今夜はナリのりＡＣＴ３

人間界・鳳市獅子町　銀家
「お姉ちゃん、お客さんだよ」
銀 鈴の妹、銀 柚（シロガネ ユズ）が彼女の部屋に入ってくる。
「お客さん？」
見れば時計は午後の九時を差している。こんな夜中に訪ねてくるとは一体誰なのだろうか？
「柚、お客さんって明菜や冷華じゃないの？」
「ううん。なんかコスプレしてるみたいな人達だったよ？」
「こ、コスプレ？そんな知り合い居ないけどなぁ……」
鈴は首を傾げながらもベッドから降りると居間へと向かい……
「はろん、お邪魔してるわん」
なんと、居間では敵である魔斬衆の幹部連と党首である魔斬姫アスラがちゃぶ台を囲んで御茶をしていたのである。
「ちょっと、何人の家のお茶を勝手に飲んでるのよ！」
「ったく、人間界の茶ってのは美味くねぇな」
「フウカ、文句を言うな。此度の件は我らに非があるのだからな」
フウカが苦そうな顔をしてお茶を飲み干し、カーミラは呆れた顔でそれを嗜める。
「御茶菓子は何処なのかしらん？」
「アスラ様、その戸棚に隠してあるものかと思われます」
アスラが戸棚を物色している間、ユーリは目を瞑りながら御茶を啜る。
「アンタ達、何しに来たのよ！」
鈴の声が轟いた……

続