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【さらば革命的世代】(2)元闘士であることを隠して… (1/4ページ)

2008.5.8 21:05
このニュースのトピックスさらば革命的世代

 ■中村は殺された

 寒風の吹きつける霊園には彼らしかいなかった。今年2月、「日大全共闘戦士」と刻まれた故・中村克己さんの墓前で手を合わせた約20人の元闘士たちは、霊園内の休憩施設で重い口を開き始めた。

 中村さんは昭和45年2月25日、都内の京王線武蔵野台駅で襲撃を受けて22歳で死亡した。「討論集会に結集せよ」と書かれたビラを配る予定だったという。

 当時、日大では大学当局の意を受けた体育会学生と全共闘側の衝突が珍しくなかった。この日も中村さんを含む数人が付近の様子を見る「レポ(偵察)」に出たところ、突然20人ほどの体育会学生たちが鉄パイプを手に襲いかかってきた。

 散り散りに逃げたが、中村さんだけが踏切前に追い込まれた。遮断機は降り、そこに特急電車が通過。警報音がこだまするなか、中村さんは追いかけてきた集団と遮断機の間に挟まれ、もみあいになった。仲間が気づいたとき、中村さんは頭から血を流して倒れていたという。

 警察は「中村さんが自分で電車にぶつかった自損事故」と判断したが、メンバーたちは今も「鉄パイプで殴られたか、電車にはじき飛ばされて殺された」と思っている。

 当時、体育会学生らに対する警察の調べは参考人聴取にとどまったが、近くにいた全共闘学生ら約30人は中村さんの死とは別件の凶器準備集合罪などで一網打尽に逮捕された。彼らは、警察と大学当局、体育会学生が「つるんでいる」と感じたという。

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