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【さらば革命的世代】(4)ヘルメットかぶった日 (3/4ページ)
このニュースのトピックス:さらば革命的世代
■77%と41%
当時、大人たちはヘルメット姿の若者たちをどう見ていたのか。昭和43年末に総理府(当時)が全国の成人男女3000人に行った調査によると、学生運動を「困ったことだ」「厳しく取り締まるべきだ」と答えた人は77%。学生運動が一般の人に迷惑をかけていると考える人も同じく77%いた。一方で、学生が訴える不満や主張でもっともだと思うことが「ある」と答えた人は41%もおり、学生の行動には顔をそむけつつも、その言い分には一定の理解があったともとれる。
山形さんの就職活動も比較的スムーズだった。逮捕、起訴されていれば別だが、当時は企業側にも「多少の活動歴は仕方がない」という雰囲気があったという。安田講堂では難を逃れた山形さんも、44年6月15日の大阪・御堂筋での反戦デモでは機動隊ともみあって逮捕されかけた。3回生のときだ。溝に落ちて意識を失いかけていると、若い隊員の「しょっぴきましょうか」という声が聞こえたが、上司の隊員は「伸びてるからいい」と簡単に見逃してくれたという。
「あのとき逮捕されていたら、人生は変わっていた。うまく逃げ切れた」「革命を信じていたとか、こんな世の中にしたいなんて思いはなかった」「時代の雰囲気だったから参加しただけ」「何より女の子にもてたかった」