岡山放送局

2010年2月10日 18時41分更新

魚大量死 原因は市の工事


先月、岡山市中区の用水路で大量の魚が死んでいるのが見つかった問題で、岡山市は市が行った用水路の改修工事によりコンクリートの成分が溶け出したことが原因とみられると報告しました。

これは、先月21日、岡山市中区の農業用水路で国の天然記念物に指定され、絶滅が心配されているアユモドキ5匹を含む、数百匹の魚が死んでいるのが見つかったもので、用水路を管理する岡山市は、水質調査などを行って、原因を調べてきました。

10日朝、岡山市役所で開かれた記者会見で市の担当者は、大量の魚が死んだのは、事故の前日に現場の上流で市が用水路の改修工事を行った際、コンクリートの成分が用水路に溶け出して、通常より強いアルカリ性になったためとみられると報告しました。

この工事は、用水路の護岸などが壊れないよう川底をコンクリートで固めるもので用水路はアユモドキの生息地として知られていることから文化庁の許可を得て行っていました。

市では水に影響が出ないように川をせき止めていましたが、コンクリートが十分に固まる前に雨や地下水が流れ込み川の水に溶け出してしまったとみられるということです。

市では謝罪するとともに、今後、工事を行う際は、環境に影響を及ぼす恐れの少ない工法を検討するほか、工事中の監視などを強化するとしています。