よしだ
2010年02月12日(金) 18時28分52秒 posted by ai-project

ブラック会社に勤めていたんだがよしだはもう限界だった。~そして伝説へ 序章~

テーマ:ブログ
K子はすっかり、まわりにはウザがられる存在になっていた。というか
もともとなんだが。

課長職級の給与をもらっているが、一般事務のおねえちゃんと変わらない。

なぜ彼女がそんな待遇にあるのか。

それは、社長の存在に他ならない。

彼女のミッションというか、彼女が勝手にやっている事なのだが、
逐次、社長に誰々が

「こういう事を言っていた」

だとか、

「こんな事を企んでいる」

「こいつは業務中こんな事をしている」

と、いわゆるチクリ役だったのだ。

K子は、社長にとっていわば諜報員であり、社長が社員を監視する上で
重要であったらしい。

これは社内でも有名な話で、彼女より格上の部長すら彼女の存在を恐れていた。

なんでこんな事がまかり通ってしまうのか。

よしだもこれには参ったものである。

社内で動きまわっているが故、色々な電話を色々な場所でしていた。

出入り業者と笑い話の電話をしていたりすると、サボっているとチクられたり。

サーバルームに籠ってウトウトしているだとか、飯も食わず朝からメンテ作業
の合間に飯を食っている事を早弁しているとチクられたりだとか。

僕本人には直接言ってこないが、そんな事が社内で噂になっていた。

全く面倒な話だ。

疲れて自席に戻ると、頼りないが中身はさほど悪くない(愚痴っぽいが)人事が
一人でいた。

人事は、疲れた顔をして細々とK子の話を始めた。

その口から語られたのは、まぎれもなく伝説クラスの話だった。。。

ブラック会社は、本当に本当に真性のブラック会社だったのだ。

親会社は一応名の知れた上場企業なのだが、あり得ない話が彼の口から語られる。







謀反勃発。





それが、彼の口から語られた知られざる過去だった。

その昔、会社がつぶれる5秒前。を何とか脱し、オンラインゲームで稼ぐ事が
できるようになった時分だったと思う。

もともとこの会社は、親会社に上場を約束とし、出資を受けていた。

自転車操業ではあったものの、少しずつ規模を拡大していき
そろそろ上場を目標とした企業方針を立てるという時期に達していたらしい。

そこで発覚したのが、社長の犯罪歴である。

上場する条件は、やはり厳しいものだ。

犯罪歴が関連するかどうかは良く知らないが多分発覚した時点でアウトだと思う。

さらに社長は法的整理もせず、サラ金から金を借り返していない。

という信用0のダメ人間だったのである。

そこで反旗を翻したのは、社長の右腕であるソルジャーTだったのである。

ソルジャーTは社長が犯罪歴やブラック歴を隠し、親会社から出資を受けていた事を
指摘した。

まったくもって正論である。つーか、契約違反で民事訴訟とかそういうレベルなんじゃないか?
よーわからんが。

そして、他に代表取締役を立てる事を提案し、候補がいないのであれば、
自分がなると言い出したとか何とか。

ソルジャーTは、M&A取得者でありブラック会社を上場させるために雇われた。

とにかく、自分でなくとも他の代表者じゃなければ上場なんて夢話だ。

彼の経歴そのものにも傷がつきかねない。不幸な話だ。

ソルジャーTは、賛同する社員達と共に社長に代表から外れることを要求。

そして親会社にもそれを報告した。

が、なぜか。

その意見は取り入れられず、ソルジャーTは会社を辞めることになったらしい。

社長はずいぶんと親会社の代表と仲が良く、うなぎ昇りの業績を盾にソルジャーTを
闇に葬った。というわけだ。

もうこの会社には、社長に逆らう者はいない。諜報員K子もいる。死角はない。

それからというもの、社長は社員達を全く信用しなくったわけだが、



唯一、経理部長からの助言だけは信じていたようだ。


よしだは、先のブログにあるK子とよしだのバトルについては、誰にも話さなかった。

K子さん自身も一応、人間を卒業しているものの恋する乙女には違いないと思っていたし、
彼女も傷つくと思ったからだ。

しかし、ここでよしだの死亡フラグが乱立

実は、社内SEとはいえよしだは、総務付けとなっていた。

資産管理や、購買業務も担っていたので都合が良かったのだ。

唯一、社長が耳を傾ける経理部長の見えないベールで守られていたのだった。

経理部長は、葬儀屋の出で悪い人ではなかった。すげー細かい経理部長。まさに典型的なタイプ。

仕事はきっちりこなすし、社長の要望にはできるだけこたえていた。

社長は飲みに出ると60万~200万円の金を使う。もちろん経費でだ。
社長はカードを持てないので、いつも持ち出しだ。経理部長にはそこらへん負い目があったのだろう。

社長の年収ははっきり言ってものすごい。50名規模の中小企業の社長が年収4500万円だ。
プラス、飲み代は会社から持ち出しなのだから、一体この会社のキャッシュフローはどうなっているのか。

あ、そうそう。社長が六本木のキャバクラに出資する時の稟議理由、よしだが考えたんだから。
少しは感謝してよね。

ちょっと脱線したな。話を戻そう。


K子の猛威はすざましく、経営に近い部署である総務によしだが存在する事自体、
K子にとっては虫唾の走る話だったようだ。

経理部長には、よしだに対する1000行を超える抗議文を送りつけ、

K子自身を総務へ異動させること。

そして経営の一旦を担って社長の片腕になって働きたいと、訴えていたそうだ。

K子はアサシンだったのだ。目的遂行のためには手段を選ばない。そう。社長の女になるために。

経理部長は、K子を全力で阻止していたのだが、K子の所属部署はすでに虫の息であり、
近々つぶれるだろうと思われていた。

よしだは、わざわざK子に接触するのも面倒でストレスも貯まるお話なので、
彼女の部署のシステムは放置していた。

つぶれる部署に労力をはらっても仕方ないので、言われた事以外のシステムの改善は、
しなかった。

そんな事もあり、いつの間にかよしだは四面楚歌の状態となっていたのだ。

このころにはもうこの会社に魅力はなく、いつ席を失っても良い気もしていたのだが、
やはり、ここまで社会復帰をさせてくれた旦那には頑張っている姿を見せたいという
気持が強かった。


この時は気付かなかったが、忍び寄る悪魔がもう一人。
そして、K子とのラストバトル。
会社存亡の危機とも言える壮絶な事件。





そして。。。伝説へ。

コメント

[コメント記入欄を表示]

1 ■くっそー

この読ませる文章力、すばらしすぎる。
口惜しいが足元にも及ばんぜwww

コメント投稿

コメント記入欄を表示するには、下記のボタンを押してください。
※新しくブラウザが別ウィンドウで開きます。

一緒にプレゼントも贈ろう!

powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト