土交通省、鬼室黎撮影

 トヨタ自動車は3日、ハイブリッド車「プリウス」のブレーキの苦情が相次いでいる問題で、1月以降に生産した車から、ブレーキ制御のコンピューターを改善して対応していたことを明らかにした。販売済みの車についても苦情があれば対応している。トヨタは2日時点では「事実関係を確認中」としていたが、実際は、すでに手直しを施していたことになる。

 トヨタ幹部は3日、対策について「(ブレーキ制御の)コンピューターを変えた。クレームがあれば販売店でも変えていると思う。変更は2時間もあればできる」と話した。今後も苦情があれば変更に応じるという。ただ、販売済みで苦情が寄せられていない車については、現時点では対応をとっていない。

 トヨタはこうした経緯を3日、経済産業省と国土交通省に伝えた。佐々木真一副社長と会った直嶋正行経産相は、この問題でのリコール(回収・無償修理)については「今の段階ではそこまでいかないような気がするが、これから検証するということだった」と述べた。

 国交省が新型プリウスのブレーキトラブルを認識したのは、昨年7月に千葉県松戸市で起きた追突事故。追突した運転者が「信号でブレーキを踏んだが利かなかった」と警察などに話したことから、国交省は8月にトヨタに対して調査を求めたという。

 トヨタからは9月になって「車両に問題はなかった」との報告があったが、調査を通じ、ブレーキを踏んだときの感覚が、ほかの車種と違うという特徴があることはトヨタも国交省も認識したという。

 さらに、12月になると、「ブレーキが一瞬利かない」との苦情が2件、利用者から寄せられ、国交省は、一件一件詳しく調べるようトヨタ側に指示。さらに今年1月には苦情が11件あったという。

 3日のトヨタからの報告では、新型プリウスのブレーキに関しトヨタの国内販売店に寄せられた苦情は、昨年5月の発売以降、計77件という。

 また、米国でも同様の苦情が米高速道路交通安全局(NHTSA)に100件以上寄せられている。NHTSAは「状況の推移を注視している」とコメントしている。

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