はぁ。また、この子かぁ…
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私は、ときどき、フラッシュバック的に、子供の頃のイヤな体験がよみがえってきます。
しかし、それを記事にすることで、誰かの役に立つかもしれないと思うので、記録として残していこうと思います。
今日は、私が子供の頃に強烈に印象に残っているできごとをお話します。
私は小学校1・2年生の頃、とても体が弱くて、すぐに高熱を出してしまうので、数日連続で学校を休むことがかなり多かったです。
学校へ行くことができても、週に3日は熱を出したり、気持ちが悪くなって、保健室で寝込んでしました。
そんな調子ですから、授業は抜けてばかりで、久しぶりに学校へ行くと、ぜんぜんわからないことを授業でやっていることが頻繁にありました。
けれど、幼かったからなのか、発達障害特有の第三者的視点の発達が不十分だったからなのか、自分が休んでいる間に、自分の知らないことを他の子が学んでいた、という事に気がつかず、授業を理解できないのは「自分は、理解ができなくてバカだから」と思い込んでしまいました。
先生が、私が休んでいたことをまったく考慮に入れず、
「教えたでしょう!なんでできないの!」
と怒ったことも一因だと思います。
これは、あまりにも私の休みや早退が多すぎて、先生も把握し切れなかったのだと思います。
この担任の先生は、はじめの保護者会の時に、「私が責任を持って教えます。学校と違う教えた方をされると困りますので」
と言ったため、私の母は、家で私に一切勉強を見たり、できないことを手伝ったりしませんでした。
ただ、ただ、
「さっさと宿題しなさい!」
「がんばりなさい!」
「努力しなさい!」
と怒るだけでした。
自分では一生懸命に努力しているつもりでも、他の子よりも劣ってしまう…
そんな、経験ばかりを積み重ねました。
その中でも、特に印象に残っているできごとがあります。
ある日、体調を崩して数日休んで、久しぶりに学校へ行くと、体育の時間にラジオ体操がありました。
どうも、私が休んでいた間にラジオ体操を習ったようで、他の子は、それなりに間違いながらもやっています。
しかし、私は、まったく初めてなので、何がなんだかわからず、周りの子を見ながら、見よう見まねでやっていました。もちろん、ちゃんとできるはずがありません。
しかも、周りの子も間違いながらやっています。
そのうち、向こうのほうにいた担任の先生が、ちらっとこちらを見たとたんに、足早にやってきました。
その顔には、
「はぁ~、また、この子か!やっぱり、また、できてないわ!」
そんな気持ちがありありと表情に出ていました。
そして、他の子もまちがっているにもかかわらず、
私だけに
「ほら!ちがうでしょ!こうでしょ!」
と、いつものように怒って教えはじめたのです。
それまで、先生に怒られても、自分だけができていないので、自分が悪いからだと思っていたので、反抗することはありませんでした。
けれど、このときに、初めてわかったのです。
先生は、はじめからしーたはできないと決め付けて見ているんだ
他にもできていない子がいるのに
私がいつもなんでもできないから、はじめから先生は、ラジオ体操も、どうせできないって思ってみていたんだ
その頃は、先入観なんていう言葉を知りませんでしたが、
「どうせこの子はできないにちがいない」という先入観で見られ、正しく判断してもらっていないということについて、大きなショックと怒りと悲しみを感じました。
そして、いつもは、怒られれば先生の言われたとおりにしようとがんばるのですが、このときだけは、先生の指示に従わず、黙って下を向いて泣き出しました。
絶対に、先生の指示なんかに従うものか!
私のことを決め付けみてるだけじゃないか!
私ができないのをできるようにしたいんじゃなくて、ただ、予想通りに私ができないってことを確認したいだけじゃないか!
心の中で、そんなことを叫んでいました。
実際には、口には出せませんでしたが…
そして、困り果てた担任の先生は、その日の夕方、私の母に電話をしました。
「ラジオ体操ができないので、教えようとしたが、頑固に拒むのでおしえられません。
家で教えてください。」
このとき、私が頑なに先生の指示を拒んだことを
「しーたさんは、自尊心が強すぎて、人の言うことを聞こうとしない。」
と、母に伝えたのです。
つまり、私が頑なに拒んだのは、
「他の子が見ていて、かっこ悪いから」
だと、先生は思ったのですね。
先ほども書いたように、この先生は「自分が責任を持って教えるから、家で教えないでくれ」というほどの熱心な先生です。ですから、母も「家で教えてください」といわれたことに、「この熱心な先生に見放された!」というショックが大きかったようです。
これを聞いた母は、
「お前は自尊心が強すぎると先生に言われた!かっこ悪いからって、人の言うことを聞けないなんて、どういうことだ!」
と、ものすごく怒りました。
この頃の私はほとんど話さない子でしたから、本当の自分の気持ちを伝えることもできませんでした。
先生にも母親にも誤解されたままでした。
特に母の中で、私という人間は「できもせんくせに、カッコだけつけたがる、つまらないプライドばっかり高い子」というイメージが根付いてしまいました。
そのために、その後も、何かあるたびに
「自尊心が強すぎるて言われたやろ!そんなやからダメなんや!もっと人の言うことを聞きなさい!」
と怒られました。
だから、最近まで「自尊心を持つことは悪いこと」だと思っていました。
そして、自分の意思を表示することは悪いことだと思い込みました。
いかにして、「自分の意思を表示しない」ようにするか…それが、私のいままでの人生の私の課題でした。
「周りの子が見ていてかっこ悪いからイヤ」
私がそんな風に考えていると先生が思ったことにも、ひどく傷つきました。
私はそんな子じゃないのに…
先生は、私のことを、だめでイヤな子だって思い込んでいるんだ…
辛かったです…
こんなことを感じても、その頃の私には、
「言葉にして伝える」ということができませんでした。
ただ、黙って、誤解を受け入れるしかありませんでした。
そうしているうちに、自分は周りが思っているような嫌な人間なのだと思い込みました。
自分は、嫌われ者。
誰にも好かれない。
なにをやってもダメな子。
私の言動に対して、その理由を深く考えることもなく、
反射的に
「はぁ~、また、この子がわがまま言ってるよ~」
という、先入観いっぱいの目で困った顔をして、
耳を傾けてくれないことがなによりも、悲しく、怒りを感じました。
先入観のために、自分の言葉をきちんと聞いてくれない。
自分の伝えたい気持ちを理解してもらえない。
理解してもらうチャンスも与えてくれない。
「この子はわがまま。いちいち相手にしてられない」
相手の心にそれしかないことが、表情や声の調子からありありとわかる…
普通の人だって、こんな態度をされたら辛いですよね。
あすぺさんは、相手の気持ちを読むことができない、表情をよむことができない、なんて言われますが、そんなことはありません。
全てがわからないわけではないのです。
定型発達の人と共通の感情があれば、その感情については理解できるのだと思います。
その場合には、私のように普通の人以上に敏感に感じ取ってしまうのではないかと思います。
そして、なによりも、大人は子供を甘く見すぎているのです。
大人が相手なら、表情をつくろっても、子供相手では、表情に出してしまうことって、たくさんあります。
あるいは、
「こんなこと言ってもわからないだろう。」
「こどもだから、ここまでは考えていないだろう。」
と、勝手に、大人が子供の枠を作って考えているのです。
大人になってから、母に、このでき事について、話をしました。
私が、上に述べたような気持ちから、頑なに拒んでいたということを話すと、驚いていました。
「そんな小さな子が、そんな(難しい)ことを考えてるなんて思わんかった…」
他にもいろいろとあったことを話すと、
母は、しみじみとこう言いました。
「そんなことを小さい頃から考えてたなんて、
あんた、ものすごく頭がよかったんやなぁ…」
---
私は思うのです。
頭が良い悪いの問題ではないのです。
あすぺちゃんは、普通の子とはまったく違う発達の過程を辿ります。
「これがわかってないなら、これもわからないだろう。」
というのは、普通の子にはあてはまっても、あすぺちゃんにはあてはまらないかもしれないのです。
それは、普通の子と同じ順序で理解するとは限らないからです。
ある種の感情だけは、非常に発達していて、大人顔負けの分析力で考えているかもしれないのです。
私自身も、塾で講師をしながら、そういったアンバランスな精神の発達をした子供達に出会いました。
他の先生は、不可解で困っているのです。
私が、そのことに気がつくことができたのは、自分がそういう子供だったから、同じ気持ちを味あわせたくなくて、「子供だから」と侮らずに、純粋に子供達の言葉に耳を傾けたからかもしれません。
今を生きるあすぺちゃんが同じ思いをしないですむように、私の体験をここに記しておきます。
この体験を
誰かが生かしてくれたなら
私の辛い過去は
ムダではなかった
そう思えるのです…
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