第146号 2005(平成17)年10月1日 |
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中学・高校 | ||||||
平和を祈る週 平和学習 | ||||||
被爆60周年のヒロシマで 〜平和を祈る週・平和学習・生徒による平和活動〜 |
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中学1年生の地理の時間、東アジアに入ろうとしたとき、生徒から「そのへんキライ!」「反日運動やってるもん!」との声が挙がったといいます。そしてその話を高校3年生の教室で語ると、皆一様に驚き「でも、それ、まだ平和学習も人権学習も受けていないからじゃないん?」と言った生徒がいたとのこと。蒔かれた種がちゃんと育っていることを感じます。 8月の碑めぐり案内ボランティアを募集したときに、今年は関心のある生徒はすでにピース・カンファレンスやYWCA部のお手伝いなどをすることになっていて、数が集まらないんじゃないのかな…という不安がありました。しかしふたを開けてみると募集期間内に必要数以上の申し出があり、何か八月六日にできるボランティアはないかとの相談もありました。うれしいことです。 今年も例年のようなカリキュラムで平和学習を行いました。沖縄修学旅行の事前学習も予定では「ガマ―月桃の花」という映画を観ることになっていましたが、変更してNHKのドキュメンタリー番組を観ました。生徒たちは沖縄戦体験者の証言に身じろぎもせず聞き入っていたそうです。 被爆60周年の今年、平和を祈る週の講師としては中学に姜文煕(カンムンヒ)さんを、高校には坪井直さんを迎え、お話を聞きました。新聞やテレビで毎日のように広島の被爆体験が風化していき、核の恐ろしさを知らない若い世代が増えていく世論調査の結果が報道されていますが、本校の生徒にはしっかりと被爆者の方々の思いを継承していってほしいと思います。 そんな中で今年も12名のボランティアが立教女学院中学高等学校と敬和学園高等学校の生徒さんを相手に平和記念公園の碑めぐり案内をしました。中学時代はマイクを持って人前で平和について話すことなど恥ずかしがる生徒がほとんどですが、高校生になって何度か碑めぐり案内を経験することで、だんだんと受け身でなく主体的にヒロシマについて考えるようになります。碑を説明する際にも自分なりの工夫や思いがこめられ、相手校の生徒さんも熱心に耳を傾けてくれました。 (平和教育委員会) |
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ピースカンファレンス 高校生平和会議2005 (8/5〜8/7) |
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アメリカ・フィラデルフィア州の高校生12人と広島女学院高校生34人が高校生平和会議を開きました。これは2003年に続いて広島女学院高校とフィラデルフィア市国際問題協議会が共同開催した2回目の会議です。 |
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分科会の1コマ |
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YWCA関西地区カンファレンス(8/8〜8/10) | ||||||
例年、夏休みに関西地区のキリスト教学校(同志社女子 ・大阪女学院・プール学院・北陸学院・金城学院・日ノ本学園・松山東雲等)のYWCA部が集って研修と交流の機会を持っています。本年度は広島女学院が当番校になり、「平和」をテーマに、約120名が参加しました。 1日目は、空フミコさん(広島女学院大学卒)の証言、平和資料館見学、交流会、夕拝での谷岡(旧姓・迫井)利子さん(中高卒、YWCA部OG)のお話など、2日目は平和記念公園・広島城周辺から広島女学院への碑巡りとフィールドワーク、各校によるプレゼンテーション、大月純子先生(日本キリスト教団牧師)の講演、グループ討議、夕拝での「夏雲」(広島女学院原爆被災誌)朗読劇など、3日目はグループごとに「わたしたちの平和メッセージ」の作成と全体会での発表、閉会礼拝では広島女学院中学YWCA部によるハンドベル演奏などがありました。 本校は、部員以外の有志の生徒も加わって35名がスタッフとして活躍してくれました。碑巡り・フィールドワークは、中1も含め自分たちで原稿を作り、下見やリハーサルを重ねて当日は暑い中、他校生を案内しました。高校YWCA部によるプレゼンテーションでは「ヒバクシャ」が広島・長崎だけでなく、世界に拡がり続けている現実を報告し「`あやまちaはくり返されている。くり返しているのは私たち自身だ」と訴えました。また中学YWCA部による朗読劇は、原爆の犠牲になった同年代の少女たちの痛みを、参加者の心に深く感じさせるものでした。 最終日、自分たちのことばで平和を訴えようと熱い議論が戦わされ、全体会の発表はどれも中高生たちの情熱が伝わってくるものでした。これらの平和メッセージは首相、広島市長、アメリカ大使館、新聞社等に送る予定です。 (中高YWCA部顧問) |
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8・6平和記念礼拝 | ||||||
今年は中学生が出校して、上野信子先生(広島女学院高等女学校・大学卒、元中高英語科教諭・寄宿舎舎監・中学主事、現同窓会副会長)のメッセージを聞き平和な世界の実現を共に祈りました。 上野先生が入学した当初の広島女学院は外国人の先生が多く、音楽もさかんで、寄宿生として楽しく過ごされたそうです。戦争が始まって雰囲気が一変し、キリスト教学校である広島女学院は、スパイ学校と呼ばれ迫害されました。先生も、洗礼を受けた4人の友達と共に憲兵隊に呼び出され、厳しい取り調べを受けました。学徒動員が始まり、兵器敞(兵器を作る工場)で働いていたが、自宅のある三次の工場に移れることになり、8月5日の夜に広島を離れました。翌日8時過ぎ、地震のような揺れを感じ、午後になって広島に出かけていたおじさんが傷だらけで戻ってきて、広島の様子を知らされました。まさに1日違いで原爆に会わずにすんだのですが、おじさんや多くの友人を亡くしました。戦後、アメリカで証言されたことや先生の所属されている流川教会の谷本牧師の平和のための働きなどもご紹介してくださいました。最後に「身をもって戦争はいやだなあと体験した。みなさんは、まず家族や友人の間から平和を実現していってください」と語られました。 (宗教教育委員会) |
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中高文化祭のご案内 | ||||||
今年の中高合同文化祭の一般公開は11月5日(土)10時30分〜15時、11月6日(日)10時〜15時30分に行われます。 今年の文化祭キャッチフレーズは生徒による投票の結果、「女雅 QUEEN」に決定しました。このキャッチフレーズ通り、雅やかに文化祭を盛り上げようとただ今準備しています。文化祭では部活動の成果としての展示・発表の他、普段の学校生活での学びの様子を多くの皆様に知っていただき、楽しんでいただきたいと思っております。また、PTAバザー、同窓会バザーや高校運動部食品バザーも行っています(バザーは6日(日)のみ)。皆様のご来場を心よりお待ちしております。 |
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オーストラリア生活体験学習 | ||||||
広島女学院中学校夏期 海外生活体験学習報告 | ||||||
今年も7月25日から8月8日の日程で海外生活体験学習を行った。中学3年生の27名がメルボルンの郊外オーモンドにあるバプテスト派の女子校キルヴィントン校で研修した。社会科の竹尾とISAからは一名が引率した。 到着した8月9日は雨天で、その後研修中も曇りや雨の日が多く、あまり天候には恵まれなかった。メルボルンは冬で去年ほどには寒くなかったものの朝は10度を切り、昼間も14〜6度くらいと日本と比べると15度以上の温度差があり、体調を崩す生徒も多かった。年間降水量が少ないこととメルボルンが人口増で都市が拡大して慢性的な水不足のためにシャワーや食器洗いなどで水を使いすぎないようにとの注意や、様々な人種がいるので各家庭での生活習慣はそれぞれの家庭で違うから安易な比較はしないようになど、違う文化に触れる上での日本とは異なる驚きはあったが、生徒たちはそれぞれの家庭の生活に適応した。 土日以外は授業があり、8時30分から3時30分まで昼食を1時間とって3限のカリキュラムで授業を行った。ロールプレイの中で自己紹介をしたり、日常的によく使う英会話を中心に授業が行われた。また、オーストラリアの文化に関する授業もあった。また、毎日日記をつける宿題が出された。最初はとまどっていたが、次第になれていった。また、教室の授業だけではなく学校の周辺を回ったり、チョコレート工場の見学など校外学習も行った。 キルヴィントン校は学期中で生徒間の交流も盛んにできた。キルヴィントンの日本語クラスの見学や、ホストシスターのいるクラス、体育の授業などにも参加させてもらうなど向こうの生徒と知り合う機会も多かった。休憩時間にはたくさんの生徒が教室まで遊びに来た。 |
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また、この研修は単に学びにいくだけではなく「ヒロシマ」を伝えることも目的の1つであった。事前に勉強会で原爆や広島女学院のことを調べ、英語でプレゼンテーションをする練習をした。約30分ほどの時間をもらって、大きく書いた絵や図を使って広島や原爆の事実や平和の大切さをを説明した。 授業の最後の日には日本から準備してきた出し物を出してさよならパーティを開いた。ホストファミリーも感心し、生徒も約2週間のホームステイに充実感を感じていた。翌日は遠足でメルボルン郊外の自然動物公園に行きコアラなど日本では見ることのできない動物にふれるなど貴重な体験ができた。 生徒にとっては英語への意欲はもちろんのこと他の文化に対する関心もふくらんだ充実した時間であった。 (竹尾 竜一) オーストラリア研修 を終えて |
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私たちは2週間という短い時間に、現地の学校でいろいろな学年の生徒と交流したり、マカダミアナッツ工場を見学したり、自然公園でオーストラリアの動物とふれあったりと、たくさんの貴重な体験をすることができました。 学校で日本と大きく違うのは、教室の移動です。日本では、生徒が教室にいて、先生が移動しますが、オーストラリアではその逆です。教室に「数学」「日本語」などの名前がついていて、生徒の方が移動します。クラスの人数が少ないのも、オーストラリアの学校の特徴です。私は何回か現地の授業に参加しましたが、1クラス20人くらいでした。先生の質問に、指名されて答えるのではなく、自分から積極的に答えようとする生徒がたくさんいました。 また、家庭では、5・6歳の小さな子どもでもお手伝いをしていました。1人1人、自分の仕事を決めている家庭も多いようです。 町に出ても毎日新しい発見ばかりでした。黄色のタクシー、縦向きの車用信号、2色のポスト、ガソリンスタンドがついたセブンイレブン…。中でも特に私が日本との違いを特に感じたのは、デパートの閉店前の様子です。そのデパートの閉店時刻は午後5時30分だったのですが、デパート内のほとんどの店は、午後5時を過ぎるとシャッターを半分閉めてしまうのです。さらに、店の中にお客さんがいるのにもかかわらず、店員さんが私たちの目の前で掃除機をかけ始めたのです。オーストラリアのデパートでは、閉店と同時にお客さんも店員さんも帰って行くのが普通なのかもしれません。 さて、言葉も文化も生活も違う国で2週間過ごして、みんなそれぞれ成長できたと思います。私も、最初は慣れないことが多くて大変でしたが、今は行って良かったと思っています。これからもっと英語を勉強して、またいつか、お世話になったホストファミリーやキルビントンの先生方に会いにオーストラリアへ行きたいです。 (中三 宮本 歩実) |
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English Adventure | ||||||
7月25日〜28日の4日間、 第2回目の English Adventure が行われました。この企画は、「遊びの要素」をふんだんに取り入れながらも、英語に親しみ、英語の発話能力を高める「学びの場」を提供するプログラムとして昨年始められたものです。参加学年は中3から高2で、本年度は23名が参加しました。昨年同様、参加生徒は学年の枠を超えて2つのチーム(Ladybugs
と Butterflies)に分かれ、様々なアクティビィティ(進行や内容はすべて英語)を行い、4日間得点を競いました。 第1・2日のプログラムは中・高アイリスセンターで行われました。英語で書かれた謎を解いて、校内のどこかにあるその答えを探し出すトレジャーハント(宝探し)では、超難問が多かったにもかかわらず、両チームともほぼ答えを探し出すなど大健闘でした。 |
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第3・4日は会場を牛田山荘に移し一泊しました。山荘では、この企画の目玉であるチームプロジェクト(食事のコンテスト及びプレゼンテーション)が行われました。3日目の
dinner は Butterflies が、4日目の brunch は Ladybugs が担当し、料理、飾り付け、プレゼンテーションなど、いずれも素晴らしいものでした。 プレゼンテーションはもちろん、料理や準備などの間もずっと、生徒たちは自分の知っている英語を駆使してコミュニケーションを図りました。うっかり日本語が聞こえると、誰かが必ず “In English!” と叫んでいたのも印象的でした。 得点競争は最後まで大接戦となり、わずか2ポイント差で Ladybugs が昨年に引き続き優勝トロフィーを手にしました。意欲あふれる生徒たちのおかげで今年の English Adventure も大成功を収めることができました。多くの生徒が本当に楽しかったと感想を語ってくれたことも大きな喜びです。 (英語科) |
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学校クリスマスのご案内 | ||||||
日時:12月21日(水) 午後6時〜7時30分 (5時30分開場) 場所:中高ゲーンスホール 内容:今年は映像を中心に御子イエス・キリストのご降誕をお祝いします。 在校生、保護者、卒業生はもちろん、どなたにも解放されている礼拝ですので、お誘い合わせの上、ご来校ください。 (宗教教育委員会) |
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生徒の活躍 | ||||||
○中・高マンドリン部 第35回全国高校マンドリンギターフェスティバル・優秀賞・朝日新聞社賞 ○高校水泳部 第53回中国高等学校選手権大会・女子200メートル個人メドレー第4位、同400メートル第5位 ○高校放送部 第46回NHK杯高校放送コンテスト広島県大会 アナウンス部門第5位、朗読部門第4位(全国大会出場) ○中学新体操部 広島県選手権大会・団体第1位、中国選手権大会・団体第5位 ○中学放送部 第23回NHK杯中学校放送コンテスト広島県大会・総合3位 ○中学合唱部 NHK学校音楽コンクール広島県大会・銅賞 広島県合唱コンクール・銀賞 ○中学ソフトテニス部 第31回広島地区大会、女子団体第2位 ○高校新体操部 広島地区大会・団体競技第3位 ○高校卓球部 第53回県総体・団体B、第2位 ○第18回朝日ニッケ英文エッセーコンテスト(応募6144編) 入選1名(高2)、佳作1名(高三) (中高教頭) |