羅老号:「失敗の原因は電気・分離装置の欠陥」

教育科学技術部の最終調査、原因究明は不十分

早ければ今年5月に2度目の打ち上げ

 早ければ今年5月にも、韓国初の宇宙ロケット「羅老号」が2度目の打ち上げを迎える。羅老号は、昨年8月25日に行われた初の打ち上げで衛星の軌道進入に失敗した。

 教育科学技術部(教科部)は8日、羅老号発射調査委員会の最終調査結果を発表し、「羅老号が軌道進入に失敗した直接的原因となったフェアリング(衛星保護用カバー)未分離は、電気配線や機械の欠陥によって引き起こされた現象とみられる」と語った。しかし調査委は、それ以上の詳細な原因については究明できなかった。

 当時、羅老号は打ち上げから216秒後に電気信号が発生し、起爆装置が作動、その衝撃で衛星を覆っている二つのフェアリングが分離するはずだった。ところが実際は、打ち上げ後に片方のフェアリングが分離せず、その結果、羅老号は軌道から外れ、搭載していた衛星は墜落した。

 調査委のイ・イン委員長は、「フェアリング分離の際、内部の気圧が当初の予想より1万倍以上高かった。気圧が予想と違ったため、電気信号が放電してしまった可能性がある」と語った。

 教科部は、こうした調査結果に従い、配線の被覆を強化するなど電気・機械的欠陥に備えた補完措置を施した後、早ければ来月にも羅老号1段目ロケットを運び込む計画だ。

 航空宇宙研究院の趙光来(チョ・グァンレ)発射体研究本部長は、「羅老号2回目の打ち上げは、早ければ今年5月から6月の間に行われる。だが今のところ、3回目の打ち上げに用いる1段目ロケットの費用をロシアと韓国のどちらが負担するかは未定」と語った。

 趙本部長は、「ロシアとの契約書には、任務が失敗した場合、ロシアが追加で1段目を提供することになっているが、現在ロシアは昨年の羅老号打ち上げを成功と見なしており、双方の立場が食い違っている」と語った。

趙虎鎮(チョ・ホジン)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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