下呂でロケ始まる　日韓共同制作ドラマ「赤と黒」

　ＮＨＫなどが参加する日韓共同制作ドラマ「赤と黒」（韓国名『悪い男』）の国内ロケが１２日、下呂市内で始まり、撮影風景が取材陣に公開された。

　制作会社によると、原作はスタンダール著の「赤と黒」。生まれながら悲惨な運命を持つ男が、美ぼうと悪魔のような心を利用して、富と権力をつかもうとのし上がっていく姿を描く。全１６話で、２話分を同市内をはじめ、名古屋市や三重県で撮影する。韓国ＳＢＳで５月ごろ（ＮＨＫは未定）放映予定。

　１２日は下呂温泉合掌村などで、男優のキム・ナムギルさんとキム・ジェウクさん、女優ハン・ガインさんの主演３人が、影絵を鑑賞するシーンなどを撮影。イ・ヒョンミン監督は「男女が互いに傷をいやしながら愛し合っていく、新しいラブストーリー。身分社会を乗り越えようとする現代人の欲望も表現したい」などと話した。

　市内ロケは１８日ごろまで。主演３人の三角関係がスタートする場面などを撮影するという。下呂温泉観光協会の滝康洋副会長は「ロケを通じて両国の心のつながりが生まれ、交流が盛んになればうれしい。下呂の美しい場所が韓国に放映されることで、観光面でもプラスになるはず」と期待している。

　（林康雄）