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【さらば革命的世代】第2部(1)機動隊員が見た許せぬ光景 バリケードの外から (4/5ページ)

2008.8.28 23:37
このニュースのトピックスさらば革命的世代
炎上し煙を上げる時計塔に突入する機動隊員たち。隊員の多くは20代の若者だった=昭和44年10月4日、大阪市住吉区の大阪市立大学炎上し煙を上げる時計塔に突入する機動隊員たち。隊員の多くは20代の若者だった=昭和44年10月4日、大阪市住吉区の大阪市立大学

「あちら側」

 大阪市大では5人の学生が逮捕され、約8カ月に及んだバリケード封鎖は解除された。その後も大学当局は8日間にわたって機動隊の駐留を要請、学生の学内立ち入りが禁止になる異例の事態となった。当時大学側が市議会で明らかにしたところによると、一連の騒動による建物や備品などの損害は約1億5000万円。ラーメン1杯50円の時代を考えると、ダメージは相当な規模だったといえる。

 学生たちに一定の“理解”を示した宮崎さんですら、いまだ許せない光景があるという。バリケード内の片隅で、図書館の本を燃やした形跡を見つけたときだ。季節は秋。夜は冷え込み、籠城(ろうじょう)生活も辛かったのかもしれないが、学生が本を燃やして暖をとったことに無性に腹が立った。

 「われわれだって社会に不満がないわけではない。ただ、この社会には勉強したくてもできない奴だってたくさんいるんや。寒さぐらい我慢できない連中が、何が闘争だ、革命だ。甘ったれるのもいいかげんにしろと言いたかった」

 その後も、数多くのキャンパスで同世代と対峙(たいじ)した宮崎さん。仮に警察官にならず、大学へ進学していたとしても、「自分が『あちら側』の人間になっていたかもしれないと思ったことは一度もない」という。

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炎上し煙を上げる時計塔に突入する機動隊員たち。隊員の多くは20代の若者だった=昭和44年10月4日、大阪市住吉区の大阪市立大学

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