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【さらば革命的世代】(第1部総括)読者の声は… (3/4ページ)
このニュースのトピックス:さらば革命的世代
■「遠慮せず描いてほしい」
《メディアが肝心なことを伝えてこなかった。団塊の世代と全共闘世代は違う》(52歳、男性)という意見もあった。連載では、この2つはイコールではないと述べてきた。「団塊世代」はあくまで昭和20年代前半の第1次ベビーブーム世代に生まれた人たちであり、「全共闘世代」はその中で大学に進学し、将来のわが国を背負っていくべきだったわずか15%の「エリート」たちのことである。
男性は《多くのマスコミは双方を一くくりにして大量退職やら技術の継承やらをことさら危機的に訴え、「2006年問題」などと強調し、全共闘世代の延命を図ってきた。今回の連載は、全共闘世代の功罪にきちんとスポットをあてた初めて試みだと思います》。
ここまで読んだ「全共闘世代」の中には苦々しい思いをした人もいるかもしれない。ただ、ごくわずかなから寄せられたこの世代からの手紙にはこんな意見もあった。東京の私大を卒業した60歳の元闘士である。
《私たちの世代はノスタルジックな形でしか語られず、なぜか、きちんと批判されたり、客観的に見られることが少なかった。私たちも少し上の戦争世代が語る武勇伝がうっとうしかったし、下の世代をふがいなく思ったこともあります。どうか私たちに遠慮せず、あの時代を客観的に描いてほしいです。そして世代によって見方も変わると思うので、よろしければ、何歳ぐらいの記者が担当しているのか教えてください》
連載では、かつて全共闘を名乗った人たちが、今も身近で奮闘している姿を伝えたいという思いもあった。彼らの行動に賛否はあるが、筋を通した生き方には敬意を払いたい。第2部では、バリケードの外から全共闘を見つめた人々に焦点をあてる。
◇連載は、皆川豪志(40)と河居貴司(35)が担当しました。