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【今日の読み物(スコープなど)】

<スコープ>石川議員ようやく離党 小沢氏波及恐れて遅れ

2010年2月12日 紙面から

会見を終えて一礼する石川知裕衆院議員=11日夜、北海道帯広市で

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 政治資金規正法違反の罪で起訴された民主党の石川知裕衆院議員が十一日、離党届を提出した。十二日に衆院予算委員会で「政治とカネ」が議論になる集中審議が行われるのを前に、民主党は厄介払いした格好だ。四日に起訴されてから一週間たったこの時期に、石川議員が離党に踏み切った理由は何か。小沢一郎幹事長の立場に影響が波及するのか−。 (高山晶一、生島章弘)

 小沢氏は十一日夕、党本部で、三井弁雄国対委員長代理(北海道連会長)を通じて離党届を受理した。その後、記者団に「まだそんなに(起訴から)日はたってない」と語った。

 しかし、党内では、起訴された四日の時点で、離党が望ましいとの声は上がっていた。石川議員さえ離党すれば、野党が議員辞職勧告決議案の採決を求めようと、衆院政治倫理審査会への出席を求めようと「民主党とは関係ない」と強弁できるからだ。

 二〇〇五年、弁護士法違反容疑で逮捕された西村真悟衆院議員(当時)のように、民主党は所属議員が逮捕された時点で離党届も受理せず、除籍処分にしたケースがある。それに比べて、今回は対応が遅れたのは明らかだ。

 党内では「幹事長周辺に、離党させる必要はないというこだわりがあった」(若手)との指摘が出ている。

 小沢氏自身は不起訴になったとはいえ、監督責任を認めている。石川議員を処分したり離党させれば、「小沢幹事長だけおとがめなしでいいのか」と異論が出る恐れがある。こうしたためらいから、タイミングが遅れた、というわけだ。

 小沢氏は八日の記者会見で、石川議員の処遇について「本人とできれば会って、今後どうするか決めたい」と述べていた。

 しかし結局、会わないまま、離党となった。自分への波及を避けたい小沢氏の心中がにじみ出ている、といった勘ぐりも生まれそうだ。

 小沢氏の求心力に陰りが見えるとはいえ、二〇一〇年度予算案の審議中でもあり、鳩山政権で辞任論が直ちに噴き出す気配はない。小沢氏と距離を置く「七奉行」も、当面模様眺めの構えだ。

 ただ、事件はあくまで小沢氏の政治資金をめぐるものだ。不起訴になったとはいえ、小沢氏がけじめをつけないままだと、国民の目には「居座り」と映る。

 野党も「小沢氏はなぜ道義的責任をとらないのか」と攻撃するのは目に見えている。

 小沢氏への世論の風当たりが収まらないようだと、政府・民主党に動揺が広がるだろう。

 

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