ゲンダイ的考察日記

2010/02/10(水) 02:27:12

[小沢一郎ネタ] 血だらけの紙オムツ一枚で取り調べを受けた屈辱は絶対忘れない

小沢捜査を斬る!
大阪府枚方市元副市長 小堀隆恒氏


東京地検による小沢捜査の狙いのひとつが、「取り調べの可視化」潰しであったことは言うまでもない。足利事件の菅家さんの告発で高まった検察批判をかわすために検察が仕掛けた小沢捜査でもあるのだ。
だが、今日登場の小堀隆恒氏(63)の実体験を聞けば、検察の取り調べがいかに野蛮で過酷かが分かる。
小堀氏は、大阪府枚方(ひらかた)市の副市長だった。濡れ衣の談合事件で逮捕・起訴に巻き込まれたものの、裁判で無罪判決を勝ち取った人である。

小堀隆恒
私は小沢事件の真相はよく分からない。しかし、政権交代後の初めての通常国会で、まともな政策論議ができない状態をつくり出すほど、重大な事件なのか。検察は本当に根拠があるのか。最初から「悪い」と決め付け、その筋書き通りに捜査を進めているのではないか。
自分の体験を振り返るとそう感じざるを得ません。

3年前の平成19年5月31日の午後6時ごろでした。数人の検事が突然、副市長室に乗り込んで来て「事情を聴きたい」と言われました。当時、市の清掃工場をめぐる談合報道があり、責任者だった私の元にも捜査機関が訪ねて来ることは予想していました。

ただ、単なる事情説明で済むと思っていた。ところが、午後10時ごろに逮捕状が執行されたのです。驚いて「私が何をしたのか」と聞いても、検察は「談合の共犯や」と言うだけ。
訳が分からず、一睡もできずに大阪拘置所で夜を明かしたのを覚えています。

翌日朝から取り調べです。私は当時、腎臓がんで右腎を摘出し、前立腺肥大で手術を控えていました。それを検事に告げても無視です。7、8時間ぶっ通しの取り調べが続きました。案の定、排尿障害になり、医務室で処置を受けたのですが、これが乱暴だった、カテーテルを強引に尿管に入れたため。内部が傷つき、血尿が出るようになったのです。検事に訴えると、与えられたのは介護用の紙オムツ。それもたった1枚だった。家族らが代用品を差し入れても手元に届かず、保釈されるまでの約1カ月間、血だらけの紙オムツ1枚を繰り返し乾かして使いました。

不衛生だから当然、尿管などから雑菌が体に入ります。しばらくすると高熱が出て、取り調べ中も頭がボーッとなった。コップ一杯の水も与えられず、便所で手を洗う際に口を湿らせてしのぎました。「生きて出られるのか」。私は強い恐怖を感じましたが、取り調べは容赦なく続きました。

取調室はコンクリートの小さな部屋で、声や物音が響きます。東京地検から応援に来たという大柄の検事はパイプイスを思い切り壁に向かって蹴り付けたり、ドアを思い切り閉めたりして“威嚇”する。大声で私のことを「ごみ野郎、くず野郎」と怒鳴り、「白状しろ。カネはどこに隠したのか」と尋問するのです。こんな調子が深夜まで続くから、ある日、拘置所の近隣住民から「うるさい」とクレームが来ました。私が否認を続けていると「カミさんを調べてデキが悪かったら逮捕する」とか、介護施設に入所している90歳の母親を「ストレッチャーで連れてきて調べる」と言う。
「これが法治国家の日本なのか」と心底思いました。

保釈後に読んだ自分の新聞記事のデタラメには驚いた
マスコミに対しても強い不信感を抱きました。保釈後に緊急入院した病院の中で、事件を報じた新聞各紙を取り寄せて読んだのですが、すべてデタラメ。一切否認なのに、新聞では逮捕2日目から「容疑を認める」「1000万円もらった」などと報じられているのです。愕然(がくぜん)とすると同時に、検察からのリーク情報を垂れ流すマスコミの姿勢に呆れました。小沢事件でも、すべての報道を信じる気持ちはありません。

無罪となっても、検察やマスコミからの謝罪はありません。非人道的な取り調べを受けた体験者として、こんなことは二度と起こしてはならない。取り調べの可視化は絶対に必要です。
ノート
(日刊ゲンダイ 2010/02/09掲載)

取り調べ可視化:実現へ市民集会 足利事件の主任弁護人「密室」の危険性解説 /兵庫
  (⇒2010/01/31 毎日新聞地方版)

書いていても怖くなってくるような凄まじい体験談です。
米ドラマ「24」の拷問シーンを思い出しますが、それよりも卑劣なやり方と思います。
いったい誰が小堀さんを犯人にしようとしたのか。誰が指示したことなのか。何が目的なのか。
検察特捜部には、自白を強要させるマニュアルがあるのでしょうが、少し調べれば「この人は犯人じゃない」と感じることだってあるだろうに―。逮捕した以上は絶対に犯人しなければならない…? 怖いことです。
これこそ重大事件でしょう?
どうして大マスコミはこれを報道しないのか。
検察とマスゴミの酷さを広めるため、小堀さんの汚名を晴らすためにも、この記事を広めて欲しいです。


人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村

コメントを書く

管理者にだけ表示を許可する

2010.02.11 | URL | oochan55 #- [ 編集 ]

> まさかお返事頂けるとは思ってもいませんでした。
いえいえこちらこそ拙なる返事で恐縮です。
気に入らない、くだらないコメは放置していますが、だいたいご返事はしております。
ただ、時間差がありますし、コメが増えれば保証の限りではありません(笑)

映画「それでも僕はやっていない」は見ていますが、植草一秀氏の「痴漢冤罪事件」が強烈な印象が残っていたので、イマイチ物足りない映画だったという感想です。

まともなゲンダイに頑張って欲しいです(^^♪

2010.02.11 | URL | oochan55 #- [ 編集 ]

マスコミの告発、検事の起訴、いずれも小堀さんの協力が必要ですし、小堀さんの意思を尊重すべきです。とりあえず、ネットからこの事件を広めていきましょう。

2010.02.10 | URL | #- [ 編集 ]

先程のななしです。

まさかお返事頂けるとは思ってもいませんでした。
逆に、スレ違いなコメントすいませんでした。

数年前観に行った、映画「それでも僕はやっていない」を思い出しました。
話題作と言う事で興味本意で観に行きましたが、話が進むに連れ、余りの警察・検察の酷さに呆れ返り、最後のあの台詞に涙が出ました。

これは映画だけど、世の中には似た様な、いや、これ以上の酷い案件は五万とあるんですね。
許せません。

警察・検察もですが、マスゴミも同罪です。
逮捕・送検は報道しても、誤認逮捕になると、ほとんどと言って良い位、報道はありません。

報道の自由とは何なんでしょう。

周りに似た事件がありました。
長くなるので、またお邪魔します。
ごめんなさい。

2010.02.10 | URL | #- [ 編集 ]

<保釈後に緊急入院した病院の中で、事件を報じた新聞各紙を取り寄せて読んだのですが、すべてデタラメ。一切否認なのに、新聞では逮捕2日目から「容疑を認める」「1000万円もらった」などと報じられているのです。愕然(がくぜん)とすると同時に、検察からのリーク情報を垂れ流すマスコミの姿勢に呆れました。>

政府も検察もマスコミも、検察の情報リークは無い、と言っています。
ということは、「容疑を認める」「1000万円もらった」などというのは、
マスコミの捏造記事ということになりますよね。
だったら、捏造記事による名誉毀損でしょう。言い逃れはできません。
捏造記事では無い事を証明したければ、
検察の情報リークを証言する以外、方法はありません。

マスコミを告発できないんでしょうか。
裁判に持ち込めば、助かりたい一心のマスコミが検察リークを白状するのでは?
そうしたら、今度は守秘義務違反で、リーク検事が起訴できるかも。。。


2010.02.10 | URL | oochan55 #- [ 編集 ]

応援コメントありがとうございます。
少しでも多くの方に読んでもらえると嬉しいです。
また宜しく(^^♪

2010.02.10 | URL | oochan55 #- [ 編集 ]

貴殿のおっしゃるとおりです。痛いほどその状況が分かります。
記事を読んで以来、怒りが止まりません。
こんなことが許されていいわけがありません。なんとかしたいですね。
ただ、可視化はするべきですが、いくら法律で取り締まっても、要は「人」と「組織」の質の問題です。
佐藤栄佐久氏が言っていましたが、護送中の車内で脅迫まがいの発言をする検事もいるそうです。必ず、法の抜け道はあるものです。

また、宜しくお願いします。

2010.02.10 | URL | oochan55 #- [ 編集 ]

コメントありがとうございます。

私も似たような経験があります。(09/12/19の記事に書いたことです)
それは、3年前の3月のことでした。
自転車に乗っていた私の叔父は、後方から来た車にはねられ、ほぼ即死しました。
ところが、警察と検察は、叔父の過失が大きいと決めつけ、数ヶ月たっても加害者を逮捕するどころか、ろくに事情聴取することもなく、不起訴処分とするつもりでした。
状況からしてどうしても納得できない私は、検察庁に何度も足を運び検察官と口論しました。で、12月末になってなんとか(略式)起訴にこぎつけました。検察官は、起訴した場合に加害者からの反論に対抗する自信がないため、「無罪になったらどうしよう…」という態度がミエミエでした。結果は、なんの異議もなく罰金刑が確定しました。検察は、被害者の味方だといわれますが、いい加減な検察官がいるものだとホトホト呆れた次第です。

私は同席していなかったのですが、叔母は被害者なのに、叔父の出生や結婚への経緯など事件とは全く関係のないことをしつこく聞かれ、調書にされました。叔母はかたくなに捺印を拒否したそうですが、根負けしたそうです。
状況はまるで違うと思いますが、私も検察には大きな不信感があります。
マジメな方もいますが、公務員は”人間のクズだ”という思いがあります。

2010.02.10 | URL | oochan55 #- [ 編集 ]

いつもコメありがとうございます。
貴殿のブログに書いているように
<もう、検・察が正しい、などという幻想を抱いている者はいないであろう。
検・察を応援する者たちも、「民主を潰したい」だけで応援しているのであろう。>
その通りなのですが、それでも日々漫然と過ごす方々が多いのは虚しいです。

”昔が良かった”的な発想はやめました。
メディア未発達のせいでしょうが、ヒドイ奴らは昔も今もあまり変わらないと思います。
凄い人もいたけど、逆もあった。知らなかっただけだと思います。



2010.02.10 | URL | たんぽぽ #- [ 編集 ]

小堀様
ご苦労様でした。検察の卑劣過ぎる恐ろしさ。福島県元知事佐藤栄佐久さん。鈴木宗男さん。体験した人ではわからない許せない酷さを感じます。二度とこんな人間性のない権力だけを食い物にして生きている検察を叩き切ってください。絶対に許せません。

2010.02.10 | URL | #- [ 編集 ]

ひどい。
まずこの一言の後はもう言葉になりませんでした。

私は、昔、とある事件の被害者で、警察署と検察庁で事情聴取受けた経験があります。

その時、感じたのは「私は被害者なのに、何でこんな屈辱を感じなくてはならないのか?」
事件には全く関係ない質問が多々ありました。
それは、私の出生から何と付き合った彼の人数・初体験の年齢まで言わされました。
当時、婚約者があり、その彼と既に深い中であったが、その彼の事も根掘り葉堀り。興味本意以外の何物でもありません。
事情聴取は数日間に及び、事件の事より、警察官のニヤニヤした、あの顔を見るのが苦痛でした。

挙げ句、事情聴取が終わった時に言った一言が、その後の警察に対する見方を決定付けました。
「まぁ、後はこちらで(警察で)作文作っておくから大丈夫ですよ〜。上手にやっときますから。あはは〜」
結局、事情聴取の際の文章は見せて貰えませんでした。自署・拇印は白紙の紙に書かされました。

あれから、もうすぐ20年が来ようとしていますが、事件の事よりも、警察署で受けた辱しめと、いい加減・ずさんさ、の方が忘れられません。

色々な事件を聞く度に、取調室の真実はどうなんだろう。被害者でアレだったら加害者はどういう扱いなんだろう…恐怖で一杯です。犯人じゃなくても簡単に犯人にされそうです。
冤罪が生まれるのも無理はありません。取調室とは、そういう雰囲気なのです。

遠い、関係ない話ではなく、いつ自分の身に降り掛かるかも知れない。
その為に、自分の身を守る為にも、私も可視化は絶対に!義務化しなくてはならないと思います。

長文すいませんでした。

2010.02.10 | URL | unimaro #SFo5/nok [ 編集 ]

お疲れ様です。
こういった検察のやつらが存在するので、過去の特高がやったと言われていることはあったとする信頼性が格段と高くなりますね。つか、全く一緒ですね。
私は検察を許してはいけないし、やった個人一人一人をも許してはいけません。こういうやつらは個人個人にも責任を取らせなければなりません。そういうことしないから、こうなっているということを理解しなければ、また同じことを繰り返す社会を維持するだけでしょう。

2010.02.10 | URL | 清濁呑兵衛 #- [ 編集 ]

昨日愛読の日刊ゲンダイでこの記事を目にして、途中まで読んで思わず目を閉じ、暫くそこから先は読めなくなってしまいました。それほど衝撃的なものでした。そして沸々と怒りが込み上げて来ました。最近このような事件が表に出るようになりましたが、実はもっと沢山の方が被害に遇われているのではと暗澹たる気持になりました。それにしても国民の安全に直結するこのような事実を、何故大マスコミは報道しないのでしょうか。可視化法の成立を急ぐべきです。そのことにより重大な事件の犯人の立件率が下がることを懸念する反対意見もあるとは思いますが、可視化を前提に捜査手法、技術を開発すべきでしょう。あと可視化だけではなく、石川議員の女性秘書に対して行われた違法な捜査に対して、恐れることなく訴えられるような審査システムや立法措置を講ずるべきではないのか。それにしてもマスゴミは何故そのような問題提起に繋がる様な報道を行わないのか。全く腐り切っている。政権与党または政府は、批判を恐れず可視化法案の早期成立を図るべきでしょう。検察権力の暴走を抑制する事は絶対に必要です。

トラックバック:0 - http://octhan.blog62.fc2.com/tb.php/1226-db3fd558