ルポ:衰退の一途をたどる朝鮮総連(3/4)

父(朝鮮籍)は北朝鮮に投資、息子(韓国国籍)は仁川に投資

朝鮮総連系の事業家が5億ドルを投資

 朝鮮総連系の活動をしてきた人たちの認識の変化は、経済分野にも現れている。

 今年1月27日、日本の共和観光は韓国の仁川経済自由区域内に、5億ドル(約449億円)を投じてカジノを備えたポセイドン・リゾート・ホテルを建設することを決定、仁川経済自由区域庁と土地売買契約を締結した。共和観光は日本のパチンコ業界で5位以内に入る大手レジャー専門企業で、2007年の売上高は460億円だった。

 同社のオーナーは李源文(イ・ウォンムン)会長(76)で、日本では「李」ではなく「江本」という姓を名乗っている。同氏は朝鮮総連系の活動に長い間従事しており、北朝鮮にも合弁事業でかなりの資金を投資した人物だ。今も朝鮮籍を維持している。しかし、李会長は2番目の息子の国籍を韓国に変え、韓国に移住させ、今回の事業を進めてきた。なお、李会長は土地売買契約式には直接参加した。

 朝鮮総連系の企業家はこれまで北朝鮮に各種支援金を送ったり、合弁事業に莫大(ばくだい)な規模の投資を行ってきた。今回の5億ドルの投資は、朝鮮総連系の企業家が韓国に実質的な投資を行ったものとしては最大規模となる。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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