09年度第2次補正予算は、国民新党の強硬な主張で当初の政府案2・7兆円から7・2兆円に膨らんだ。一方、10年度予算案については、国民新党は95兆円を要求していたが、大騒ぎはせず92兆円で決着した。下地幹郎氏(国民新)は5日の衆院予算委員会で、その舞台裏を明かした。
下地氏 (国民新党党首の)亀井静香金融・郵政担当相から電話があり「撃ち方やめ。95兆円の話はするな」と。何でですかと聞いたら、「鳩山由紀夫首相は(偽装献金問題で)秘書の起訴の問題があって、こういう時期には首相を守るのが内閣の仕事だ」と物わかりのいい発言をした。
この暴露には亀井氏も慌てた。
亀井氏 ちょっとあなた、妙なことを言ったけど、連日ガンガン、主張をやった。その結果、首相は具体的に予算に入れる措置をとってくれた。
その後、質問した棚橋泰文氏(自民)は「鳩山さんの命を守るために作った予算なのか」と批判した。
毎日新聞 2010年2月6日 東京朝刊