歌手・浜崎あゆみ(31)の所属事務所の親会社「エイベックス・グループ・ホールディングス」の松浦勝人社長(45)から現金5億円を脅し取ろうと浜崎の自宅に脅迫文を送ったとして、警視庁渋谷署は12日、恐喝未遂の疑いで兵庫県明石市、自称暴力団関係者の藤井基吉容疑者(42)を逮捕した。同容疑者は昨秋から複数回にわたり、浜崎と松浦氏に文書を郵送。当初はファンレターとみられた内容が脅迫状にエスカレートし、今年1月には都内の“あゆ御殿”にまで押しかけていたという。
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行き過ぎたファンの暴走なのか-。あゆを脅かした男が逮捕された。
渋谷署によると、逮捕容疑は昨年12月下旬、都内にある浜崎の自宅あてに「(所属事務所の松浦社長は)1週間以内に5億円を送金しろ。さもなければ(松浦社長の)自宅を放火して、丸焼きにしてやる。親分の指示だ」などという内容の手書きの封書を郵送した疑い。藤井容疑者は「間違いない」と容疑を認めているという。
藤井容疑者は昨秋から、ともに面識のない浜崎と松浦氏あてにファンレターとみられる文書を数回にわたって郵送していた。渋谷署によると「浜崎さんへのメッセージ、自分が暴力団員であることを誇示するような内容」がつづられ、別の歌手について褒める内容も書かれていた。自分の名前と住所を記述した文書も同封。消印は明石市内だったという。
また、藤井容疑者は、逮捕後に「(浜崎の)CDを聞いていた」などと供述。熱狂的ファンだったとみられるが、ファンレターの内容は脅迫文にまでエスカレートし、今年1月には浜崎の自宅に押しかけチャイムを鳴らす“実力行使”に出ていた。事態を重くみた松浦氏が同月、渋谷署に被害届を提出したという。
エイベックスは公式HPで「本件に関しましては、警察当局による捜査が引き続き行われておりますので、事件等に関するコメントは差し控えさせていただきます。今後も警察当局の捜査に全面協力してまいります」とコメントしている。