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[08/12/01-12:51]
【インド政治】ムンバイ連続テロ―パティル内相が辞職、後任にチダンバラム財務相が就任
ムンバイではタージ・マハル、トライデントの両ホテルで、テロリストが外国人を含む多数の宿泊客を人質にして立てこもったため、掃討作戦が難航したが、11月29日に国家治安維持軍と特殊部隊がテロリストの制圧に成功した。ムンバイは事件発生以来60時間目にようやく平静に戻った。
今回の連続テロ事件による死者は200名弱に達しており、30日ムンバイ市内の各地で、犠牲者を悼み平和を願う集会が行われた。
一方、ニューデリーではインド人民党(BJP)、共産党等の野党勢力のみならず、与党・国民会議派の中にも、テロ対策面で後手に廻ったパティル内相の責任を追及する声が強まったため、パティル内相は29日辞意を表明した。そのため、インドネシアを公式訪問中のパティル大統領は30日急遽、マンモハン・シン首相の提言に基づき、パティル内相の辞意を受理し、その後任にチダンバラム財務相を任命した。財務相のポストは当分の間、シン首相が兼任することとなった。テロ事件の責任をとってインド政府の主要閣僚が辞任するのは、今回が初めてのことである。なお、ナラヤナン国家安全保障顧問も今回のテロ事件の責任をとり辞職したと噂されたが、30日大統領府はこれを否定した。
またニューデリーでは30日夜、シン首相が全党々首会談を召集して5時間に亘り協議した結果、挙党体制でテロと戦うとの姿勢を確認し、テロ防止のための国家捜査局の設置、情報機関の機能拡充、国家安全警備隊の強化等一連のテロ対応策を、15日以内に取りまとめることで合意した。
ムンバイ連続テロ事件が発生した直後に、シン首相は国民向けのテレビ演説で、近隣諸国が事件に関与した可能性を示唆したが、その後インドの捜査当局は、パキスタンに拠点を置くテロ組織「ラシュカル・エ・タイバ(ラシュカレ・タイバ(LeT))」による犯行との見方を固めている。パキスタン側は事件への関与を否定しているが、シン首相がパキスタン政府に対し、「パキスタン軍統合情報部(ISI)の長をインドに派遣し、捜査に協力せよ」との異例の要求を突きつけたため、パ政府はその対応に困惑しつつも、近くISIの次長をインドに送ることとなった模様である。
インド側捜査当局は、今次事件の犯行を「ラシュカル・エ・タイバ(ラシュカレ・タイバ(LeT))」によるとの見方を強めつつも、犯人グループを断定するには至っていないが、逮捕されたテロリストA.A.カマル(「ラシュカル・エ・タイバ」のメンバー)が捜査当局に明らかにしたところとして、ヒンドゥー紙は、「パキスタンのカラチを出発したテロリスト12名は、途中で2組に分かれ、インド海軍の警戒を欺くため、一組はインド船をハイジャックしてムンバイ沖に侵入、もう一組はハイジャックした救命ボートでムンバイの造船所『サッスーン・ドック』に浸入した」と報じている。
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