菅家さんの意見陳述全文足利事件の再審第6回公判で12日、菅家利和さん(63)が陳述した意見の全文は次の通り。 再審公判の最後に当たって、裁判所にお願いしたいことがあります。 それは、なぜ何もやっていないのにわたしが犯人にさせられ、17年半も自由を奪われたのか、その原因をきちんと説明してほしいということです。そして、こうなった責任は誰にあるのかも、きちんと説明してほしいということです。 森川(大司・元)検事と福島(弘文)科警研=警察庁科学警察研究所=所長は、わたしに謝りませんでした。それは納得できません。裁判所には、どうしても、わたしに謝ってほしいと思います。 わたしが間違って犯人とされたため、(松田)真実ちゃんを殺した犯人はいまだに逮捕されていません。本田(克也筑波大教授の再)鑑定が犯人のDNA型を明らかにしたのに、検察官は、まるで犯人を逃すようなことをしています。そのようなことは絶対に許されないと思います。 自由を奪われた17年半は、本当につらくて苦しい毎日でした。わたしと同じように冤罪で苦しむ人が、今後二度と出てほしくはありません。そのためにも、足利事件の真実を明らかにしてほしいと思います。 裁判官、どうか、わたしの17年半を無駄にしないような判決を、お願いします。 【共同通信】
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