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東海道新幹線、架線切れ3時間余り不通 15万人に影響

2010年1月30日0時15分

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〈関連動画〉東海道新幹線、一時運転見合わせ

写真:東海道新幹線の架線が切れて、火災があった現場付近=29日午後3時13分、横浜市神奈川区、朝日新聞社ヘリから、鬼室黎撮影東海道新幹線の架線が切れて、火災があった現場付近=29日午後3時13分、横浜市神奈川区、朝日新聞社ヘリから、鬼室黎撮影

写真:立ち往生する新幹線=29日午後3時32分、横浜市旭区西川島町、朝日新聞社ヘリから、鬼室黎撮影立ち往生する新幹線=29日午後3時32分、横浜市旭区西川島町、朝日新聞社ヘリから、鬼室黎撮影

図:  拡大  

 29日午後1時49分ごろ、横浜市神奈川区羽沢町の東海道新幹線で架線が切れ、品川―小田原間が停電、東京―新大阪の全区間で運転を見合わせた。品川―小田原間で上下5本が駅間に停車し、約3100人が車内に閉じこめられた。同5時13分に停電は復旧したが、東海道区間だけで上下56本が運休、190本が遅れ、約14万9千人に影響した。新大阪以西の山陽新幹線も含めダイヤが終日乱れた。

〈関連動画〉一時停電した新幹線の車内

 国土交通省やJR各社によると、地震や台風などの自然災害以外で新幹線の架線が切れる事故は異例。復旧には東海道・山陽新幹線の全区間のダイヤの見直しが必要で、停電区間以外でも折り返し運転が不可能になったため、停電事故では過去最大規模の被害になった。同省関東運輸局(横浜市)は同日、JR東海に原因究明を指示し、警告文を出した。30日は始発から通常通り運行される見込み。

 この事故に関連し、切れた架線が地面に接触して火花が散り、線路脇の斜面の雑草約150平方メートルが焼けた。午後2時50分の鎮火後に復旧作業を始め、架線を仮復旧させた。

 JR東海によると、切れた架線は「補助吊架(ちょうか)線」と呼ばれ、列車に電力を送るトロリ線を吊(つ)り上げ高さを保つための線。この線自体にも2万5千ボルトの高圧電流が流れている。直径約1.6センチの硬銅製で、線路から高さ約5メートルの位置にあり、約15センチ下方にトロリ線が吊られている。

 同社の調査で、停電の直前に現場を通過し、約2キロ先の横浜市旭区西川島町で停車した東京発名古屋行き「こだま659号」の12号車上部にある集電装置「パンタグラフ」が大破していた。電力を取り込む「集電舟」と呼ばれる金属部品(長さ約1.8メートル)が列車の上で、集電舟を支えるパイプ状の部品(長さ約1メートル)が線路脇で、回収された。

 同社は、パンタグラフに何らかの問題があって補助吊架線を切ったのか、補助吊架線の切れた部分を通過する際にパンタグラフが破損したのかを調べている。

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