MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]
  • メール
  • メッセ
  • 印刷

【さらば革命的世代】第2部(6)京大応援団長の青春 対立の果てに見たもの (1/4ページ)

2008.10.9 21:05
このニュースのトピックスさらば革命的世代
学生運動最盛期の京都大学。時計台が封鎖され、全共闘学生らが立てこもった学生運動最盛期の京都大学。時計台が封鎖され、全共闘学生らが立てこもった

新入部員ゼロ

 昭和44年1月の安田講堂事件を受けて、この年、東京大学の入試は中止になった。最難関は京都大学。東大志願者は浪人して再び東大を目指すか、進路を変えるか悩み、受験界を巻き込む大混乱になった。

 その新入生たちが入学した4月、京大2年に進級した阿辻豊さん(59)はあぜんとした。後の京大応援団長である。「やっと後輩ができる」。そう思っていた矢先に、新入部員が1人も入らなかったからだ。

 「反体制こそがすべて」という時代のムードもあり、体育会系で体制側の臭いがする応援団は敬遠されたのだろう。とはいえ、部員ゼロは部の存廃にかかわる重大事である。阿辻さんは新入生をつかまえては勧誘したが、無駄だった。

 大阪府立北野高校から1浪後、京大法学部に入学した阿辻さんは、高校時代も応援団に入っていたため、熱心な誘いを受けて大学でも同じ道に進んだ。全共闘学生らと対峙(たいじ)することも多かったが、衝突ばかりでもなかったという。

 「全共闘の連中と飲みに行き、応援歌やインターナショナルを一緒に歌ったこともある。僕は思想的には三島由紀夫が好きだったけど、議論のためにとマルクスや吉本隆明も懸命に読んだものです」

このニュースの写真

学生運動最盛期の京都大学。時計台が封鎖され、全共闘学生らが立てこもった

PR

PR
PR
イザ!SANSPO.COMZAKZAKSankeiBizSANKEI EXPRESS
Copyright 2010 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。