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【さらば革命的世代】第2部(1)機動隊員が見た許せぬ光景 バリケードの外から (2/5ページ)

2008.8.28 23:37
このニュースのトピックスさらば革命的世代
炎上し煙を上げる時計塔に突入する機動隊員たち。隊員の多くは20代の若者だった=昭和44年10月4日、大阪市住吉区の大阪市立大学炎上し煙を上げる時計塔に突入する機動隊員たち。隊員の多くは20代の若者だった=昭和44年10月4日、大阪市住吉区の大阪市立大学

 「殺す気か」…。まさかのためにと、新しい下着を身につけて隊列に加わった宮崎さんは何度もつぶやいた。この日だけで機動隊のけが人は13人。塩酸で顔にやけどを負った隊員もいた。ようやく最上階まで追いつめたとき、辺りはすでに暗くなり、“無法のトリデ”にはヘルメット姿の学生たちがひとかたまりになって座っていた。その時、宮崎さんが彼らに思わず投げかけたのは、自分でも信じられない言葉だった。

 「大丈夫か。けがはないか…」。

 もはや学生たちも抵抗はせず、「ご迷惑をおかけしました」と頭を下げた。

 「不思議な光景だった。お互い顔をつきあわせたら、憎しみは意外にわいてこなかった。みな懸命に戦っていたのだろう。まるでラグビーのノーサイドのような心境だった」

市民も違和感

 戦後間もなく生まれたいわゆる団塊世代は約800万人。大学全入時代といわれる現在とは異なり、この世代が18歳になった昭和40年代前半の大学進学率は15%ほどだった。「金の卵」として地方から集団就職した人や、高卒で社会に出た人が圧倒的に多く、大学進学できる家庭環境は「裕福さ」の証左でもあった。

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炎上し煙を上げる時計塔に突入する機動隊員たち。隊員の多くは20代の若者だった=昭和44年10月4日、大阪市住吉区の大阪市立大学

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