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【さらば革命的世代】(第1部総括)読者の声は… (1/4ページ)

2008.7.17 22:29
このニュースのトピックスさらば革命的世代

■「下の世代にバトンを」

 全共闘世代はなぜ沈黙するのか−。その答えを模索した第1部「隣の全共闘」。当事者にとっては“触れられたくない”テーマであることはわかるが、連載を通じて読者からいただいた50通を超える手紙やメールの9割以上は「全共闘以外」の世代からだった。

 以前にこの連載で、「全共闘世代は、この連載を読まないだろう」と書いたが、実際にそうだったのだろうか。あるいは、当然のように“沈黙”を守り通しているだけなのか。逆に、群を抜いて多かったのは40代から50代前半の意見であり、一世代上の全共闘世代に対する「反発」が予想以上に目立った。

 《小学生時代の同級生の父親が無責任な過激派活動で重傷を負わされた》という大阪府内の会社員(43)の意見。《彼らは、学校では教員、企業では上司の世代に当たるが、非常にわがままな集団にしか見えませんでした。彼らは「主義」は立派なのですが、結果を出すための具体的な行動は何もしていません》

 《企業内では「右肩上がり」の時はご自慢の「アジ演説」で多くを語るのですが、バブルが弾けた後は「理屈をこねるだけ」「口先だけ」。彼らは労働組合の主要ポストも占めましたが、その時の若年労働者は過酷な労働環境に置かれるだけでした》

 会社を独立し、現在は米国でIT企業の社長を務めるという男性(41)もこんなエピソードを寄せた。《15年ほど前、当時の全共闘OBの上司は口癖のように「あと10年したら、全共闘世代がものを言い出す。そうしたら会社も日本も新しい時代が来る」と言っていた。だが、今、彼らが責任ある立場におさまっても、彼らから社会はこうあるべきという理念が伝わってこない》

 《いまだにあの運動に何か歴史的意味があったような、陶酔的な錯覚が覚めていないのならあきれたことです。40年たって多少なりとも成長したのであれば、どうか自分たちの無力を認め、その下の世代にバトンを渡してください》

 むろん、いつの時代も、上の世代を疎ましく思う感覚はある。ただ、この世代は「上の世代に失望した」「彼らのおかげで、自分たちの世代が迷惑を被っている」という意識が非常に強いようだ。

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