高木マニア堂
何となく思いついたこと、目についたことをツラツラと…。
067:俺たちゃ裸がユニホーム~アパッチ野球軍
2010年02月13日 09:00 | フォルダ : テレビ
<2007年3月=東スポ携帯サイトより>
西武球団による裏金問題で将来有望な早大野球部員が退部に追い込まれてしまった。今も昔も「金のなる木」に、さまざまな黒い勧誘が群がる図式は変わらない。
さて、その昔、甲子園の決勝戦でパーフェクト勝利を飾りながらも、自らの手で、それも凄まじい方法で投手生命を断ち切ってしまった男がいたのをご存知だろうか? その名は堂島剛。1971年に放映された花登筐(「どてらい男」「あかんたれ」「細うで繁盛記」などで有名)原作による異色の野球アニメ「アパッチ野球軍」の主人公だ。
アニメ化されたのは「アパッチ野球軍」のみなので案外、知られていないが「アパッチ~」は、堂島が投手として大成し、貧乏を脱出するまでが描かれた「エースの条件」(原作・花登、画・水島新司)の続編として描かれた作品なのだ。
さわやかなスポーツ賛歌とは対極にある花登ワールドに相応しく、アパッチ野球軍は第1話「傷だらけのエース」から、子どもが観るアニメとは到底思えぬ、とんでもシーンで畳み掛けてくる。
甲子園の優勝投手となった堂島に待っていたのはプロ球団や社会人、大学からの凄まじい勧誘攻勢だった。その接待攻勢にまんまとハマり、契約金の吊り上げ工作しか頭になく「金の亡者」となってしまったのが堂島の父だった。堕落した父に怒った堂島は、酒ビンを叩き割ると、それを左腕に突き刺して自ら投手生命を断ったのだった。
目標を失った堂島は、恩師の勧めで、まだ文明生活の到達していない(いつの時代だ?)四国・愛媛県松山の過疎村「猪猿村」(松山の奥道後から20里、松山港から馬車で5時間以上かかるとか…)の私塾に野球伝道師として赴く。そこからアパッチ野球軍の物語はスタートする。
舞台は野球どころか、まともな文化生活すらも怪しいアパッチ村(堂島が命名)。まずは校長の孫娘・千恵子(この人も教師)が、生徒である材木とモンキーにレイプされかかっている衝撃シーンが登場。堂島は咄嗟に石を投げて千恵子を救う。これが堂島とメンバーとの出会いだった(どんな野球マンガだ!)。
アパッチ野球軍のメンバーはほぼ全員、アダ名で呼ばれており、本名不明の者が実に多い。試合でも、アダ名で登録され、アダ名のままアナウンスされている始末だ。
ちなみに打順と守備位置(試合によって微妙に違うが)、アダ名の由来を説明しておくと ①大学(頭が良いから=一塁手)、②モンキー(猿に育てられた野生児=センター)、③ハッパ(工事現場のダイナマイト管理者の息子。ダイナマイトを携帯して周囲を脅す=サード)、④材木(山奥育ちの怪力?=捕手)、⑤網走(父親が網走出身。ナイフ投げの名人=投手)、⑥ダニ(これは悪口では?=セカンド)、⑦コケラ(オケラの弟だから=ショート)、⑧花子(こいつは本名?=レフト)、
⑨ダイコン(大根足の天然系=ライト)といった布陣。もはやアダ名と悪口の境界線はとうに倒壊しており、頭がクラクラしてくる。
こんな連中がダイナマイトで校舎やグラウンドを爆破してしまうわ、野球用具を買いに山を下りて街に出れば、誘惑に負けて金を使い果たしてしまうわ、村長選挙に向け黒い裏金が飛び交うは、ややまともな野球アニメっぽくなるのは後半のわずか数回のみ。しかも最終回で強豪・QL学園に勝利するも、メンバーの通う学校が私塾であることがバレ、高野連通達により甲子園への道は閉ざされてジ・エンド。最後まで栄光とは無縁の、救いなき結末だった。
裏金問題によって、野球人生を狂わされた選手たちも、これからこんなヒドい目に遭うのだろうか? とても心配だ。

西武球団による裏金問題で将来有望な早大野球部員が退部に追い込まれてしまった。今も昔も「金のなる木」に、さまざまな黒い勧誘が群がる図式は変わらない。
さて、その昔、甲子園の決勝戦でパーフェクト勝利を飾りながらも、自らの手で、それも凄まじい方法で投手生命を断ち切ってしまった男がいたのをご存知だろうか? その名は堂島剛。1971年に放映された花登筐(「どてらい男」「あかんたれ」「細うで繁盛記」などで有名)原作による異色の野球アニメ「アパッチ野球軍」の主人公だ。
アニメ化されたのは「アパッチ野球軍」のみなので案外、知られていないが「アパッチ~」は、堂島が投手として大成し、貧乏を脱出するまでが描かれた「エースの条件」(原作・花登、画・水島新司)の続編として描かれた作品なのだ。
さわやかなスポーツ賛歌とは対極にある花登ワールドに相応しく、アパッチ野球軍は第1話「傷だらけのエース」から、子どもが観るアニメとは到底思えぬ、とんでもシーンで畳み掛けてくる。
甲子園の優勝投手となった堂島に待っていたのはプロ球団や社会人、大学からの凄まじい勧誘攻勢だった。その接待攻勢にまんまとハマり、契約金の吊り上げ工作しか頭になく「金の亡者」となってしまったのが堂島の父だった。堕落した父に怒った堂島は、酒ビンを叩き割ると、それを左腕に突き刺して自ら投手生命を断ったのだった。
目標を失った堂島は、恩師の勧めで、まだ文明生活の到達していない(いつの時代だ?)四国・愛媛県松山の過疎村「猪猿村」(松山の奥道後から20里、松山港から馬車で5時間以上かかるとか…)の私塾に野球伝道師として赴く。そこからアパッチ野球軍の物語はスタートする。
舞台は野球どころか、まともな文化生活すらも怪しいアパッチ村(堂島が命名)。まずは校長の孫娘・千恵子(この人も教師)が、生徒である材木とモンキーにレイプされかかっている衝撃シーンが登場。堂島は咄嗟に石を投げて千恵子を救う。これが堂島とメンバーとの出会いだった(どんな野球マンガだ!)。
アパッチ野球軍のメンバーはほぼ全員、アダ名で呼ばれており、本名不明の者が実に多い。試合でも、アダ名で登録され、アダ名のままアナウンスされている始末だ。
ちなみに打順と守備位置(試合によって微妙に違うが)、アダ名の由来を説明しておくと ①大学(頭が良いから=一塁手)、②モンキー(猿に育てられた野生児=センター)、③ハッパ(工事現場のダイナマイト管理者の息子。ダイナマイトを携帯して周囲を脅す=サード)、④材木(山奥育ちの怪力?=捕手)、⑤網走(父親が網走出身。ナイフ投げの名人=投手)、⑥ダニ(これは悪口では?=セカンド)、⑦コケラ(オケラの弟だから=ショート)、⑧花子(こいつは本名?=レフト)、
⑨ダイコン(大根足の天然系=ライト)といった布陣。もはやアダ名と悪口の境界線はとうに倒壊しており、頭がクラクラしてくる。
こんな連中がダイナマイトで校舎やグラウンドを爆破してしまうわ、野球用具を買いに山を下りて街に出れば、誘惑に負けて金を使い果たしてしまうわ、村長選挙に向け黒い裏金が飛び交うは、ややまともな野球アニメっぽくなるのは後半のわずか数回のみ。しかも最終回で強豪・QL学園に勝利するも、メンバーの通う学校が私塾であることがバレ、高野連通達により甲子園への道は閉ざされてジ・エンド。最後まで栄光とは無縁の、救いなき結末だった。
裏金問題によって、野球人生を狂わされた選手たちも、これからこんなヒドい目に遭うのだろうか? とても心配だ。
プロフィル
高木圭介のプロフィル
昭和44(1969)年6月4日、神奈川県川崎市生まれ。かつてジャイアント馬場さんも暮らした新丸子の街
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